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第五章 変わる関係
112 教会の中庭
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何事もなく教会につく。
陛下は、僕をつれて教会の中に入る。
エスターとバルハルト公は馬で来ていたので馬を教会の人に預けてから教会に入ってきた。
忘れ物を取りに行くとエスターはさっさと離れてしまった。
バルハルト公は、肩をすくめつつ僕と陛下護衛として少し少し後ろを歩いている。
陛下は用事を済ませるねと僕とバルハルト公を教会の中庭で待っているようにといって奥に行ってしまった。
バルハルト公と僕は中庭のベンチに座って陛下を待つことにした。
中庭の天井は、ステンドグラスで光が降り注いでいる。
きれいだなぁと僕は上を向いてぼんやりとしていた。
「ラスティは…今、幸せか?」
バルハルト公は真剣な顔で僕に言う。
僕は首を傾げた。
「幸せ?」
バルハルト公は、ああと頷く。
僕は少し考える。
不満はない。
でも幸せと聞かれると少し悩む。
そもそも幸せとは何だろう。
「ううーん…不満はないです。幸せかと言われると…不幸ではないことが幸せというなら、幸せですと答えれるのですが…幸せかどうかと聞かれると…どう答えたらいいかわかりませんね。」
バルハルト公は、苦笑する。
「そうか…ラスティにはまだ早かったかな…そうだな…ディオスのことは嫌いではないか?」
僕は首をかしげる。
「陛下のことは好きですよ?」
バルハルト公は、そうかと頷く。
「御伽噺のことはどう思う?あの話だと…お前とディオスの魂は兄弟となる…。パートナー同士になることはかなり抵抗があると聞くのだが。特に…お前の方に。」
ディオスは、気にしていないようだがとバルハルト公に言われて僕は首をかしげた。
「僕の方に抵抗があるのですか?」
ああと、バルハルト公は頷く。
まだ子供だからなと、苦笑される。
抵抗を感じるようなことをされていないだろうとバルハルト公は笑った。
「まぁ…ラスティ側が嫌がるとは言われているな。まぁ…御伽噺だ…そう…無視してもいいのだが…どうにも気になってしまってな。ディオスは半信半疑だろう。あいつは己を過小評価しているからな。俺は…正直言えば御伽噺は信じていなかった。けどな…ジェンの感は基本的には、外れることはない。聖者リオンには予言の力があるというが、そもそも…魔力が強いモノには予兆を感じる力があるものが多い。そういうやつが不安や予感を感じたと言ったら、用心をすることだ。ラスティも結構感じてるのではないか?おまえの傍だと…マールとノルンだ。今日もマールが不安がっていたようだが…マールは魔力を使いこさせていないようだが…潜在能力はなかり高いとジェンが言っていた。ノルンも同じだ。あの子達のいう事はよく聞いてやることだ。主の危険を感じて不安定になるかもしれない。フォローもしないとならないだろうが…それ以上に危険が迫っているとも考えた方がいい。」
バルハルト公の忠告に僕は頷く。
なるほどと思うことだ。
けれど…それが最初の質問に…。
それが、僕の幸せに何か関係があるのだろうかとも思う。
僕の表情を読んだのだろう。
バルハルト公は、苦笑しつつ頷いた。
「ラスティを狙っているものは…ラスティの魂にかなりの嫉妬を感じている。いや…嫉妬ではないのかもしれないが…ラスティの幸せを壊そうと動くだろうとジェンは言っていた。最近活発に動いているように思える。だからだろうな…ラスティが幸せだと感じているのだろうかと気になった。」
バルハルト公は、そういうと黙ってしまった。
言葉を探しているのだろう。
中庭の窓から明るい光が降り注いでい居る。
僕は、バルハルト公の言葉を待つ。
僕を狙っているモノ。
僕が不幸ならな動かないのだろうか。
そう思っているとバルハルト公は、少し眉をよせた。
「別に面倒ごとが嫌だから不幸な顔をしておけという意味ではないぞ?」
僕は、はいと頷く。
バルハルト公は、にっこりと笑う。
「ラスティの幸せは…ジークとディオスの幸せでもある。だから幸せに笑っていてほしい。幸せならば…それを壊そうとするものを俺がぶっ飛ばしてやろう。だから…幸せならいいと思ったんだ…さっき、エスターをディオスが話している時に寂しそうな顔を見せていたのが気になってな…やはり…親が恋しいのかと思った。ディオスは…大切なものには不器用だがいい奴だ。ラスティの親代わりになるつもりだったんだよ…最初は…けれど…あいつはラスティのパートナーであることを選んだ。そのほうがラスティを守れるとそう思ったから…幸せにできると思ったからだろう。けれど…ラスティにとってはどうかと思ったんだ。」
バルハルト公はそう言うと苦笑した。
僕はそんなに寂しそうな顔をしていたのだろうか。
「無理はするな?嫌だと思ったら素直に言え。」
僕は、はいと頷く。
バルハルト公は、いい子だと僕を大きな手で撫でた。
良い人だなぁと思いながら僕は頷く。
「それにしてもエスター王子は遅いな…」
バルハルト公がそうつぶやいた瞬間、甲高い音が教会内に響いた。
陛下は、僕をつれて教会の中に入る。
エスターとバルハルト公は馬で来ていたので馬を教会の人に預けてから教会に入ってきた。
忘れ物を取りに行くとエスターはさっさと離れてしまった。
バルハルト公は、肩をすくめつつ僕と陛下護衛として少し少し後ろを歩いている。
陛下は用事を済ませるねと僕とバルハルト公を教会の中庭で待っているようにといって奥に行ってしまった。
バルハルト公と僕は中庭のベンチに座って陛下を待つことにした。
中庭の天井は、ステンドグラスで光が降り注いでいる。
きれいだなぁと僕は上を向いてぼんやりとしていた。
「ラスティは…今、幸せか?」
バルハルト公は真剣な顔で僕に言う。
僕は首を傾げた。
「幸せ?」
バルハルト公は、ああと頷く。
僕は少し考える。
不満はない。
でも幸せと聞かれると少し悩む。
そもそも幸せとは何だろう。
「ううーん…不満はないです。幸せかと言われると…不幸ではないことが幸せというなら、幸せですと答えれるのですが…幸せかどうかと聞かれると…どう答えたらいいかわかりませんね。」
バルハルト公は、苦笑する。
「そうか…ラスティにはまだ早かったかな…そうだな…ディオスのことは嫌いではないか?」
僕は首をかしげる。
「陛下のことは好きですよ?」
バルハルト公は、そうかと頷く。
「御伽噺のことはどう思う?あの話だと…お前とディオスの魂は兄弟となる…。パートナー同士になることはかなり抵抗があると聞くのだが。特に…お前の方に。」
ディオスは、気にしていないようだがとバルハルト公に言われて僕は首をかしげた。
「僕の方に抵抗があるのですか?」
ああと、バルハルト公は頷く。
まだ子供だからなと、苦笑される。
抵抗を感じるようなことをされていないだろうとバルハルト公は笑った。
「まぁ…ラスティ側が嫌がるとは言われているな。まぁ…御伽噺だ…そう…無視してもいいのだが…どうにも気になってしまってな。ディオスは半信半疑だろう。あいつは己を過小評価しているからな。俺は…正直言えば御伽噺は信じていなかった。けどな…ジェンの感は基本的には、外れることはない。聖者リオンには予言の力があるというが、そもそも…魔力が強いモノには予兆を感じる力があるものが多い。そういうやつが不安や予感を感じたと言ったら、用心をすることだ。ラスティも結構感じてるのではないか?おまえの傍だと…マールとノルンだ。今日もマールが不安がっていたようだが…マールは魔力を使いこさせていないようだが…潜在能力はなかり高いとジェンが言っていた。ノルンも同じだ。あの子達のいう事はよく聞いてやることだ。主の危険を感じて不安定になるかもしれない。フォローもしないとならないだろうが…それ以上に危険が迫っているとも考えた方がいい。」
バルハルト公の忠告に僕は頷く。
なるほどと思うことだ。
けれど…それが最初の質問に…。
それが、僕の幸せに何か関係があるのだろうかとも思う。
僕の表情を読んだのだろう。
バルハルト公は、苦笑しつつ頷いた。
「ラスティを狙っているものは…ラスティの魂にかなりの嫉妬を感じている。いや…嫉妬ではないのかもしれないが…ラスティの幸せを壊そうと動くだろうとジェンは言っていた。最近活発に動いているように思える。だからだろうな…ラスティが幸せだと感じているのだろうかと気になった。」
バルハルト公は、そういうと黙ってしまった。
言葉を探しているのだろう。
中庭の窓から明るい光が降り注いでい居る。
僕は、バルハルト公の言葉を待つ。
僕を狙っているモノ。
僕が不幸ならな動かないのだろうか。
そう思っているとバルハルト公は、少し眉をよせた。
「別に面倒ごとが嫌だから不幸な顔をしておけという意味ではないぞ?」
僕は、はいと頷く。
バルハルト公は、にっこりと笑う。
「ラスティの幸せは…ジークとディオスの幸せでもある。だから幸せに笑っていてほしい。幸せならば…それを壊そうとするものを俺がぶっ飛ばしてやろう。だから…幸せならいいと思ったんだ…さっき、エスターをディオスが話している時に寂しそうな顔を見せていたのが気になってな…やはり…親が恋しいのかと思った。ディオスは…大切なものには不器用だがいい奴だ。ラスティの親代わりになるつもりだったんだよ…最初は…けれど…あいつはラスティのパートナーであることを選んだ。そのほうがラスティを守れるとそう思ったから…幸せにできると思ったからだろう。けれど…ラスティにとってはどうかと思ったんだ。」
バルハルト公はそう言うと苦笑した。
僕はそんなに寂しそうな顔をしていたのだろうか。
「無理はするな?嫌だと思ったら素直に言え。」
僕は、はいと頷く。
バルハルト公は、いい子だと僕を大きな手で撫でた。
良い人だなぁと思いながら僕は頷く。
「それにしてもエスター王子は遅いな…」
バルハルト公がそうつぶやいた瞬間、甲高い音が教会内に響いた。
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