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王族のお誘いはよっぽど理由が無い限り、断ってはならない。
あたしはその手を取った。
「よろしくお願い致します。」
「ありがとう。」
踊りながら、
「話をするのは初めてだよね。
いきなりで驚いたかい?」
「はい、でも助かりました。」
皆知らない令息ばかりで誰の手を取ればいいかわからなかったから。
「以前から話してみたいと思っていたんだ。
だけどなかなか機会がなくてね。
君はいつも兄上を見ているよね?」
「えっ?そ、そんな事は。」
なんで知ってんの?
「結構有名だよ?」
「嘘っ!」
なんで?こっそり見てただけなのに!
ジュリアス殿下は笑いをこらえている。
もーっ!
こっそり見るのもダメなの?
「君は自分が思っているより目立っているんだよ。」
「…もっと痩せなきゃ。」
「なんで?じゅうぶん細いよ?」
「はみ出さないように。(木から)」
前回より栄養状態がいいからね。
CだったのがFになったのは太ったからだったんだ!きっと尻もはみ出してる!
もーっ!何笑ってんの?からかう為に誘ったのね。
「兄上に紹介してあげようか?」
「大丈夫です!紹介されたいなら、私にも兄がおりますから!」
「それもそうだね。
なんでそうしないの?」
「だって婚約者の方がいらっしゃるじゃないですか。私は見てるだけで良かったのに…そっかーばればれかぁ。」
そういえばジュリアス殿下ってヴァイオレットの事が好きだったよね。どこが良かったんだろ?
「殿下はヴァイオレット様の事どう思いますか?」
「完璧な女性だよね。皇太子妃としては。」
ただそれだけ?
「容姿とか性格は?」
「我々王族はそのような視点で女性を見てはならないんだ。」
「じゃあ女性にときめいたりしちゃダメなんですか?」
「…しないね。」
「つまんないですね。」
「え?」
「だって、キレイな花をキレイって言わないのと同じじゃないですか。」
だからエディもつまんない顔してたんだ。
「そんなんだからみぞおちが痛くなるんですよ。」
手を触れなくてもわかるくらいに真っ黒になっているじゃないか。
「どうしてそんな事が?」
「わかるんですよ。冷たい飲み物やお茶、コーヒーは飲まないで、ぬるいお湯飲んだらいいですよ。あと、夜はちゃんと寝て下さい。」
治してあげたい所だけれど、触るとまた変な噂されちゃうからな。
その後は兄様が側にいてくれたから他の令息は近寄って来なかった。
あたしはその手を取った。
「よろしくお願い致します。」
「ありがとう。」
踊りながら、
「話をするのは初めてだよね。
いきなりで驚いたかい?」
「はい、でも助かりました。」
皆知らない令息ばかりで誰の手を取ればいいかわからなかったから。
「以前から話してみたいと思っていたんだ。
だけどなかなか機会がなくてね。
君はいつも兄上を見ているよね?」
「えっ?そ、そんな事は。」
なんで知ってんの?
「結構有名だよ?」
「嘘っ!」
なんで?こっそり見てただけなのに!
ジュリアス殿下は笑いをこらえている。
もーっ!
こっそり見るのもダメなの?
「君は自分が思っているより目立っているんだよ。」
「…もっと痩せなきゃ。」
「なんで?じゅうぶん細いよ?」
「はみ出さないように。(木から)」
前回より栄養状態がいいからね。
CだったのがFになったのは太ったからだったんだ!きっと尻もはみ出してる!
もーっ!何笑ってんの?からかう為に誘ったのね。
「兄上に紹介してあげようか?」
「大丈夫です!紹介されたいなら、私にも兄がおりますから!」
「それもそうだね。
なんでそうしないの?」
「だって婚約者の方がいらっしゃるじゃないですか。私は見てるだけで良かったのに…そっかーばればれかぁ。」
そういえばジュリアス殿下ってヴァイオレットの事が好きだったよね。どこが良かったんだろ?
「殿下はヴァイオレット様の事どう思いますか?」
「完璧な女性だよね。皇太子妃としては。」
ただそれだけ?
「容姿とか性格は?」
「我々王族はそのような視点で女性を見てはならないんだ。」
「じゃあ女性にときめいたりしちゃダメなんですか?」
「…しないね。」
「つまんないですね。」
「え?」
「だって、キレイな花をキレイって言わないのと同じじゃないですか。」
だからエディもつまんない顔してたんだ。
「そんなんだからみぞおちが痛くなるんですよ。」
手を触れなくてもわかるくらいに真っ黒になっているじゃないか。
「どうしてそんな事が?」
「わかるんですよ。冷たい飲み物やお茶、コーヒーは飲まないで、ぬるいお湯飲んだらいいですよ。あと、夜はちゃんと寝て下さい。」
治してあげたい所だけれど、触るとまた変な噂されちゃうからな。
その後は兄様が側にいてくれたから他の令息は近寄って来なかった。
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