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第1章
最悪の日 1(sideリュカ)
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sideリュカ
「本日はソフィア様のご都合が悪く、いらっしゃらないそうです」
よっっしゃーーー!!!
今日は良い日だなっ。
俺は心の中でガッツポーズをすると、通信用魔石を手に取りアレクに連絡した。
「アレク!今日遊びに来いよ」
『…リュカ?朝から元気だねぇ。婚約者ちゃんはどうしたのさ』
「婚約者『候補』な?今日は都合が悪いとか言って来ないんだよ。な、だから家来いって」
『んーじゃあ試作品のゲームソフト持って行くね』
「おう!」
通信を切り、うきうきしながらアレクを待った。
アレクスィ・ダーリは俺の幼馴染でゲーム会社の息子だから新作や試作品を持って来てくれるのだ。
30分も経たない内に馬車に乗ってやって来た。
相変わらず寝癖だらけの焦げ茶色の髪を弄りながら俺の部屋に入り勝手にゲームを始める。
「リュカって一応受験生でしょ。勉強しなくて良いの?」
「あー?2年後だし、俺は天才だから良いんだよ」
「流石天下のリュカサマだな。一華ちゃんも通わせるつもりなんでしょ?」
「当たり前だろ。っていうかお前も受験するだろ?」
「俺は完全なる記念受験」
そう言っているアレクは実はかなり頭が良い。
魔法をもうちょっと頑張れば余裕で名門魔法学校に受かる実力を持っている。
悔しいからぜってぇ言わないけどな。
コンコンコン
ノックに返事をすると、メイドがジュースと菓子を持って来てくれた。
「あざーす。そこ置いといてくんね?あと、一華呼んで来て」
「……リュカ様」
「何だよ?」
「一華は…その、この屋敷におりません」
「は?」
空気がピリついた。
ゲームに夢中だったアレクも顔を上げる。
「出掛けてるのか?」
「……そうです」
「いつ戻る?」
メイドは何も答えなかった。
怯えたような表情で俯いている。
長い沈黙の後、ようやく口を開いた。
「昨夜、屋敷を出ていきました」
٭❀*
「リュカ落ち着けって。グリゴリーさんに聞いてみれば何があったかすぐ分かるだろ?」
「自分の目で確かめないと気が済まない」
嘘だろ?
一華が出て行ったなんて、そんなの信じられない。
嘘であってくれと願いながら一華の部屋へ足を運んだ。
「おい、リュカ。冷静になれって…」
「勝手にさせろ!」
アレクはもう何も言わなかった。
黙って俺の後を着いてくる。
一華の部屋のドアノブに手をかけると…鍵がかかってない。
おい、どーなってんだよ。
一華が仕事中なら部屋の鍵は閉まってるはずだろ?
慎重にドアを開けると、何も無い。
まるでホテルに最初に入った時のようだ。
綺麗にメイキングされたベッドにチリひとつないフローリング、何も置かれていない本棚。
ただ、デスクに沢山の封筒が置いてあった。
1番上にあるのは。
『リュカ様へ』
俺は慌てて手紙を開封した。
『リュカ様へ
突然居なくなって申し訳ありません。
4年間お世話になりました。
ソフィア様やリュカ様に不快な思いをさせてしまったこと、深く反省しています。
ですが私は心から御2人の幸せを願っています。
ありがとうございました。
一華』
「なん、だよこれ…」
手紙を握りしめたまま自室に戻った。
開けっ放しの自分の部屋にはグリゴリーが立っていた。
なんで勝手に入ってんだよ!
「グリゴリー、一華が居なくなった。何か知ってるよな?」
「リュカ様のお望み通り、一華はこの屋敷から出ていきましたよ」
グリゴリーは背筋をぴんと伸ばし、不敵な笑みを浮かべてそう言った。
「本日はソフィア様のご都合が悪く、いらっしゃらないそうです」
よっっしゃーーー!!!
今日は良い日だなっ。
俺は心の中でガッツポーズをすると、通信用魔石を手に取りアレクに連絡した。
「アレク!今日遊びに来いよ」
『…リュカ?朝から元気だねぇ。婚約者ちゃんはどうしたのさ』
「婚約者『候補』な?今日は都合が悪いとか言って来ないんだよ。な、だから家来いって」
『んーじゃあ試作品のゲームソフト持って行くね』
「おう!」
通信を切り、うきうきしながらアレクを待った。
アレクスィ・ダーリは俺の幼馴染でゲーム会社の息子だから新作や試作品を持って来てくれるのだ。
30分も経たない内に馬車に乗ってやって来た。
相変わらず寝癖だらけの焦げ茶色の髪を弄りながら俺の部屋に入り勝手にゲームを始める。
「リュカって一応受験生でしょ。勉強しなくて良いの?」
「あー?2年後だし、俺は天才だから良いんだよ」
「流石天下のリュカサマだな。一華ちゃんも通わせるつもりなんでしょ?」
「当たり前だろ。っていうかお前も受験するだろ?」
「俺は完全なる記念受験」
そう言っているアレクは実はかなり頭が良い。
魔法をもうちょっと頑張れば余裕で名門魔法学校に受かる実力を持っている。
悔しいからぜってぇ言わないけどな。
コンコンコン
ノックに返事をすると、メイドがジュースと菓子を持って来てくれた。
「あざーす。そこ置いといてくんね?あと、一華呼んで来て」
「……リュカ様」
「何だよ?」
「一華は…その、この屋敷におりません」
「は?」
空気がピリついた。
ゲームに夢中だったアレクも顔を上げる。
「出掛けてるのか?」
「……そうです」
「いつ戻る?」
メイドは何も答えなかった。
怯えたような表情で俯いている。
長い沈黙の後、ようやく口を開いた。
「昨夜、屋敷を出ていきました」
٭❀*
「リュカ落ち着けって。グリゴリーさんに聞いてみれば何があったかすぐ分かるだろ?」
「自分の目で確かめないと気が済まない」
嘘だろ?
一華が出て行ったなんて、そんなの信じられない。
嘘であってくれと願いながら一華の部屋へ足を運んだ。
「おい、リュカ。冷静になれって…」
「勝手にさせろ!」
アレクはもう何も言わなかった。
黙って俺の後を着いてくる。
一華の部屋のドアノブに手をかけると…鍵がかかってない。
おい、どーなってんだよ。
一華が仕事中なら部屋の鍵は閉まってるはずだろ?
慎重にドアを開けると、何も無い。
まるでホテルに最初に入った時のようだ。
綺麗にメイキングされたベッドにチリひとつないフローリング、何も置かれていない本棚。
ただ、デスクに沢山の封筒が置いてあった。
1番上にあるのは。
『リュカ様へ』
俺は慌てて手紙を開封した。
『リュカ様へ
突然居なくなって申し訳ありません。
4年間お世話になりました。
ソフィア様やリュカ様に不快な思いをさせてしまったこと、深く反省しています。
ですが私は心から御2人の幸せを願っています。
ありがとうございました。
一華』
「なん、だよこれ…」
手紙を握りしめたまま自室に戻った。
開けっ放しの自分の部屋にはグリゴリーが立っていた。
なんで勝手に入ってんだよ!
「グリゴリー、一華が居なくなった。何か知ってるよな?」
「リュカ様のお望み通り、一華はこの屋敷から出ていきましたよ」
グリゴリーは背筋をぴんと伸ばし、不敵な笑みを浮かべてそう言った。
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