9 / 24
第9話 廊下で遭難する奥さま→公爵の“本能GPS”が発動する
しおりを挟む
リリアは、会場の廊下を早足で進んでいた。
晩餐会のホールから離れると、空気が少し薄くなる。音も遠くなる。壁の絵画がやたら立派で、廊下がやたら長い。
(……どっちだっけ)
今さらだけど、会場の構造を把握していない。
侍女長エルザを呼ぶつもりだったのに、どの扉が控室で、どの廊下が使用人通路か、まったくわからない。
五分。四分。三分。
(公爵さま、今頃、秒で数えてる……)
リリアは胸の前で手を握った。
――その手首が、少しだけ熱い。
糸が見えないのに、糸の“気配”だけがする。
(落ち着け、落ち着け……)
侍女長の顔を思い浮かべる。冷静で完璧で、手帳が怖い人。
でも、どこにいるんだろう。
角を曲がった瞬間、リリアはやっと“人の気配”に気づいた。
暗がりの柱の影に、誰かが立っている。
背が高くて、黒い礼服。見慣れた輪郭――
(あ、公爵さま……)
そう思ったのに。
違った。
黒い礼服は礼服でも、刺繍が派手で、香水が強い。
相手は笑った。
「夫人。迷子ですか?」
甘い声。
エドワードだった。
(うそ……ついてきた……)
リリアは一歩下がり、背中が壁に当たった。
「だ、大丈夫です。侍女長を探していて……」
「その必要はありません。少しお話を」
エドワードの笑みは、上品で、柔らかいのに――どこか“逃がさない”種類の優しさを含んでいる。
リリアは、無意識に手首を押さえた。
押さえた瞬間――
糸が、きゅっと熱を持った。
(やばい)
神官長の言葉がまた刺さる。
――奥方が危険を感じた時。
今、危険を感じた。社交界の貴公子相手なのに、“危険”って感じてしまった。
自分の直感が、今日いちばん頼もしい。
「夫人。あなた、本当に呪いだと思っているのですか?」
エドワードが、さらりと言った。
リリアは目を瞬いた。
「……え?」
「冷徹公爵があなたに見せるもの。あれは呪いではなく――」
「呪いです」
リリアは反射で言い切ってしまった。
言い切った瞬間、自分でも驚いた。
(私、なんでこんなに必死……?)
エドワードは、少しだけ目を細める。
「……夫人。あなたは、優しい。だからこそ、言い訳を作っているだけでは?」
言い訳。
その単語が、胸の奥に刺さる。
(言い訳……)
そうかもしれない。
呪いだと分類すれば、甘い言葉も距離も、心に入れずに済む。
契約の妻として、最後に立っていられる。
でも、今。
この廊下で、エドワードに“それは本心だ”と言われるのは――怖い。
リリアは、息を吸った。
「……私は、契約の妻です」
エドワードが、ふっと笑った。
「契約は、破れますよ」
「破れません」
「公爵が望めば」
その言葉の瞬間。
手首の糸が、びりっと熱を増した。
(だめ、だめだめ)
“公爵が望めば”なんて、言葉は危険すぎる。
リリアは一歩前に出ようとして――エドワードが、さりげなく道を塞いだ。
優雅な仕草で、逃げ道を消す。
「夫人、聞いてください。私は――」
「不許可だ」
氷みたいな声が落ちた。
リリアの背中に、ぶわっと安心が広がる。
振り返ると、そこにいた。
レオンハルト。
冷徹公爵の顔で。
そして、目だけが――獣。
エドワードが肩をすくめる。
「公爵。夫人はここで迷っていた。助けただけです」
「助けは不要だ」
「夫人が、そう言いましたか?」
エドワードが、わざとらしくリリアを見る。
リリアは、答え方を間違えると糸が暴れると分かっていた。
でも、正直に言う。
「……少し、怖かったです」
言った瞬間、糸がふわっと熱くなる。
(やっぱり、危険判定……)
レオンハルトの空気が、一段冷える。
会場の壁紙が凍りそうなくらい冷える。
レオンハルトは、短く言った。
「離れろ」
「命令ですか?」
「命令だ」
即答。
エドワードは、にこやかに頭を下げる。
「承知しました。――夫人。またいつか」
去り際の言葉が、なぜか“予告”みたいで不気味だった。
エドワードが去ると、廊下が急に静かになる。
静かになった瞬間、リリアは膝が少しだけ緩んだ。
(助かった……)
でも、次の瞬間。
レオンハルトがリリアの前に来て、手を取った。
ぎゅ。
強い。
痛くないけど、強い。
「……離れるな」
「……離れてないです」
「離れた」
「それは……私が……」
「離れた」
二回目。
言い方が、責めているようで、責めていない。
怖がっているだけだ。
リリアは、胸がきゅっとなる。
「ごめんなさい。すぐ戻るって言ったのに」
レオンハルトの喉が、ぐ、と動く。
そして、絞るみたいに言った。
「……待てなかった」
その言葉が、人間だった。
冷徹じゃなくて。
呪いでもなくて。
ただ、ひとりの男の“弱さ”。
リリアは、言葉を選んだ。
「……待てないなら、次は一緒に来てください」
「当然だ」
即答。
そして彼は、リリアの肩に自分の上着をかけようとして――止まる。
止まって、苦しそうに息を吐いた。
「……燃料」
「はい。燃料です」
リリアが真面目に頷くと、レオンハルトは、なぜか目を細めた。
それは、笑いに近い。
ほんの一瞬だけ。
「……お前は変だ」
「よく言われます」
「……嫌いではない」
危ない。
危ない言葉が来た。
リリアは慌てて、咳払いをした。
「えっと! 侍女長、探しましょう」
「不要だ」
「え?」
「もう戻る」
「戻る……?」
レオンハルトは、リリアの手を引いて歩き出した。
歩き出しながら、低く言う。
「……帰る」
「晩餐会、途中ですけど……」
「帰る」
二回目。
言い切った。
リリアは目を丸くした。
「でも外交が――」
「外交より」
レオンハルトが言いかけて止まる。
止まった瞬間、糸がふわっと熱くなる。
(今、言いかけたの、何……)
レオンハルトは、苦しそうに言い換えた。
「……治安だ」
「治安……」
「君の治安」
治安って、何。
リリアはもう笑うしかない。
「私、治安になりました」
「なった」
「なったんだ……」
二人の足音が、廊下に響く。
会場の入口に近づくほど、ざわめきが戻ってくる。
戻ってくるざわめきの中で、誰かが叫んだ。
「あっ! 冷徹公爵が奥さまを連れて退出――!」
「逃走だ! 愛妻家の逃走だ!」
逃走。
その単語が、やけに正しかった。
レオンハルトは、耳に入っていないふりをしながら、リリアの手を握り直した。
そして、最後に小さく言った。
「……次は、逃がさない」
リリアの心臓が跳ねた。
(それ、呪い?)
呪いだと、思いたい。
でも。
あまりに――本気の声だった。
(つづく)
晩餐会のホールから離れると、空気が少し薄くなる。音も遠くなる。壁の絵画がやたら立派で、廊下がやたら長い。
(……どっちだっけ)
今さらだけど、会場の構造を把握していない。
侍女長エルザを呼ぶつもりだったのに、どの扉が控室で、どの廊下が使用人通路か、まったくわからない。
五分。四分。三分。
(公爵さま、今頃、秒で数えてる……)
リリアは胸の前で手を握った。
――その手首が、少しだけ熱い。
糸が見えないのに、糸の“気配”だけがする。
(落ち着け、落ち着け……)
侍女長の顔を思い浮かべる。冷静で完璧で、手帳が怖い人。
でも、どこにいるんだろう。
角を曲がった瞬間、リリアはやっと“人の気配”に気づいた。
暗がりの柱の影に、誰かが立っている。
背が高くて、黒い礼服。見慣れた輪郭――
(あ、公爵さま……)
そう思ったのに。
違った。
黒い礼服は礼服でも、刺繍が派手で、香水が強い。
相手は笑った。
「夫人。迷子ですか?」
甘い声。
エドワードだった。
(うそ……ついてきた……)
リリアは一歩下がり、背中が壁に当たった。
「だ、大丈夫です。侍女長を探していて……」
「その必要はありません。少しお話を」
エドワードの笑みは、上品で、柔らかいのに――どこか“逃がさない”種類の優しさを含んでいる。
リリアは、無意識に手首を押さえた。
押さえた瞬間――
糸が、きゅっと熱を持った。
(やばい)
神官長の言葉がまた刺さる。
――奥方が危険を感じた時。
今、危険を感じた。社交界の貴公子相手なのに、“危険”って感じてしまった。
自分の直感が、今日いちばん頼もしい。
「夫人。あなた、本当に呪いだと思っているのですか?」
エドワードが、さらりと言った。
リリアは目を瞬いた。
「……え?」
「冷徹公爵があなたに見せるもの。あれは呪いではなく――」
「呪いです」
リリアは反射で言い切ってしまった。
言い切った瞬間、自分でも驚いた。
(私、なんでこんなに必死……?)
エドワードは、少しだけ目を細める。
「……夫人。あなたは、優しい。だからこそ、言い訳を作っているだけでは?」
言い訳。
その単語が、胸の奥に刺さる。
(言い訳……)
そうかもしれない。
呪いだと分類すれば、甘い言葉も距離も、心に入れずに済む。
契約の妻として、最後に立っていられる。
でも、今。
この廊下で、エドワードに“それは本心だ”と言われるのは――怖い。
リリアは、息を吸った。
「……私は、契約の妻です」
エドワードが、ふっと笑った。
「契約は、破れますよ」
「破れません」
「公爵が望めば」
その言葉の瞬間。
手首の糸が、びりっと熱を増した。
(だめ、だめだめ)
“公爵が望めば”なんて、言葉は危険すぎる。
リリアは一歩前に出ようとして――エドワードが、さりげなく道を塞いだ。
優雅な仕草で、逃げ道を消す。
「夫人、聞いてください。私は――」
「不許可だ」
氷みたいな声が落ちた。
リリアの背中に、ぶわっと安心が広がる。
振り返ると、そこにいた。
レオンハルト。
冷徹公爵の顔で。
そして、目だけが――獣。
エドワードが肩をすくめる。
「公爵。夫人はここで迷っていた。助けただけです」
「助けは不要だ」
「夫人が、そう言いましたか?」
エドワードが、わざとらしくリリアを見る。
リリアは、答え方を間違えると糸が暴れると分かっていた。
でも、正直に言う。
「……少し、怖かったです」
言った瞬間、糸がふわっと熱くなる。
(やっぱり、危険判定……)
レオンハルトの空気が、一段冷える。
会場の壁紙が凍りそうなくらい冷える。
レオンハルトは、短く言った。
「離れろ」
「命令ですか?」
「命令だ」
即答。
エドワードは、にこやかに頭を下げる。
「承知しました。――夫人。またいつか」
去り際の言葉が、なぜか“予告”みたいで不気味だった。
エドワードが去ると、廊下が急に静かになる。
静かになった瞬間、リリアは膝が少しだけ緩んだ。
(助かった……)
でも、次の瞬間。
レオンハルトがリリアの前に来て、手を取った。
ぎゅ。
強い。
痛くないけど、強い。
「……離れるな」
「……離れてないです」
「離れた」
「それは……私が……」
「離れた」
二回目。
言い方が、責めているようで、責めていない。
怖がっているだけだ。
リリアは、胸がきゅっとなる。
「ごめんなさい。すぐ戻るって言ったのに」
レオンハルトの喉が、ぐ、と動く。
そして、絞るみたいに言った。
「……待てなかった」
その言葉が、人間だった。
冷徹じゃなくて。
呪いでもなくて。
ただ、ひとりの男の“弱さ”。
リリアは、言葉を選んだ。
「……待てないなら、次は一緒に来てください」
「当然だ」
即答。
そして彼は、リリアの肩に自分の上着をかけようとして――止まる。
止まって、苦しそうに息を吐いた。
「……燃料」
「はい。燃料です」
リリアが真面目に頷くと、レオンハルトは、なぜか目を細めた。
それは、笑いに近い。
ほんの一瞬だけ。
「……お前は変だ」
「よく言われます」
「……嫌いではない」
危ない。
危ない言葉が来た。
リリアは慌てて、咳払いをした。
「えっと! 侍女長、探しましょう」
「不要だ」
「え?」
「もう戻る」
「戻る……?」
レオンハルトは、リリアの手を引いて歩き出した。
歩き出しながら、低く言う。
「……帰る」
「晩餐会、途中ですけど……」
「帰る」
二回目。
言い切った。
リリアは目を丸くした。
「でも外交が――」
「外交より」
レオンハルトが言いかけて止まる。
止まった瞬間、糸がふわっと熱くなる。
(今、言いかけたの、何……)
レオンハルトは、苦しそうに言い換えた。
「……治安だ」
「治安……」
「君の治安」
治安って、何。
リリアはもう笑うしかない。
「私、治安になりました」
「なった」
「なったんだ……」
二人の足音が、廊下に響く。
会場の入口に近づくほど、ざわめきが戻ってくる。
戻ってくるざわめきの中で、誰かが叫んだ。
「あっ! 冷徹公爵が奥さまを連れて退出――!」
「逃走だ! 愛妻家の逃走だ!」
逃走。
その単語が、やけに正しかった。
レオンハルトは、耳に入っていないふりをしながら、リリアの手を握り直した。
そして、最後に小さく言った。
「……次は、逃がさない」
リリアの心臓が跳ねた。
(それ、呪い?)
呪いだと、思いたい。
でも。
あまりに――本気の声だった。
(つづく)
11
あなたにおすすめの小説
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
守護契約のはずが、精霊騎士の距離が近すぎて心拍がもちません―― 距離ゼロで溺愛でした。
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済:全8話⭐︎
ーー条項:心拍が乱れたら抱擁せよ(やめて)
村育ちの鈍感かわいい癒し系ヒロイン・リリィは、王都を目指して旅に出たはずが――森で迷子になった瞬間、精霊騎士エヴァンに“守護契約”されてしまう!
問題は、この騎士さまの守護距離が近すぎること。
半歩どころか背後ぴったり、手を繋ぐのも「当然」、心拍が乱れたら“抱擁条項”発動!?
周囲は「恋人だろ!」と総ツッコミなのに、本人たちは「相棒です!」で通常運転。
守護(と言い張る)密着が止まらない、じわ甘コメディ異世界ファンタジー!
エリート医務官は女騎士を徹底的に甘やかしたい
鳥花風星
恋愛
女騎士であるニーナには、ガイアという専属魔術医務官がいる。エリートであり甘いルックスで令嬢たちからモテモテのガイアだが、なぜか浮いた話はなく、結婚もしていない。ニーナも結婚に興味がなく、ガイアは一緒いにいて気楽な存在だった。
とある日、ニーナはガイアから女避けのために契約結婚を持ちかけられる。ちょっと口うるさいただの専属魔術医務官だと思っていたのに、契約結婚を受け入れた途端にガイアの態度は日に日に甘くなっていく。
恐怖侯爵の後妻になったら、「君を愛することはない」と言われまして。
長岡更紗
恋愛
落ちぶれ子爵令嬢の私、レディアが後妻として嫁いだのは──まさかの恐怖侯爵様!
しかも初夜にいきなり「君を愛することはない」なんて言われちゃいましたが?
だけど、あれ? 娘のシャロットは、なんだかすごく懐いてくれるんですけど!
義理の娘と仲良くなった私、侯爵様のこともちょっと気になりはじめて……
もしかして、愛されるチャンスあるかも? なんて思ってたのに。
「前妻は雲隠れした」って噂と、「死んだのよ」って娘の言葉。
しかも使用人たちは全員、口をつぐんでばかり。
ねえ、どうして? 前妻さんに何があったの?
そして、地下から聞こえてくる叫び声は、一体!?
恐怖侯爵の『本当の顔』を知った時。
私の心は、思ってもみなかった方向へ動き出す。
*他サイトにも公開しています
【完結】気味が悪い子、と呼ばれた私が嫁ぐ事になりまして
まりぃべる
恋愛
フレイチェ=ボーハールツは両親から気味悪い子、と言われ住まいも別々だ。
それは世間一般の方々とは違う、畏怖なる力を持っているから。だが両親はそんなフレイチェを避け、会えば酷い言葉を浴びせる。
そんなフレイチェが、結婚してお相手の方の侯爵家のゴタゴタを収めるお手伝いをし、幸せを掴むそんなお話です。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていますが違う場合が多々あります。その辺りよろしくお願い致します。
☆現実世界にも似たような名前、場所、などがありますが全く関係ありません。
☆現実にはない言葉(単語)を何となく意味の分かる感じで作り出している場合もあります。
☆楽しんでいただけると幸いです。
☆すみません、ショートショートになっていたので、短編に直しました。
☆すみません読者様よりご指摘頂きまして少し変更した箇所があります。
話がややこしかったかと思います。教えて下さった方本当にありがとうございました!
継母の嫌がらせで冷酷な辺境伯の元に嫁がされましたが、噂と違って優しい彼から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるアーティアは、継母に冷酷無慈悲と噂されるフレイグ・メーカム辺境伯の元に嫁ぐように言い渡された。
継母は、アーティアが苦しい生活を送ると思い、そんな辺境伯の元に嫁がせることに決めたようだ。
しかし、そんな彼女の意図とは裏腹にアーティアは楽しい毎日を送っていた。辺境伯のフレイグは、噂のような人物ではなかったのである。
彼は、多少無口で不愛想な所はあるが優しい人物だった。そんな彼とアーティアは不思議と気が合い、やがてお互いに惹かれるようになっていく。
2022/03/04 改題しました。(旧題:不器用な辺境伯の不器用な愛し方 ~継母の嫌がらせで冷酷無慈悲な辺境伯の元に嫁がされましたが、溺愛されています~)
家族から邪魔者扱いされた私が契約婚した宰相閣下、実は完璧すぎるスパダリでした。仕事も家事も甘やかしも全部こなしてきます
さら
恋愛
家族から「邪魔者」扱いされ、行き場を失った伯爵令嬢レイナ。
望まぬ結婚から逃げ出したはずの彼女が出会ったのは――冷徹無比と恐れられる宰相閣下アルベルト。
「契約でいい。君を妻として迎える」
そう告げられ始まった仮初めの結婚生活。
けれど、彼は噂とはまるで違っていた。
政務を完璧にこなし、家事も器用に手伝い、そして――妻をとことん甘やかす完璧なスパダリだったのだ。
「君はもう“邪魔者”ではない。私の誇りだ」
契約から始まった関係は、やがて真実の絆へ。
陰謀や噂に立ち向かいながら、互いを支え合う二人は、次第に心から惹かれ合っていく。
これは、冷徹宰相×追放令嬢の“契約婚”からはじまる、甘々すぎる愛の物語。
指輪に誓う未来は――永遠の「夫婦」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる