Lilac

アカアシトカゲ

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chapter.1 セリオン

episode 1. α銀河にて

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絶え間なく星が降りそそぐ夜。

セリオンは星を見ていなかった。
 
見ていたのは、隣で微笑むその人だけ。

流れ星には、雑に願った。
隣にいるこいつと、共に未来を歩みたい、と。

――これは、その願いに至るまでの話。


 
――――


遠い未来。
α銀河にて。
 
第二惑星〈エデニア〉軌道付近。

銀河警備隊・第五部隊の小型艇が滑るように進む。
巡回任務を終え、帰投の途につくところだった。

「小惑星ヴェルモラ、落ち着いたものですね」
トートが端末を見ながら淡々と言う。
メカ文明が栄えている第四惑星グラント出身の、優秀な調査員だ。

「因子消失騒動から半年か」
操縦席でファルナンドが肩を回す。
地球人とエデニア人のハーフ。
長身で、どこか冷めた目をしている。

「隊長も昔はヴェルモラで暴れてたんでしょ?」
調査員のアリシアがにやりと笑う。
「賞金稼ぎ時代。ブイブイ言わせてたらしいじゃん」

唐突に呼ばれ、セリオンはギョッとして顔を上げた。
薄紫の癖っ毛が跳ねる。
「やめろって!黒歴史なんだから!」
耳まで赤くなる。

トートが緑色の短い手を、頭の後ろで組む。
「伝説の賞金稼ぎ、結構モテてたらしいよ。」
「モテたことねえし!」

「でも警備隊に入った理由は美人目当てだったんでしょ」
アリシアが畳みかける。
「前の隊長に惚れたとかなんとか」

「惚れてねぇよ!!恩人だよ恩人!」
「隊長、美人に弱いから」
 
「確かに。……って、うるさいな!」

控えめな笑いが艇内に広がる。

セリオンが部隊を預かる、銀河警備隊 第五部隊。
第一惑星ヴァルガルド周辺の巡回と地上任務に特化した、
少数精鋭部隊。

そして、世界を揺るがせた〈因子消失騒動〉を、最も間近で見た者たち。

「しかし、因子がなくなっても、世界は回るんだな」
隊員にいじられ疲れたセリオンが、窓の外を見ながらぽつりと漏らす。
「回るさ。回すしか、ないんだからな」
ファルナンドがどこか遠い目をしながら操縦桿を握り直した。

前方に、巨大な白鋼の艦影が現れる。
――銀河警備隊の本拠地〈イージス・プライム〉

静かなる威圧を漂わせる母艦へ、小型艇が吸い込まれていく。

タラップを降りた瞬間、
鋭い銀の光が目に入った。

銀髪の壮年の女。銀のロングコート。
金の星、鋼の星を思わせるオッドアイ。

「アイノ?」
セリオンの声が自然とほころぶ。
呼び声に、アイノが振り向き手を上げる。
「よ!セリオン。元気か?」
「依頼か?」
駆け寄るセリオンに、アイノが頷く。
「第九惑星で大量発生した、芋虫どもの討伐依頼だ」
「はぁ~」セリオンが眉を上げる。
「あの硬いデカいやつを、たくさん?」
「まあ、サクッとな。」
アイノが肩を上げる。
「……サクッと……さすが、シルバースターだな」
セリオンは頬を掻き、苦笑いするしかなかった。

――α銀河最強の女戦士。通称〈シルバースター〉。
銀河の英雄であり、強さの象徴。常識はずれの強さで、銀河警備隊からはたびたび無茶な依頼をされている元傭兵。
新人の頃から面倒を見てもらっているセリオンにとっては、姉のような存在。

「あ、終わったってんならさ」
セリオンはぽんと手を打つ。
「飯でも行こうぜ」

アイノは一瞬だけきょとりとし
「奢ってくれるんだよな?」
ニヤリと笑った。
 
セリオンは眉を下げる。
「アイノのが稼いでるだろ」
「隊長様にはかなわねえよ」

任務明けの軽口を叩きながら、二人はエデニアの明かりへ歩み出した。

 
――――

 
同じ頃。
第二惑星〈エデニア〉
深海・銀河警備隊秘匿本部
――マリナス・ヴォールト

静寂を裂くように、秘匿通信が震えた。
 
総司令官直通回線。
この回線がなる時、事態は常に深刻だ。
 
副司令官室。
オルカカは疲労を宿した目で画面をタップする。
 
「……オルカカだ」
 
『俺だ』
重く、掠れた声。
ホロに浮かぶのは白い髪の若い男。
鮮やかなゴーグルで表情は見えない。

『――零部隊が裂け目に飲まれた。全滅だ』

「なんだと」

僅かに椅子が軋む。
オルカカの瞳に緊張の色が差した。

『俺は引き続き一人で“ターゲット”を追う。
お前は、各地の異変の調査を続けろ』

「……承知した」

短い沈黙。

『それと――異変が起きている場所には、かならずヴァルガルド兵がいる。
どれも“先回りされて”いる』

「……ヴァルガルドの情報網は、そこまで優秀ではない。
まさか――」

『ああ。漏れている』

低く断定する声。

オルカカの指が、机上を無意識に叩いた。

『気をつけろ、オルカカ。
調査は内密に。疑えないものまで疑え』

「肝に銘じよう。
貴殿も――くれぐれも無茶はするな」

通信の向こうで、乾いた笑みが刻まれる。

『ふ……俺がか?』

そこで通信は途切れた。

暗い室内に、端末の光だけが残る。

オルカカは別の表示を呼び出す。
半年前の観測データ。

淡く揺れる波形のグラフ。
そこに記された一つの名。

――〈セリオン・アスター〉。

オルカカは静かに、通信ノードを立ち上げた。

 
――――

 
地球に酷似した惑星〈エデニア〉――都市部。
 
人の形も建物もそっくり。
違うのは「色彩」。
髪の色、目の色、建物や食べ物まで、
エデニアは色彩に溢れている。
 
人気のダイナー。
夕暮れの喧騒が、柔らかな光と一緒に流れ込んでくる。

向かい合わせに座った二人は、
出迎えた店員に
「バモーダのヒレサンド、二つ」
と注文を告げた。

セリオンがグラスを差し出す。
「討伐お疲れ様」
アイノは微かに笑み、コツンと合わせた。

一口飲んでから、アイノが切り出す。
「因子消失騒動から、もう半年か」
「ああ……早いもんだな」
セリオンは柔らかく笑う。
「あれから、なんだか銀河中バタバタしてるよな」
「まあな。私も飛び回ってばかりだ」

店員が皿を置く。
温かい香りが二人を包む。

「そういえば」
アイノがサンドにかじりつきながら、瞳だけをセリオンへ向けた。

「昔、ヴェルモラで名を馳せた賞金稼ぎがいたろ。ノードで謎の波動を操る、正体不明の戦士」
「……」
「〈ライラック〉。――お前だったんだな」

「ゲフッ!?」
盛大にむせる。

「どこで」
「調べりゃ分かる。お前の強さの理由や、時期も合う」
アイノがニヤリと笑う。

セリオンは眉を下げる。
「……その呼び方やめてくれよ。ダサいから」
「まぁ、ダサいな」
アイノは楽しそうに喉を鳴らした。

セリオンはしかめっ面をしながらも、結局笑い混じりに溜息を吐く。

アイノがサンドイッチを置き、腕を組んだ。
「で、世間は勘違いしてるみたいだが、ノードじゃ出せないだろ、波動なんて。出来るとしたらそれは、エコーの力だ。なんでお前が"それ"を持ってる」
 
アイノの目が鋭くなる。
「ノードとエコーは全然違う。ノードは身体能力を増幅する神経装着デバイス。でもエコーは――生命そのものに宿る力だとされている。まだ未解明のエネルギーだ」

「へぇ……」
セリオンは自分の手を見下ろす。
「ずっとノードの延長みたいなもんだと思ってたけど、やっぱり違うのか」

「半年前の騒動で、因子を失った奴も多い。お前みたいに力を"持ってる"側は、今や相当珍しいんだよ」
アイノがグラスをあおる。カラリと氷が鳴った。
「で、どこで手に入れたんだ」
 
セリオンはグラスを回し、少し考えた。
「信じられないと思うけど……」

――今から十年ちょっと前、十四、五の頃の話だ。
両親を早くに亡くし、日銭を稼ぐためにヴェルモラで賞金稼ぎをしていた。
腕っぷしだけが取り柄だった。
 
ある日依頼の途中、廃区画で薄紫色の毛並みをした大きな生き物を見つけた。
首周りに紫のたてがみ。
獅子のような生き物だった。

虫の息。
放っておけばその夜のうちに死ぬだろうとわかるくらいに。

助けるつもりはなかった。
でも、置き去りにする理由もなかった。

ただ布を掛け、隅に寝かせ、
食べかけの肉を、半分渡した。
自分もその日はそこで一緒に寝た。

翌朝。
その生き物を追ってヴァルガルド兵が踏み込んできた。
「軍の生体だ。引き渡せ」

彼らは銃を向けた。
セリオンは武器を構えた。
 
「弱ってる。放っておいてやれよ」
感情より、先に言葉が出た。

兵たちが引き金に触れた瞬間――

よろよろと立ち上がり、オォーン、と長く鳴く。
“エコー”のようなその声に呼応するように、体から紫の閃光が爆ぜた。

視界が白く染まり、音も熱も無く、兵が消えていた。

獅子は全てを使い果たしたように横たわった。
セリオンが駆け寄る。
「……お前、何をした……?」
動けないその体を、そっと撫でる。
触れた毛並みから、光が滲んだ。

そしてその光は――セリオンの中へと流れ込んできた。

その瞬間、銀色だった髪が薄紫に色づく。
エデニア人特有のオッドアイも、紫の単色に染まる。
体の奥で、知らない力が目覚めた。

光が収束すると、獅子の姿はなかった。

セリオンは呆然と、空になった布の上を見つめていた。

それだけ。

その日から自分の中に波動が宿った。
その力の名前も、正体も知らないまま。

最初は全然制御できなかった。
暴発して自分の手を焼いたこともあるし、狙った相手に当たらないこともあった。
何度も何度も試して、身体に馴染ませて、ようやく"武器"として使えるようになった。

そこからは早かった。
謎の波動を操る賞金稼ぎ――〈ライラック〉の名は、あっという間にヴェルモラ中に広まった。
 
――語り終える頃、
アイノは信じられないものを見るように瞬いた。

「……マジか。
それって――リリカル・ハウンドじゃ」

「りりかる?」

セリオンは首をひねる。

アイノは少しだけ間を置き、
低い声で忠告した。


「その話、あまり他人に言うな。今は特に、な」
「な、なんで?いきなり怖いんだけど」
「"エコー"関連は厄介なんだ。今あいつが調べてるはずだから、変に関わると面倒に巻き込まれる」
「あいつ?」
「いや、なんでもない」
小さく首を振ると、セリオンを見据えた。
「私の方でもお前の力が本当にエコーなのかどうか、調べておいてやるよ」

 
アイノは長い息を吐き、眉を寄せた。

「最近、銀河全体が妙にきな臭い。気をつけろよセリオン。お前は特に巻き込まれやすいからな」
「肝に銘じます……」

そのとき。

ビビッ。
セリオンの通信端末が震えた。

表示された差出人に、二人の表情が引き締まる。

『至急、本部まで来られたし。他言無用。
――副司令官オルカカ』

セリオンが顔を上げると、
アイノは神妙な目で頷いた。

――

アイノと別れ、イージス・プライムへ戻ると、
本部の紋章をつけた無人機が静かに待機していた。

乗り込む直前、背後から声。
「隊長!どこか行くんですか?」
振り返るとトートとファルナンドがいた。

「ああ……呼び出しだ。ちょっと顔出してくる」
軽く笑ってみせる。

ファルナンドは無人機を見た瞬間、眉を寄せた。
「本部の?……気をつけてください」

セリオンは親指を立てて答え、無人機へ乗り込む。

ハッチが閉まり、
無機質な光が全身をスキャンする。

『認証一致。発進します』

機体は無音で浮かび、視界が黒に染まった。
ステルスフィールド。
誰にも行き先は悟られない。

どれほど時間が過ぎたか――

停止音。
自動でベルトが外れ、ハッチが開く。

湿った冷気。
薄闇の中、待っていたのは一人の初老の男。
銀髪のエル・ヒューマニア。
副司令官のオルカカだった。
高度文明を持つ第五惑星イシュターラの出身であり、
銀河警備隊の“頭脳”と呼ばれる男。

「ようこそ秘匿本部へ。第五部隊隊長――セリオン・アスター」

セリオンは慌てて敬礼する。
「副司令官。ご無沙汰しております」

「ついてきなさい」

足音だけが深い廊下に響く。
セリオンは廊下に出て初めて、ここが海の中と気づいた。
 
壁面は巨大な強化ガラスで、
その外には光すら届かぬ海底が広がっている。

ぼんやりと巨大な影が横切る。
深海生物か、それとも――。

「ここは初めてか」
「初めてです。なんか、宇宙と深海って似てるんですね」

オルカカが目だけでこちらを見る。
エル・ヒューマニアの表情は読めない。
「それを言ったのは、君で二人目だ」

セリオンは小さく首をかしげた。

――副司令官室。

静かに椅子へ促される。
ここからは、冗談の入り込む余地のない空気。

オルカカは手元の端末を閉じ、まっすぐに言った。

「まず一つ。
君を――第五部隊隊長から解く」

「え!?俺、なんかやらかしました!?」

食い気味の声。
オルカカはすぐに首を振る。

「誤解するな。評価あっての決定だ」

それでも胸がざわつくのを止められない。
「なら……なんで」

答えは容赦なく続いた。

「実はここ最近、銀河全域で異常が続いている」
「異常?」
「第三、第四、第五惑星――各地で未知の生物が発生している。調査に当たっていた零部隊は、観測史上最大の空間の裂け目に呑まれ、全滅した」
 
空気が、止まった。
 
「ぜ、零部隊!?そんな部隊が」
「秘匿部隊だ。一隊員は知らなくて当然のこと」

オルカカは視線を落とす。
「過去の任務報告を見るに、君の戦闘力の高さや判断力が優秀であることがわかった」

セリオンの肩がこわばる。
「君を第五に引き入れたのは、ハンゼだったか」
「はい」

昔の恩人の名に、胸が熱を宿す。
ハンゼ。前第五部隊隊長。
セリオンが賞金稼ぎの時代に出会い、銀河警備隊へスカウトしてくれた人物。
今はもう、この世にはいない。

「彼女の判断は間違っていなかった。故に、君を選んだ」

オルカカの声が沈み込み、重力を持った。

「零部隊の任務を――君に引き継いでほしい」

一拍遅れて、心臓が跳ねた。

セリオンは息を整え、
ゆっくりと頷く。

「……承知、しました」

オルカカは目を細めた。
白濁したその瞳の奥に、言い尽くせぬ不安が見えた。

「ただし。任務は銀河警備隊としてではなく――“個人”として動け。誰にも知られてはならない」

照明が淡く揺れる。

深海の底で
セリオンは静かに、自分の運命が変わる音を聴いた。
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