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怪異より電気代が怖い金欠後輩に、一晩一万円で守ってもらうことになりました。
大学では容姿端麗、人当たりもよく、“王子様”扱いされている三年生・鮫島央。
しかし、その華やかな顔の裏には、誰にも踏み込ませない過去がある。
かつて父親から「二度と敷居を跨ぐな」と拒絶され、故郷と距離を置いていることだ。
夏休み初めのある日、そんな絶縁状態の父親の訃報が届いた。
そして、その翌朝から央の周りでは奇妙な現象が起こり始める。
助けを求めた霊媒師の五十嵐によれば、央自身に“あちら側”とこちら側を繋ぐ穴が開いているらしい。
五十嵐が解決に動く間、怪異を遠ざけるためには、強い「陽」の気質を持った人間のそばにいるしかないという。
そこで見つかった最強の「陽」は、サークルの後輩・宇佐見暁良だった。
無愛想。極度の倹約家。学費と生活費を稼ぐため、暇さえあればバイトを詰め込んでいる金欠大学生。
「一日一万円。用事がない時に俺の家で寝ててくれるだけでいい」
「やります。今日からやります」
こうして始まった、幽霊避けのための奇妙な雇用関係。
ただ同じ家で眠るだけだったはずが、いつしか一緒に飯を食い、互いの帰りを待ち、知らなかった顔を知っていく。
怪異には怯えないくせに水道代を気にする暁良と、彼が残した生活の痕跡に少しずつ安堵を覚える央。
けれど、央を狙う“何か”もまた、少しずつ距離を詰めてくる。
見る。
聞く。
訪ねてくる。
そして、やがて「中」へ――。
守銭奴不愛想後輩×怖がりなキャンパスの王子先輩。
誰を招き入れ、誰を拒むのか。いくつもの「敷居」をめぐる、大学生ホラーBL。
文字数 12,552
最終更新日 2026.10.30
登録日 2026.10.30
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