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元々サイリは怒って殴り込みにきたのだ。
穏やかな話し合いなんてできる訳がなかった。
「じいちゃんは、いま腰が悪いんです。知ってるでしょう?」
サイリは目に力を込めた。
あわよくば目からなんらかの光線が出て来ないかななどと思う。
「そうだな。良い医者を紹介しようか?」
久須木田コヨミにまじめな顔をして言われるとサイリは口をへの字にして、このやろうと心中で目の前の美丈夫を心行くまで罵った。
「いえ、もうお医者さんには見てもらってますから! ……休養が大事なんですよ」
酷く痛むときには飲んでもいいと数回分の痛み止めをもらっているが、薬代もばかにならないからと祖父は痛みを我慢してだましだまし過ごしている。
「そうか、お大事に」
どうにも久須木田サイリの顔は無だ。
自分が悪いことをしたとはちっとも思ってないらしい。
「……発注がたくさんあると困るんですよ。我慢してでも仕事しちゃうから……」
期限が決められていなかったとしても頑張り屋さんな祖父はどうにかして仕事をやろうとするはずだ。
それはすなわち腰痛の敵だった。
「君のお祖父様は一人でも多く救いたいおひとなんだろう」
久須木田コヨミの言葉には温度がない。
たぶんこの男は一人でも多く救うため、とかいう表向きの大義名分とは異なるところで生きている。
いうなれば仕事、職務。
やるべきことをやっているだけ。
自分の行うべき仕事として王都にはびこる新しい悪魔を滅せんと働いているに過ぎない。
人の為とかそんな大それた思いを抱いていない。
この男の目には感情の揺れすらも見当たらない。
仕事は仕事として割り切って行動している。それは祖父とは異なった思想だが、この二人には共通点がある。それが二人を結びつけている。
「……そうですね」
祖父は立派だ。
心から、一人でも多くの人間が助かればいいと、それだけのために毎日頑張っている。
この久須木田コヨミも心は違えど行動は同じだ。
サイリは臍をかんだ。
「私が【トキ】で働けばじいちゃんにあんな量の仕事は必要ない?」
「そうだな」
ぁあ結論は表面上出ているのに、内側の私がめんどくさい嫌だと駄々をこねている。
最近は女の人が仕事に進出していって、職業婦人なんて騒がれている。
穏やかな話し合いなんてできる訳がなかった。
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サイリは目に力を込めた。
あわよくば目からなんらかの光線が出て来ないかななどと思う。
「そうだな。良い医者を紹介しようか?」
久須木田コヨミにまじめな顔をして言われるとサイリは口をへの字にして、このやろうと心中で目の前の美丈夫を心行くまで罵った。
「いえ、もうお医者さんには見てもらってますから! ……休養が大事なんですよ」
酷く痛むときには飲んでもいいと数回分の痛み止めをもらっているが、薬代もばかにならないからと祖父は痛みを我慢してだましだまし過ごしている。
「そうか、お大事に」
どうにも久須木田サイリの顔は無だ。
自分が悪いことをしたとはちっとも思ってないらしい。
「……発注がたくさんあると困るんですよ。我慢してでも仕事しちゃうから……」
期限が決められていなかったとしても頑張り屋さんな祖父はどうにかして仕事をやろうとするはずだ。
それはすなわち腰痛の敵だった。
「君のお祖父様は一人でも多く救いたいおひとなんだろう」
久須木田コヨミの言葉には温度がない。
たぶんこの男は一人でも多く救うため、とかいう表向きの大義名分とは異なるところで生きている。
いうなれば仕事、職務。
やるべきことをやっているだけ。
自分の行うべき仕事として王都にはびこる新しい悪魔を滅せんと働いているに過ぎない。
人の為とかそんな大それた思いを抱いていない。
この男の目には感情の揺れすらも見当たらない。
仕事は仕事として割り切って行動している。それは祖父とは異なった思想だが、この二人には共通点がある。それが二人を結びつけている。
「……そうですね」
祖父は立派だ。
心から、一人でも多くの人間が助かればいいと、それだけのために毎日頑張っている。
この久須木田コヨミも心は違えど行動は同じだ。
サイリは臍をかんだ。
「私が【トキ】で働けばじいちゃんにあんな量の仕事は必要ない?」
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最近は女の人が仕事に進出していって、職業婦人なんて騒がれている。
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