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二章 

十二話

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  アカリはギルドに来ていた。
「昨日おじいちゃんが言ってた
募集ないかな~」
と掲示板を探していると
森の調査員募集という張り紙を見つけた。

近くに道化師がいた。
「はぇ~こんな募集もあるんすね」
と独り呟いていた。

気になったアカリは
「あなたも募集受けに来たの?」
と話しかけた。

「違うよ。違う仕事をしに来たんだ」
と返された。

(仕事?サーカスか何かかな?)
と思ったが気にしないことにした。
「お互い頑張ろうね」と言い受付へ向かった。

アカリは受付すると違う部屋へ案内された。
ここで待つように言われ
しばらく待った。
3人の男の人がまとまってアカリのところへ来た。
その中の1人が
「やあ、其方もこの依頼へ?」
と話しかけて来た。
「そうだけど……。何?」
アカリは3人を睨みつけた。
「そんな怖い目しないでくれよ。
待ち時間暇だから話しかけただけさ。」
と1人はいい、
1人は「女1人で来るなんて度胸あるじゃないか」

「私のこと舐めてる?」

「舐めてないさ。度胸あるなって」

「やっぱり舐めてるじゃない」
と不穏な空気になったところ
最後の1人が
「喧嘩はやめよ?ね?」
と止めに入った。

「ふん。」
とアカリは首を違う方へ向けた。

「自己紹介がまだだったね。
最初に話しかけたのがジェン。
次はトル。最後はメンだよ
よろしくね」

「私は、アカリよ。よろしく」

メンは「いい名前だね。」と誉めた。

「今の気分じゃあまり嬉しくない」
と返答した。
と話をしているうちに
部屋にいる人が増えた来た。
「集まって来たな」ジェンは言い
「そろそろか」トルも続いて言い
「楽しみだ」とメンは言った。

「あなた達……息ぴったりね……。」
とアカリは呆れていた。

すると、扉が閉まり
受付の人が話し始めた。

「今日はお集まり頂きありがとうございます!
今回は親睦会ということで
パーティでもしましょうか!」
と言うとどこからか料理がたくさん出て来た。

「うおー!飯だ!!」と盛り上がった。

親睦会が始まった。

「さて!まずは自己紹介からだな!!」
自信ある筋肉質の男が話し始めた。
「俺は筋肉が好きでな!能力は筋肉増強!
名前はーー」
と自己紹介を次々としていった。

アカリの番になった。
大勢がアカリに注目する
流石のアカリも緊張した。
「わ、私はアカリっていいます。
好きなものは、親友です。
能力は親友を守る能力です」

それを聞いた周りの人たちは騒ついた。
「親友しか守れないのかよ。」

「こいつ、大丈夫か?」

などの、言葉が飛び交った。

(だよねー。メイちゃんしか守れないもんねー)と思いつつ

「でも私は腕には自信あります!」
と先ほどの緊張はどこへいったのか
自信ありげに胸を張って言った。

「ハッタリかましてんじゃねえ!!」
などの怒号が飛んできた。

それに苛ついたアカリは
「じゃあ!模擬戦でもしますか!?」
と言った。

筋肉に自信ある男が
「いいじゃねえか!模擬戦!
やろうじゃねえか!」

と言い模擬戦が始まった。






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