死神代理人

古波蔵くう

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Episode.2

〈5〉主犯格2

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 ゲームセンター。
「へへへっ!今日はドクジマのおかげで、朝からゲームし放題だ!」
大岩は今、クレーンゲームで野球選手の抱き枕を取ろうとしていた。
《邪魔してやるか!》
俺はクレーンを掴み、グラグラ揺らす。
「な、なんだ?」
突然クレーンが不審な動きをしたため、大岩が驚いていた。俺はクレーンから手を離す。
「くっそぉ!クレーンが揺れなきゃ取れたのによ!」
大岩は両替しに行く。
「盗ってやろう!」
俺は大岩が欲しがっていた野球選手の抱き枕を盗んだ。
 数分後。大岩が戻ってきた。すると、両替した硬貨をジャラジャラ音を立てながら落としている。
「俺の欲しかった抱き枕誰が取ったんだ!」
大岩は激怒している。
《こっから、犯罪に手を染めてやるか!》
俺は大岩が欲しがっていた抱き枕を破って大岩の周辺に撒き散らした。そして警察に通報した。
「君、ちょっと署まで来て貰える?」
警察官が大岩に話しかける。
「ちょっとこの現状について事情聞き取りをしたいんだが?」
警察官が床を指さす。大岩は破られた抱き枕に今気付いた。そして、破ったであろう器具ハサミも持たせた。
《爆笑爆笑!》
俺は大岩のびっくりした表情を見て、笑いが止まらなかった。
 留置所。大岩は裁判が行われるまで、牢屋
で過ごすことになった。
「俺何もしてねぇって……」
大岩がそう呟くと
「んなわけねぇじゃん……」
俺は大岩の前に姿を表す。
「ドクジマ……お前死んだんじゃ……」
大岩は俺を指さす。
「大岩……お前は何個か前科持っているだろ?未成年なのに……」
俺は大岩がさした指をへし折る。
「いってぇ!」
大岩は痛みを訴えた。
「今から罪名を言うからな!それで処罰期間何年になるかな?」
俺は大岩に罪名を話す。
「俺に暴言と暴力を行った……脅迫罪と暴行罪、机に落書き……器物損壊罪、上履きに大量の画鋲……傷害罪、ノートに下ネタ……器物損壊罪、そして殺人罪!」
俺は大岩が今まで行ったいじめに罪名を付けた。全て存在する罪名だ。
「大岩、お前に判決結果を伝える……死刑だ」
俺はそう言い残し、去っていった。大岩のやったことで彼の親が罰金を払い、家も失い家族から勘当された。
「大岩、今日ここで命を絶て!」
俺は大岩の首を掴み窒息死させた。
「天乃!命を奪っておいて!」
俺は天乃を呼んだ。天乃は大岩の命を抜き取り、自分の寿命にする。
「最後だな……大山川盛流」
俺は天乃に抱かれ飛んでいく。俺はこの頃から、死神である彼女に恋心を抱いていた。
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