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第2章:企業とコラボ
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8月上旬。エアコンをガンガンにして、俺と蜜村、陽翔、悠貴の4人で汗がキャンディの中に入らないよう配慮をしつつキャンディ作りをしていた。その頃、1つの企業が動いていた。
ハッピースイーツコーポレーション、社長室。
「倉持社長! よろしいでしょうか?」
社員がハッピースイーツコーポレーションの社長、倉持裕介を訪ねる。
「どうした?」
「これを見てください……」
社員が倉持に差し出したのは、キャンディコマース商業高校の文化祭で販売したキャンディ。
「これは、キャンディか?」
「はい、丁度近くの高校で文化祭やっていたので家族で行きました……」
「そうか……」
倉持がキャンディの形状を見る。
「この精巧な形……すごい!」
そして、一個口に入れる。
「なんだ……この統一した味わいは!」
倉持は舌が唸るほど、そのキャンディを高評した。
「あと、これを見てください……」
社員はスマホの画面を倉持に見せる。社員のスマホにはスイート・シュガーという名のアイドルが映っていた。
「この可愛らしい女は誰なんだ? 君の推しか?」
「いえ……このアイドルがブースでキャンディを販売していました! ただキャンディを売るだけではなく、握手や写真などのファンサービスもしてました!」
社員がそのアイドルについて、教えた。
「名はなんて言ってた?」
「スイート・シュガーです」
社員は倉持にそのアイドルの名を教えた。
「こんな天才生徒を学校だけに留めておくわけにはいかない……今すぐその学校とコラボして商品を販売しよう!」
倉持はコラボ企画をやろうと言った。
「分かりました」
キャンディコマース商業高校、家庭科調理室。俺ら4人が作ったキャンディを試食していると
「みんなー! 大ニュース!」
と。三谷先生が呼ぶ。俺と蜜村、陽翔、悠貴は家庭科準備室に入る。
「どうしたんですか? 三谷顧問」
蜜村が問うと
「ハッピースイーツコーポレーションが、文化祭で売ったキャンディを気に入って……コラボ企画を立案してくれるらしいの? どう思う?」
三谷先生の言葉に俺ら4人は目を見開いた。
「え? ハッピースイーツコーポレーションってあの有名な製菓会社の?」
「こんな機会……滅多にない……」
陽翔と悠貴は呟く。
「蜜村……どうする? 有名な製菓会社とコラボ企画だって!」
「ちょっと……興味あるかも……」
蜜村は賛成の意を示す。
「オレもコラボに賛成だ!」
「俺も!」
陽翔と悠貴も賛成した。
「賛成する!」
俺も賛成した。
「満場一致ね……」
三谷先生は、ハッピースイーツコーポレーションにメールを送る。
「それでね……キャンディを学校の外で出すわけだから、今の器具じゃよにクオリティにはならないのは、分かっているわよね?」
三谷先生が俺を見つめる。
「それは、承知の上です……けど、専用の器具が無いとお店に並ぶようなクオリティにはならないでしょ?」
俺は三谷先生に意見する。
「そういうと思って……助っ人を呼んでおいたわ」
すると、1人の女性が入ってきた。
「私の、友人でデリシャスブレに勤務している工藤紗枝よ」
三谷先生が紹介する。
「「「「よろしくお願いします!」」」」
俺ら4人は頭を下げる。
「よろしくね! 部長さんは店に訪れたことあったわね?」
工藤さんは俺のことを知っていたらしい。
「いや、まぁ……ちょっと下調べしてたので……」
俺は照れ隠した。
「専用の器具なら、私の勤務するところから借りてくるし……使い方も教えるから!」
工藤さんは用意周到だった。
「じゃあ、飴谷くんと杉山くん、大野くんは工藤さんから器具の使い方を学んで来なさい……蜜村さんは残って」
三谷先生は、蜜村以外を工藤さんに任せた。
「三谷顧問……私だけ残してどうしたんですか?」
「蜜村さん……文化祭の2日目にアイドルになったらしいじゃない?」
「え! なんで……顧問がそれを……」
「別に、文化祭を盛り上げるためにしたんでしょう? 特に問題ないわ……」
三谷先生は続けて
「ハッピースイーツコーポレーションが、蜜村さんが演じたアイドル、スイート……シュガー?を起用したいらしいのよ……CM出演のオファーなんだけど」
と。蜜村がそのコラボ企画出演に抜擢された。
「別に強制じゃないんだけど……」
「やります……」
蜜村は即答した。
「いいの? テレビに出演することになるのよ?」
三谷先生は心配している。
「大丈夫です……私も少し、自信がついてきてるので……」
蜜村は、CM出演を即決した。
家庭科調理室。コラボ決定後、2つのキャンディを作ることになった。
一つ目が『想い出のキラメキアソート』
俺たちが培った繊細な技術と、ハッピースイーツコーポレーションのプロの製造ラインが融合した、均等に美しくカットされた一口サイズのキャンディ。形状は、物語のテーマを象徴する宝石カットのハート型をメインに、星形やリボン形など、可愛らしいバリエーションも含まれる。それぞれのキャンディには、ハッピースイーツコーポレーションのロゴと、想い出キャンディ同好会のオリジナルマークが、食用インクで小さくプリントされています。色は、パステルカラーを基調とし、透明感のある仕上がりで光を反射し、まるで小さな宝石が袋に詰まっているかのような輝きを放ちます。
二つ目は『スイート・シュガーの夢スティック』
これはは、蜜村(スイート・シュガー)のアイドル性を前面に出した、棒付きキャンディ。キャンディ部分は、大きな星形や、渦巻き模様の棒付きロリポップなど、見た目のインパクトを重視したデザイン。色合いもより鮮やかで、SNS映えするようなポップな仕上がりになった。
2つとも時間をかけて世に出せるレベルにまでなった。そして、その間蜜村はコラボのCM出演のため活動を休ませた。
ハッピースイーツコーポレーション、社長室。
「倉持社長! よろしいでしょうか?」
社員がハッピースイーツコーポレーションの社長、倉持裕介を訪ねる。
「どうした?」
「これを見てください……」
社員が倉持に差し出したのは、キャンディコマース商業高校の文化祭で販売したキャンディ。
「これは、キャンディか?」
「はい、丁度近くの高校で文化祭やっていたので家族で行きました……」
「そうか……」
倉持がキャンディの形状を見る。
「この精巧な形……すごい!」
そして、一個口に入れる。
「なんだ……この統一した味わいは!」
倉持は舌が唸るほど、そのキャンディを高評した。
「あと、これを見てください……」
社員はスマホの画面を倉持に見せる。社員のスマホにはスイート・シュガーという名のアイドルが映っていた。
「この可愛らしい女は誰なんだ? 君の推しか?」
「いえ……このアイドルがブースでキャンディを販売していました! ただキャンディを売るだけではなく、握手や写真などのファンサービスもしてました!」
社員がそのアイドルについて、教えた。
「名はなんて言ってた?」
「スイート・シュガーです」
社員は倉持にそのアイドルの名を教えた。
「こんな天才生徒を学校だけに留めておくわけにはいかない……今すぐその学校とコラボして商品を販売しよう!」
倉持はコラボ企画をやろうと言った。
「分かりました」
キャンディコマース商業高校、家庭科調理室。俺ら4人が作ったキャンディを試食していると
「みんなー! 大ニュース!」
と。三谷先生が呼ぶ。俺と蜜村、陽翔、悠貴は家庭科準備室に入る。
「どうしたんですか? 三谷顧問」
蜜村が問うと
「ハッピースイーツコーポレーションが、文化祭で売ったキャンディを気に入って……コラボ企画を立案してくれるらしいの? どう思う?」
三谷先生の言葉に俺ら4人は目を見開いた。
「え? ハッピースイーツコーポレーションってあの有名な製菓会社の?」
「こんな機会……滅多にない……」
陽翔と悠貴は呟く。
「蜜村……どうする? 有名な製菓会社とコラボ企画だって!」
「ちょっと……興味あるかも……」
蜜村は賛成の意を示す。
「オレもコラボに賛成だ!」
「俺も!」
陽翔と悠貴も賛成した。
「賛成する!」
俺も賛成した。
「満場一致ね……」
三谷先生は、ハッピースイーツコーポレーションにメールを送る。
「それでね……キャンディを学校の外で出すわけだから、今の器具じゃよにクオリティにはならないのは、分かっているわよね?」
三谷先生が俺を見つめる。
「それは、承知の上です……けど、専用の器具が無いとお店に並ぶようなクオリティにはならないでしょ?」
俺は三谷先生に意見する。
「そういうと思って……助っ人を呼んでおいたわ」
すると、1人の女性が入ってきた。
「私の、友人でデリシャスブレに勤務している工藤紗枝よ」
三谷先生が紹介する。
「「「「よろしくお願いします!」」」」
俺ら4人は頭を下げる。
「よろしくね! 部長さんは店に訪れたことあったわね?」
工藤さんは俺のことを知っていたらしい。
「いや、まぁ……ちょっと下調べしてたので……」
俺は照れ隠した。
「専用の器具なら、私の勤務するところから借りてくるし……使い方も教えるから!」
工藤さんは用意周到だった。
「じゃあ、飴谷くんと杉山くん、大野くんは工藤さんから器具の使い方を学んで来なさい……蜜村さんは残って」
三谷先生は、蜜村以外を工藤さんに任せた。
「三谷顧問……私だけ残してどうしたんですか?」
「蜜村さん……文化祭の2日目にアイドルになったらしいじゃない?」
「え! なんで……顧問がそれを……」
「別に、文化祭を盛り上げるためにしたんでしょう? 特に問題ないわ……」
三谷先生は続けて
「ハッピースイーツコーポレーションが、蜜村さんが演じたアイドル、スイート……シュガー?を起用したいらしいのよ……CM出演のオファーなんだけど」
と。蜜村がそのコラボ企画出演に抜擢された。
「別に強制じゃないんだけど……」
「やります……」
蜜村は即答した。
「いいの? テレビに出演することになるのよ?」
三谷先生は心配している。
「大丈夫です……私も少し、自信がついてきてるので……」
蜜村は、CM出演を即決した。
家庭科調理室。コラボ決定後、2つのキャンディを作ることになった。
一つ目が『想い出のキラメキアソート』
俺たちが培った繊細な技術と、ハッピースイーツコーポレーションのプロの製造ラインが融合した、均等に美しくカットされた一口サイズのキャンディ。形状は、物語のテーマを象徴する宝石カットのハート型をメインに、星形やリボン形など、可愛らしいバリエーションも含まれる。それぞれのキャンディには、ハッピースイーツコーポレーションのロゴと、想い出キャンディ同好会のオリジナルマークが、食用インクで小さくプリントされています。色は、パステルカラーを基調とし、透明感のある仕上がりで光を反射し、まるで小さな宝石が袋に詰まっているかのような輝きを放ちます。
二つ目は『スイート・シュガーの夢スティック』
これはは、蜜村(スイート・シュガー)のアイドル性を前面に出した、棒付きキャンディ。キャンディ部分は、大きな星形や、渦巻き模様の棒付きロリポップなど、見た目のインパクトを重視したデザイン。色合いもより鮮やかで、SNS映えするようなポップな仕上がりになった。
2つとも時間をかけて世に出せるレベルにまでなった。そして、その間蜜村はコラボのCM出演のため活動を休ませた。
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