〜放課後の恋人たち〜

古波蔵くう

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第4章:合併クラスでの時間

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 体育の時間終了後、次科目英語。桜坂高校のクラスは1組から7組まであるが1組が特進クラスという0時限目(7時半から8時20分)として1階に集められていた。2組以降は各階に集められている。私たち2年次は3階。そして、2,3,4組と5,6,7組の3クラス合併で英語をする。このクラスがあることで基礎クラス、標準クラス、応用クラスに分けられる。基礎クラスは4組とか7組とか合併クラスの中で1番数字の大きいクラスに分けられる。標準クラスは2組か3組、5組か6組に上がる。応用クラスは特別教室棟の4階で受ける。私は標準クラスで3組にいる。そして黒崎くんも同じく標準クラスで3組にいる。
 英語の授業の流れは分かりやすかった。
1時間目:新出単語の翻訳
2時間目:誤字翻訳の訂正とYes/No問いとYes/No以外で答える問い作りをする。
3時間目:学習ノートを解く。
4時間目:難関大学レベルの英単語10個暗記テスト。
と。そして、1時間ごとに感想を書くシートが単元ごとに配られる。その1時間ごとに他の人にコメントを書いてもらう欄もある。
 今の時間は新しい単元に入るためその感想シート配布と席替えが行われた。すると、偶然なのか私と黒崎くんは隣同士になった。千載一遇、一期一会、2度と起こらない奇跡みたいなことが分からず、『一』が入る四字熟語が頭に浮かぶ。そして、新しい単元の説明が始まる。英語担当の先生が指定ページを朗読する外国人のCDディスクを流す。すると黒崎くんは、自由帳を取り出す。中には、英語の授業の流れを把握していたのか全時の予習をしていた。誤字翻訳の正答、自作の問い作り、学習ノートの解答まで。
 数分後。本文を読むCDディスクを取り出し新出単語の練習時間になった。黒崎くんは予習していたのか、本文見ずともスラスラと日本語訳と単語を何度も書いて終わっていた。
《早い……》
私は、日本語訳と英語の本文がどこと合致しているのか分からなかった。黒崎くんは私が頭をやなんでいるのを見透かしたのか
「教えようか?」
と。問う。
「え? いいの?」
「グループ学習ってものさ」
黒崎くんは、英単語の日本語訳を教えてくれた。英語担当の先生と止めない。ということは、今回の学習のグループ学習も許可されているということだ。
 授業終了5分前。そろそろ英語の授業が終わる時間になった。黒崎くんは、もう授業の感想シートを書き終えて、私に渡す。たぶん
『授業の他の人にコメントを書いてもらうところに書いて欲しい』
との事だろう。だったら私も感想のコメントを書いてもらう。私も感想シートを渡す。黒崎くんはビックリしていた。自分にも同じことやらされるとは思ってなかったのだろう。黒崎くんは英語の授業の予習はするのに、定期テストで満点を取らないのが不思議でたまらなかった。試験の問題もそこまで難しくないのに。私はリスニングが苦手で毎回0点なんだけど。
 体育、英語と続いて私と黒崎くんの距離は縮まりつつあった。そして、遂に帰ってくる。結果が…….そう……健康診断の結果が……。
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