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第4章"友情の芽生え"

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 新歓当日。俺は得点係をしている。ホントは試合に出たいが、試合に出たら俺が当てられるというドッジボール状態。ちなみに、種目はバレーだ。今は、4組と7組が戦っている。
「……キラ……明!」
悠斗が呼んでいた。
「え? どうしたの?」
俺は悠斗に呼ばれている事に今、気付いた。
「7組……1点入ったぞ……」
悠斗が教えてくれた。俺は7組の得点板を一枚捲る。
「なぁ、明……」
悠斗が話しかける。
「何?」
俺は悠斗を見る。今、俺はグラサンをしている。イメチェンではなくて、毎日いじめを受けて泣いていたせいで目が腫れたんだ。
「なんで、お前の姉って同じ年齢なんだ?」
悠斗は二卵性双生児があるのを分かんないみたいだ。
「俺と陽子姉……二卵性双生児だからだよ」
俺は二卵性双生児と言った。2つの卵子に精子が一つずつ入ると出来る。ちなみに一卵性は1つの卵子に精子が入り、細胞分裂を得て、2つに分かれてしまったりする。俺が得点係してる一方で陽子姉はちゃんと試合に参加していた。
 女子の試合、4組対6組。
「2枚ブロック!」
陽子姉と藤井美咲ふじいみさきがブロックを決める。ボールは相手側に落ちた。
「陽子! バレー上手い! 昔入ってた?」
美咲が聞く。
「いや、週一通っていただけだよ」
と。陽子姉は答えた。結局、4組は女子チームは決勝戦まで行ったが負けた。男子チームは四回戦ぐらいで負けた。試合は負けたものの、新たな友達ができた。
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