女装男子と私

メタボ戦士

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2話 正体·····

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 入学式の帰り道。

 入学式で仲良くなった友達とは途中でわかれて1人で帰っていた。
 
 すると、マスクをした女性とまた同じ歩道橋で会った。 

「また会いましたね。朝に転んでいましたけど、足は大丈夫ですか?」

〈コクン〉

「良かった~心配してたんですよ。そういえば転んだときトランクスが見えたんですけど、気のせいですよね?」

〈タッタ····〉

「〈ガッ〉待って逃げないで!私はあなたと話がしてみたかっただけなの。」

「離せブスっ!」

「ブス?初対面の人にブスは失礼じゃないの?それにあなただってマスクでブスな顔を隠しているのかもしれないのだから顔を見せなさいよ。〈バッ····〉」

 ·····えっ、マジ?1学年で1番格好良いと言われている早乙女夏樹君が女装·····!

「何で早乙女君がこんな格好しているの?」

「み········た············な···············ちょっと来い!〈ガシッ〉」

「えっ?何」
  
 
 近くの公園の公衆便所に連れて行かれた。  


「早乙女君、ここ女子トイレだけど」


「今俺は女装中だからここでいい。それに話をするだけだから。」

「話って?」

「俺は学校では普通の格好をしているけど、小学校のときからずっと朝や帰りにマスクをして女装して楽しんでいた。しかし今日の朝に初めて女装中に声をかけられて帰りに正体がバレてしまった。」

「別に女装のことは言わないよ。」

「そんなことは当たり前だ。もし言ったとき社会的に抹殺するからな。」

「別に言わないよ。じゃあもう帰っていい?」

「待て!」

「何?」

「こうやってお前にバレたのも運命だと思うから俺の女装を手伝え。」

「何で?」

「傍に置いた方が監視が出来ていいから。」

「私にメリットがないんだけど。」

「俺みたいな格好良い男と一緒にいられるから幸せだろ。」

「女装した状態でそんなこと言われても····それにタイプじゃない。」

「失礼だな。じゃあどうすれば手伝ってくれる?」

「私、漫画描いているんだけどモデルをしてくれるならいいよ。」

「わかった。」

「じゃあ手伝ってあげる。」

「交渉成立だな。じゃあ待ち合わせとかに便利だからL●NEを交換しよう。」
 
「いいよ。」

「俺が女装をする前日にL●NEで待ち合わせ時刻や場所をメッセージで送るからよろしく。」 

「わかった。」

「じゃあこれで話は終わりだ。じゃあな。」

「じゃあね。」

 私と早乙女君は秘密の関係になった。
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