女装男子と私

130話 GW⑤1日目

〈ゆさゆさ·····〉

「ん·····何？」

「美月、僕の家に着いたよ。」

「もうそんなに時間が経ったの？」

「ぐっすり眠っていたからね。それよりパーティーを1時間後に開催するからこのドレスに着替えてね。」

「えっ！急に言われても困るんだけど。ヘアメイクとかやらないとだし。」

「大丈夫✩使用人がやってくれるから。後はよろしく〈ガチャ〉」

「承知しました。春野様、我々にお任せください。」

「はい·····」

　······歓迎パーティなんだろうけど、もっとカジュアルでいいのにな。

　まぁ毎年誕生日やクリスマスパーティーは参加していたからわかるけど、盛大にやりそうだな·····　
　
　中流階級の私と違って上流階級の亜樹は大変だな·····

　あっそういえば夏樹って何処に行ったんだろう。

　別の部屋で着替えているのかな······スタイルが良いからタキシードとか似合いそう。

　見たいな·····

〈トントン····トントン〉

「どうぞ」　　

「〈ガチャ〉美月、来たぞ。」

「夏樹·····やっぱ似合うね。タキシード。

「だろw」

「私の準備が終わったら写真撮っていい？」

「写真なら自撮りは撮って送ったぞ。」

「仕事が早いね。ありがとうw」

「後でツーショットいい？」

「いいよ。」

「ありがとう。じゃあ楽しみにしてるからね···じゃあ。」

「うん····」
　
〈ガチャ〉
　　　　
「春野様、今の方は彼氏ですか？」

「いいえ、自慢の友達です。」
　
「そうですか···ﾌﾌｯ····…」
　
「何ですか？」　　

「いぇ····何だか微笑ましくて。」

「そうですか。」

　·····このベテランの使用人さん、何でもお見通しな感じで苦手だな。

　まぁ我慢我慢·····