女装男子と私

メタボ戦士

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155話 GW㉚2日目

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「「完成!美月、出来たよ。」」

「………zzz」

「寝てるね。」

「待たせ過ぎたか。しょうがない…俺が寝室に運ぶから亜樹は料理の後片付けやって。」

「は?嫌なんだけど。後片付けは夏樹君がやってよ。僕が美月を運ぶから。」

「お前に美月を任せたら卑猥なことをしそうだから駄目だ。大人しく後片付けをしろ。」

「嫌だね。もうこうなったらじゃんけんだ!」

「わかった。」

「「じゃんけん~ほい!」」


 しばらくして。

〈ドサッ〉

「zz……ん……ベッド?」

「美月、起きたの?」

「亜樹……もしかしてここまで運んでくれたの?」

「うん。夏樹君とのじゃんけんに勝って運ばせてもらったよ。」

「そっか…ありがとうね。」

「ねぇ…お礼でキスして欲しいな。」
 
「はいはい…チュゥ…これでいい?」

「ほっぺじゃなくて~mouth!」

「はいはい…チュ……もういい?」

「まだまだ……足りないよ。」

「もう~どんだけキスが好きなのよ。」

「『キス』が好きなんじゃなくて『美月』が好きなんだよ。」

「ホントずっとわからないんだけど、なんで私なの?私より可愛い子や性格が良い子なんて山程いるのに。」

「う~ん出逢った時は正直あまり好きじゃなかったよ。性格が合わないと思っていたし。」

「じゃあなんで?」

「なんでだろう…小さい頃から一緒に過ごしているうちにいつの間にか好きになっていたと言うか…目で追ってたな……」

「へぇ…なんかいいね…少女漫画みたいでさ…私は好きだよ、そういうの。」

「そう?『好き』って僕のことが?」

「亜樹のことじゃなくてそういう少女漫画的くだりが好きだよって話だよ。」

「なんだ~がっかり。僕のことは好きじゃないんだ…」

「好きだよ…夏樹と同じくらい。」

「またそれか…今はそれでいいけど、いつかはどっちか選んでよ。日本では重婚出来ないんだから。」

「はいはい…わかってるよ。まぁお休み~z」

「ちょっと~寝ないでよ。まだ話は終わってないよ。」

「何?眠いんだけど?」

「これを美月に……」

「黄色い小包み…なんだろう…」

〈ピリピリ……〉

「わぁ……チョーカーだ。なんで?」

「美月に似合うと思って。」

「そうなん?…ありがとうね。」

「『ワン』って言って欲しいな。」

「ワン……」

「可愛い~♡よしよし~~」

「犬じゃないんだけど。」

「ごめんごめんポメラニアンぽくて……まぁそんなことよりプレセントも渡せたしもう寝るね。お休み……zz」

「ちょっ…待って!ここで寝るの?」

「え…添い寝駄目?」

「駄目でしょ…男女だし。」

「襲わないって約束するから寝させてよ。」

「もう…しょうがないな~じゃあいいよ。」

「やったー!腕枕してあげるね。」

「腕疲れちゃうだろうからいいよ。」

「え~させてよ。お願い。」

「後で筋肉痛になったとか言わないでよ。」

「うん、約束する。」

「じゃあいいよ、腕出して。」

「うん…」

〈トス…〉

「亜樹痛くない?」

「全然…幸せ、抱き締めていい?」

「いいよ。」

〈ギュ~〉

「あったかい…」

「僕も…なんだかいい夢が見れそ……zz」

「お休み亜樹……zz」
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