16 / 55
14.異世界少女は工事を知る
しおりを挟む
「うーっす、クラフト。トレント材もってきたぞ」
「ありがとう、そこに積んでおいてくれ」
知り合いのプレイヤーがトレント材を狩ってきてくれた。
今手に入る木材の中では、一番上のランクなのがトレント材だ。
狩りをするのは手間だが、家の柱にするにはこれほど適した木材はない。
「ずいぶん集めてるな。家でも建てるのか?」
「おう」
「本当に? 土地買ったのか。すごいな、いくらしたよ」
「俺のじゃない。依頼を受けたんだ」
「あー、そういうことか。でもすごい金持ちだな。うちもクランハウス欲しいっていってるけど、ぜんぜん貯まらん」
加工所には、今、沢山の木が運び込まれている。
ドロップ品のトレント材ならきれいな一本の木材になっているが、普通に切り倒した木は枝を打ち、皮を剥いでやっと木材になる。それでも乾燥させる手間がないだけ楽なほうだ。
「なあ、あと何本まで買い取ってくれるんだ?」
「今ならいくらでも」
「本気かよ」
図面を引いていた手を止める。
「でかいイベントなんだ。待ちに待ったな」
買い取り価格は普段よりも2割上げている。
そして知り合いの「樵」には連絡を回した。今トレント材を持って来たのもその一人だ。
少ない「大工」仲間は全員を作るほうに回した。
まったく人手が足りない状態だ。大工よりも多くて、木への追加ダメージが入る「樵」に木材の調達はすべて任せるつもりだ。
稼ぎ時だと森に戻るプレイヤーを見送る。
「あいつらも呼ぶか」
それはダウンの村にいる新米たち。
サードの街に入るクエストを突破し、サード周辺の森で戦える実力がなければ、この街に来ても材料一つ用意出来ない。
そこまでの実力がない新米プレイヤーは、ダウンの村周辺の木を切り倒しながらレベルを上げる。
だが、今なら材料は買い集められる。必要なのは加工する人手だ。
サードの街に入るクエストは、それこそ戦闘パーティーを雇って突破すればいい。その費用だって、今なら俺が出せる。
フレンドにメッセージを送るため、メニューを開いた。
*
森の端、村を見下ろすその場所では道造りが行われていた。
村への急斜面を崩し、坂道をつくる工事だ。
崖とまではいえないが、これだけの急斜面であれば、降りるときは滑り落ち、登るときには手足を斜面に張り付けて登ることになる。
降りるほうはともかく、登るのは武器防具を身に着けたままでは厳しい斜面だ。
道を作らなくても迂回路はある。だが遠い。
村の北側へ、ずっと進むとフォースの街があるエリアに入る。そこからであれば高低差はほとんどなくなり、歩いて森へ、サーズの街へ戻ることが出来る。
戻るのに数時間。
それは家の建築のために何往復もするには遠すぎる。
木材の加工は、加工所があるサードの街のほうがやりやすいし、木材それ自体もサード周辺の森で調達するのだ。
そして残念ながら、すべての材料を揃えて現地では組み立てるだけ、と出来るほどの経験者はいない。むしろ家という大物をつくるのは初めてというプレイヤーばかりだ。加工のやり直し、足りない建材の調達、なんどもサードの街と村を往復することになるだろう。
「掘り返した土は横にどけておくのよー。後で使うからねー」
現場の指揮をとっているのは、筋骨隆々の大男。
ピッチリとしたタンクトップは筋肉の形そのままに張り付いている。地面を掘り返す度に躍動する、生きている証だ。
「ほら、ロイガーちゃん、一人だけ遅れてるわよ」
「人力で道掘るとかヤバいっすよ。だれか雇えないんすか、魔法使いとか」
「無理よー。大工じゃないと『土地を変えれない』のよー」
「うわぁ」
「『土木工事』っていうでしょ? 土地と建物は一緒なの。ほらスキルを確認してご覧なさい、上がってるんじゃない?」
土を掘り返していた三人が一斉に手を止めてメニューを開き出す。
「あがってる」
「ほんとに」
「そうなのかー」
声を上げる男たちに作業に戻るように告げると、続きを口にする。
「家を建てるときにも、先に地面の水平を取らないといけないでしょ。練習だと思って頑張んなさい。掘り終わったら崩れないように、シー・スラッグの貝を撒いて、板で補強もするからねー」
ゆるい傾斜で掘った道は、急斜面の中腹あたりに出るはずだ。
そこからは掘り出した土を敷き詰めて残りの坂を作る。
地面の上だけではなく、左右の斜面に対しても板を敷き詰めて崩れるのを防ぐ。
家の建築が始まるまでは、まだ遠い。
*
「はーい、加工所はこっちですよー」
カグヤの声で一行はぞろぞろと歩き出す。
「なんだあの集団」
「ギルドじゃね」
「全員が斧って、斧ギルド?」
「いや、イベントやってるって聞いたぞ」
「なんのイベント?」
十人を超える人数であるけば、多少は目立つ、少し離れて歩こう。
「ほらほらアリスさんも、いきますよ」
わざわざカグヤが戻ってきて手をつかまれた。
サードの街についたのは、ダウンの村にいた木工師のプレイヤーたち。
まだ見習いのような扱いらしく、サードの街までは来ていなかったと聞いている。カグヤが街に入るクエストで困っていたのも、ほんの数日前だ。
そして今日やったこともカグヤのときと変わらない。
クエストに必要な赤大根を地面から抜いて、プレイヤーの前の置いただけだ。
パーティーを組むとクエストの討伐数も共有されるそうで、人数の割には少ない手間で終わった。
「森にある普通の木でも、トレントでも、木材集めてなんかやってるぜ」
「なにそれ、公式にそんなのあったっけ」
「ユーザーイベントだと思うよ」
「ひょっとして儲かったりする?」
話をしているプレイヤーの間をすり抜けて加工所に入る。
そこでは大量の木材が並び、数人の大工が加工を続けていた。その中で一人、クラフトだけが図面を書いている。
「やあ、早かったね。ご苦労様」
「らくしょうですよ。アリスさんがいますから」
「アップ、甚五郎、みんなが到着したぞ、指示を頼む」
見習いたちが加工所の奥ですぐに作業にかかる。
「アリスさん、ありがとう。助かったよ」
「べつに、いいわ」
家を頼んでから、森の中が騒がしい。
何人もが木を伐りにきているらしく、そこかしこで斧を振るう音が聞こえる。
そうなると、森のベッドをおいて寝るわけにもいかず、最近は街の宿に泊まっていた。それをカグヤに見つかって、手伝いを頼まれたのだ。
人手が増えれば、家が建つのも早くなる。それならば、手伝いの一つくらいはする。
「でも、連れてきてなんなのだけど、費用は足りるのかしら」
「ん、まあ、多めに預かってるし、スキル上げにもなるからな。そこはうまくやるさ」
「そう」
とりあえず、料理でも振る舞ってあげなさいと、この前と同じくらいのお金を渡す。
なぜかまた苦笑いで返された。
「ありがとう、そこに積んでおいてくれ」
知り合いのプレイヤーがトレント材を狩ってきてくれた。
今手に入る木材の中では、一番上のランクなのがトレント材だ。
狩りをするのは手間だが、家の柱にするにはこれほど適した木材はない。
「ずいぶん集めてるな。家でも建てるのか?」
「おう」
「本当に? 土地買ったのか。すごいな、いくらしたよ」
「俺のじゃない。依頼を受けたんだ」
「あー、そういうことか。でもすごい金持ちだな。うちもクランハウス欲しいっていってるけど、ぜんぜん貯まらん」
加工所には、今、沢山の木が運び込まれている。
ドロップ品のトレント材ならきれいな一本の木材になっているが、普通に切り倒した木は枝を打ち、皮を剥いでやっと木材になる。それでも乾燥させる手間がないだけ楽なほうだ。
「なあ、あと何本まで買い取ってくれるんだ?」
「今ならいくらでも」
「本気かよ」
図面を引いていた手を止める。
「でかいイベントなんだ。待ちに待ったな」
買い取り価格は普段よりも2割上げている。
そして知り合いの「樵」には連絡を回した。今トレント材を持って来たのもその一人だ。
少ない「大工」仲間は全員を作るほうに回した。
まったく人手が足りない状態だ。大工よりも多くて、木への追加ダメージが入る「樵」に木材の調達はすべて任せるつもりだ。
稼ぎ時だと森に戻るプレイヤーを見送る。
「あいつらも呼ぶか」
それはダウンの村にいる新米たち。
サードの街に入るクエストを突破し、サード周辺の森で戦える実力がなければ、この街に来ても材料一つ用意出来ない。
そこまでの実力がない新米プレイヤーは、ダウンの村周辺の木を切り倒しながらレベルを上げる。
だが、今なら材料は買い集められる。必要なのは加工する人手だ。
サードの街に入るクエストは、それこそ戦闘パーティーを雇って突破すればいい。その費用だって、今なら俺が出せる。
フレンドにメッセージを送るため、メニューを開いた。
*
森の端、村を見下ろすその場所では道造りが行われていた。
村への急斜面を崩し、坂道をつくる工事だ。
崖とまではいえないが、これだけの急斜面であれば、降りるときは滑り落ち、登るときには手足を斜面に張り付けて登ることになる。
降りるほうはともかく、登るのは武器防具を身に着けたままでは厳しい斜面だ。
道を作らなくても迂回路はある。だが遠い。
村の北側へ、ずっと進むとフォースの街があるエリアに入る。そこからであれば高低差はほとんどなくなり、歩いて森へ、サーズの街へ戻ることが出来る。
戻るのに数時間。
それは家の建築のために何往復もするには遠すぎる。
木材の加工は、加工所があるサードの街のほうがやりやすいし、木材それ自体もサード周辺の森で調達するのだ。
そして残念ながら、すべての材料を揃えて現地では組み立てるだけ、と出来るほどの経験者はいない。むしろ家という大物をつくるのは初めてというプレイヤーばかりだ。加工のやり直し、足りない建材の調達、なんどもサードの街と村を往復することになるだろう。
「掘り返した土は横にどけておくのよー。後で使うからねー」
現場の指揮をとっているのは、筋骨隆々の大男。
ピッチリとしたタンクトップは筋肉の形そのままに張り付いている。地面を掘り返す度に躍動する、生きている証だ。
「ほら、ロイガーちゃん、一人だけ遅れてるわよ」
「人力で道掘るとかヤバいっすよ。だれか雇えないんすか、魔法使いとか」
「無理よー。大工じゃないと『土地を変えれない』のよー」
「うわぁ」
「『土木工事』っていうでしょ? 土地と建物は一緒なの。ほらスキルを確認してご覧なさい、上がってるんじゃない?」
土を掘り返していた三人が一斉に手を止めてメニューを開き出す。
「あがってる」
「ほんとに」
「そうなのかー」
声を上げる男たちに作業に戻るように告げると、続きを口にする。
「家を建てるときにも、先に地面の水平を取らないといけないでしょ。練習だと思って頑張んなさい。掘り終わったら崩れないように、シー・スラッグの貝を撒いて、板で補強もするからねー」
ゆるい傾斜で掘った道は、急斜面の中腹あたりに出るはずだ。
そこからは掘り出した土を敷き詰めて残りの坂を作る。
地面の上だけではなく、左右の斜面に対しても板を敷き詰めて崩れるのを防ぐ。
家の建築が始まるまでは、まだ遠い。
*
「はーい、加工所はこっちですよー」
カグヤの声で一行はぞろぞろと歩き出す。
「なんだあの集団」
「ギルドじゃね」
「全員が斧って、斧ギルド?」
「いや、イベントやってるって聞いたぞ」
「なんのイベント?」
十人を超える人数であるけば、多少は目立つ、少し離れて歩こう。
「ほらほらアリスさんも、いきますよ」
わざわざカグヤが戻ってきて手をつかまれた。
サードの街についたのは、ダウンの村にいた木工師のプレイヤーたち。
まだ見習いのような扱いらしく、サードの街までは来ていなかったと聞いている。カグヤが街に入るクエストで困っていたのも、ほんの数日前だ。
そして今日やったこともカグヤのときと変わらない。
クエストに必要な赤大根を地面から抜いて、プレイヤーの前の置いただけだ。
パーティーを組むとクエストの討伐数も共有されるそうで、人数の割には少ない手間で終わった。
「森にある普通の木でも、トレントでも、木材集めてなんかやってるぜ」
「なにそれ、公式にそんなのあったっけ」
「ユーザーイベントだと思うよ」
「ひょっとして儲かったりする?」
話をしているプレイヤーの間をすり抜けて加工所に入る。
そこでは大量の木材が並び、数人の大工が加工を続けていた。その中で一人、クラフトだけが図面を書いている。
「やあ、早かったね。ご苦労様」
「らくしょうですよ。アリスさんがいますから」
「アップ、甚五郎、みんなが到着したぞ、指示を頼む」
見習いたちが加工所の奥ですぐに作業にかかる。
「アリスさん、ありがとう。助かったよ」
「べつに、いいわ」
家を頼んでから、森の中が騒がしい。
何人もが木を伐りにきているらしく、そこかしこで斧を振るう音が聞こえる。
そうなると、森のベッドをおいて寝るわけにもいかず、最近は街の宿に泊まっていた。それをカグヤに見つかって、手伝いを頼まれたのだ。
人手が増えれば、家が建つのも早くなる。それならば、手伝いの一つくらいはする。
「でも、連れてきてなんなのだけど、費用は足りるのかしら」
「ん、まあ、多めに預かってるし、スキル上げにもなるからな。そこはうまくやるさ」
「そう」
とりあえず、料理でも振る舞ってあげなさいと、この前と同じくらいのお金を渡す。
なぜかまた苦笑いで返された。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?
志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。
父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。
多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。
オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。
それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。
この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています
ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!
聖女じゃない私たち
あんど もあ
ファンタジー
異世界転移してしまった女子高生二人。王太子によって、片方は「聖女」として王宮に迎えられ、片方は「ただの異世界人」と地方の男爵に押し付けられた。だが、その判断に納得する二人ではなく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる