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45. 【増える同居人は秘密持ち】
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お菓子や軽食を用意した客間にディリオンの弟のフィリオンとスイレンを残し、アイルとディリオンはウォーゲンの部屋に向かった。
「おお、これは『精霊の愛し子』か」
ウォーゲンはディリオンを見るなり挨拶など聞く気もなく即行で距離を詰めてきた。
思わずその勢いにディリオンは後退ると、後ろに控えていたハーヴィスに背中をぶつけてしまった。
「ウォーゲン様、興味津々で近付いては怖がられますよ」
「久し振りの野良の愛し子じゃないか! しかも好意的な方の愛し子じゃ!」
意味が分からないのでアイルはハーヴィスを見上げ、困っていたディリオンはアイルを見てその視線からハーヴィスの方を見上げた。
何ら説明する気もないウォーゲンに呆れた目を向けたハーヴィスが、
「『精霊の愛し子』には2通りのタイプがおります。片方はディリオン様のような精霊に愛され精霊が助けようとする好意的な『愛し子』。もう一つは精霊に玩具扱いされて悪戯され続ける少し質の悪い扱いの『愛し子』です」
アイルもディリオンも後者だけは絶対嫌じゃないかと同じ事を思った。
「悪戯されるのに『愛し子』ですか?」
「悪戯したくなるから『愛し子』なんですよ」
この世界の定義の奥深さに、アイルは軽い目眩を覚えた。
「ほー。あのダルディス伯爵の息子か。ほほう。両親には似ず、ばーさんに似たか」
ウォーゲンは1人で納得していた。
精霊憑きであるアイルもウォーゲンの側にいる精霊の姿は見えているが、精霊はウォーゲンの耳元で囁いているので内容の方は聞こえなかった。
「アイル君?」
「祖父は今精霊と話しているので、少し待って下さい」
困惑と警戒を滲ませていたディリオンも、精霊と聞いて驚きつつもちょっと期待の混じる目をウォーゲンに向けた。
ガタガタと音を立てる本棚からウォーゲンは古い一冊の本を取り出し、最も後ろのページを開いた。
「おー……そうじゃ。ヒルダ嬢。懐かしいな」
「誰ですか……」
勝手に1人で納得してばかりのウォーゲンに、アイルもちょっと呆れ気味だった。
「私の祖母です。随分前に亡くなった、前ダルディス伯爵夫人です」
「なるほど。年齢的に祖父とは同年代でしょうか」
「うむ。精霊の話をこよなく愛し、精霊を夢見る女性で、良いパンチを持った可憐な少女でもあった」
パンチを持つ事と可憐は同居する。
アイルはそう学習したが、ディリオンは困惑していた。
「要するに、ウォーゲン様はヒルダ様に殴られていたのですね」
付き合いの長いハーヴィスは通常通りで何も驚きはしていなかった。
「精霊の真実を伝えたらよく殴られたのう。アッパーだけは前伯爵が止めてくれたが、中々動作の前振りを読ませない女だったから本当によく殴られた……」
若いときの甘酸っぱい思い出……のような、そうではないような。
「残念な事にあれだけ精霊を愛しても精霊には近付けなかった。見えるかどうかは生まれが作用するからのう。見えなくとも精霊にも愛された女だったが、そのおかげで孫に『精霊の愛し子』が生まれたのだからあの世で満足……はしてないだろうな」
結局自分は見えなかったからな、と小声でウォーゲンは付け足した。
もしかすると昔は割とウォーゲンはダルディス伯爵家とは仲が良かったのかも知れないとアイルは思ったが、同時に今のフォルクロア家は何処とも付き合いがない事を改めて不思議に感じた。
「身内に精霊が好きな人がいて精霊に好かれたら血縁者に『精霊の愛し子』が出るんですか?」
「確率は高くなる程度じゃ。昔狙って作ろうとした国があったが、悪戯される『愛し子』ばかり生まれたのう」
「それはちょっと可哀想な……」
「精霊の悪戯が周囲にも及んで彼ら彼女らは捨てられ、その先で良き人間と巡り会ったり精霊達が仲間として迎え入れて、それなりに幸福な人生を歩んだのう」
実際の所、精霊達は強かで賢い。
自由な気質を持ち、欲深い理由で利用されることは極端に嫌い、自分の気持ちに正直だ。
悪戯ばかりであっても『愛し子』は精霊から確かに愛されている。
それを聞いていたディリオンはちょっとだけ嬉しく思っていたが、
「まあ、お前さんは『精霊の愛し子』だったから今まで助かっておるが、今後は難しいであろう。特に下の弟は普通の人間だしのう」
アイルは先日の『何か』達のディリオンに向けた敵意を思い出した。
フラーエルから一連の事情を説明されていたディリオンは青ざめていた。
「ウォーゲン様、1人で納得するのはいい加減にして下さい」
学園で起きたこと自体は伝え聞いていたハーヴィスも、詳細は知らずディリオンが関わっていることまでは知らなかった。
「分かっておる。儂は説明下手だと言うておるだろうに……。お前さんは、ではないな。お前さんの家族、父親のダルディス伯爵の血を引く者は伯爵の犯した罪によって命を狙われておる。その罪は父親の血を引く者が全員死ななければ終わる事はないものじゃ」
アイルはベルネの事を思い出した。
卒業試験起きた悲劇で犠牲になった、本当の被害者。
ベルネの件とは関係ないもののダルディス伯爵もまた、別の被害者を作った者だった。
「父は……」
「何がしたかったのか、何があったかは時間が経ちすぎて儂には分からん。だが、その罪の通常の贖罪から今まで逃げ切っていたのはお前さんが『精霊の愛し子』であるからだろう」
精霊はディリオンが狙われる事から守っていた。
でもダンジョンは何処にでもあり、いつかはどうしても見つかってしまう。
結果的に発見を早める事をしたミネルヴァ夫人の真意自体はアイルには分からなかった。
アイル達は押し黙ったが、ウォーゲンはあっけらかんと、
「まあ、当面うちにいるが良い。弟もうちで預かろう。ここにはあいつらは絶対に近付けないからのう」
「え……でも、ご迷惑では?」
「ハーヴィスと一緒じゃ。別に問題なかろう」
一緒と聞いてアイルはハーヴィスを振り返った。
「そういう事です」
それ以上は何も説明せず、
「では荷物を取ってきた方が良いでしょう。馬車を用意しますので、しばらくお待ちください」
「あ、弟を呼んできます!」
ハーヴィスとディリオンが去って行き、
「じいちゃん?」
「お前のなすべき事をなせ。お前が連れ帰ってきたんだろう?」
なすべき事の説明もないまま部屋を出されたアイルは、
「……ちゃんと説明しろよ!」
父の父は、やはり説明の足りない男だったと再度痛感していた。
「おお、これは『精霊の愛し子』か」
ウォーゲンはディリオンを見るなり挨拶など聞く気もなく即行で距離を詰めてきた。
思わずその勢いにディリオンは後退ると、後ろに控えていたハーヴィスに背中をぶつけてしまった。
「ウォーゲン様、興味津々で近付いては怖がられますよ」
「久し振りの野良の愛し子じゃないか! しかも好意的な方の愛し子じゃ!」
意味が分からないのでアイルはハーヴィスを見上げ、困っていたディリオンはアイルを見てその視線からハーヴィスの方を見上げた。
何ら説明する気もないウォーゲンに呆れた目を向けたハーヴィスが、
「『精霊の愛し子』には2通りのタイプがおります。片方はディリオン様のような精霊に愛され精霊が助けようとする好意的な『愛し子』。もう一つは精霊に玩具扱いされて悪戯され続ける少し質の悪い扱いの『愛し子』です」
アイルもディリオンも後者だけは絶対嫌じゃないかと同じ事を思った。
「悪戯されるのに『愛し子』ですか?」
「悪戯したくなるから『愛し子』なんですよ」
この世界の定義の奥深さに、アイルは軽い目眩を覚えた。
「ほー。あのダルディス伯爵の息子か。ほほう。両親には似ず、ばーさんに似たか」
ウォーゲンは1人で納得していた。
精霊憑きであるアイルもウォーゲンの側にいる精霊の姿は見えているが、精霊はウォーゲンの耳元で囁いているので内容の方は聞こえなかった。
「アイル君?」
「祖父は今精霊と話しているので、少し待って下さい」
困惑と警戒を滲ませていたディリオンも、精霊と聞いて驚きつつもちょっと期待の混じる目をウォーゲンに向けた。
ガタガタと音を立てる本棚からウォーゲンは古い一冊の本を取り出し、最も後ろのページを開いた。
「おー……そうじゃ。ヒルダ嬢。懐かしいな」
「誰ですか……」
勝手に1人で納得してばかりのウォーゲンに、アイルもちょっと呆れ気味だった。
「私の祖母です。随分前に亡くなった、前ダルディス伯爵夫人です」
「なるほど。年齢的に祖父とは同年代でしょうか」
「うむ。精霊の話をこよなく愛し、精霊を夢見る女性で、良いパンチを持った可憐な少女でもあった」
パンチを持つ事と可憐は同居する。
アイルはそう学習したが、ディリオンは困惑していた。
「要するに、ウォーゲン様はヒルダ様に殴られていたのですね」
付き合いの長いハーヴィスは通常通りで何も驚きはしていなかった。
「精霊の真実を伝えたらよく殴られたのう。アッパーだけは前伯爵が止めてくれたが、中々動作の前振りを読ませない女だったから本当によく殴られた……」
若いときの甘酸っぱい思い出……のような、そうではないような。
「残念な事にあれだけ精霊を愛しても精霊には近付けなかった。見えるかどうかは生まれが作用するからのう。見えなくとも精霊にも愛された女だったが、そのおかげで孫に『精霊の愛し子』が生まれたのだからあの世で満足……はしてないだろうな」
結局自分は見えなかったからな、と小声でウォーゲンは付け足した。
もしかすると昔は割とウォーゲンはダルディス伯爵家とは仲が良かったのかも知れないとアイルは思ったが、同時に今のフォルクロア家は何処とも付き合いがない事を改めて不思議に感じた。
「身内に精霊が好きな人がいて精霊に好かれたら血縁者に『精霊の愛し子』が出るんですか?」
「確率は高くなる程度じゃ。昔狙って作ろうとした国があったが、悪戯される『愛し子』ばかり生まれたのう」
「それはちょっと可哀想な……」
「精霊の悪戯が周囲にも及んで彼ら彼女らは捨てられ、その先で良き人間と巡り会ったり精霊達が仲間として迎え入れて、それなりに幸福な人生を歩んだのう」
実際の所、精霊達は強かで賢い。
自由な気質を持ち、欲深い理由で利用されることは極端に嫌い、自分の気持ちに正直だ。
悪戯ばかりであっても『愛し子』は精霊から確かに愛されている。
それを聞いていたディリオンはちょっとだけ嬉しく思っていたが、
「まあ、お前さんは『精霊の愛し子』だったから今まで助かっておるが、今後は難しいであろう。特に下の弟は普通の人間だしのう」
アイルは先日の『何か』達のディリオンに向けた敵意を思い出した。
フラーエルから一連の事情を説明されていたディリオンは青ざめていた。
「ウォーゲン様、1人で納得するのはいい加減にして下さい」
学園で起きたこと自体は伝え聞いていたハーヴィスも、詳細は知らずディリオンが関わっていることまでは知らなかった。
「分かっておる。儂は説明下手だと言うておるだろうに……。お前さんは、ではないな。お前さんの家族、父親のダルディス伯爵の血を引く者は伯爵の犯した罪によって命を狙われておる。その罪は父親の血を引く者が全員死ななければ終わる事はないものじゃ」
アイルはベルネの事を思い出した。
卒業試験起きた悲劇で犠牲になった、本当の被害者。
ベルネの件とは関係ないもののダルディス伯爵もまた、別の被害者を作った者だった。
「父は……」
「何がしたかったのか、何があったかは時間が経ちすぎて儂には分からん。だが、その罪の通常の贖罪から今まで逃げ切っていたのはお前さんが『精霊の愛し子』であるからだろう」
精霊はディリオンが狙われる事から守っていた。
でもダンジョンは何処にでもあり、いつかはどうしても見つかってしまう。
結果的に発見を早める事をしたミネルヴァ夫人の真意自体はアイルには分からなかった。
アイル達は押し黙ったが、ウォーゲンはあっけらかんと、
「まあ、当面うちにいるが良い。弟もうちで預かろう。ここにはあいつらは絶対に近付けないからのう」
「え……でも、ご迷惑では?」
「ハーヴィスと一緒じゃ。別に問題なかろう」
一緒と聞いてアイルはハーヴィスを振り返った。
「そういう事です」
それ以上は何も説明せず、
「では荷物を取ってきた方が良いでしょう。馬車を用意しますので、しばらくお待ちください」
「あ、弟を呼んできます!」
ハーヴィスとディリオンが去って行き、
「じいちゃん?」
「お前のなすべき事をなせ。お前が連れ帰ってきたんだろう?」
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「……ちゃんと説明しろよ!」
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