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26話
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セレス王子を地下宮殿の激闘で退けてから数日。僕とディルク殿下、そしてユストスは、ようやく地上の王城へと戻ってきた。
地下に閉じ込められていた反動か、殿下の独占欲はもはや隠すことすらしない「暴走状態」にあり、僕がトイレに行くのさえユストスに監視させるという徹底ぶりだ。
だが、平穏が戻ったと思ったのも束の間、セレス王子の最後にして最悪の悪あがきが始まった。
王都の中央広場に、巨大な魔法映像のスクリーンが突如として出現し、そこから城内、特に僕たちがいる執務室の「心の声」が音声として街中に響き渡り始めたのだ。
「な……っ!? これ、僕たちの『本音』が外に漏れてるんじゃ……!」
僕は窓の外を見て戦慄した。城壁の下では、国民たちが足を止め、驚愕の表情で空を見上げている。
そして、そのスピーカーからは、ディルク殿下のあまりにも過激な独白が、朗々とした美声で街中に響き渡っていた。
『……ああ、レアン。地下から戻ってきて、さらにその肌の白さが際立っている。今すぐその服を引き裂いて、私の愛の証を全身に刻み直してやりたい。君が私の名を呼んで泣き崩れるまで、ベッドから一歩も出さないで愛し尽くしてやる……!』
「ひっ……! 殿下、止めてください! その本音、街中に丸聞こえです!!」
「何だと……!? セレスめ、死に際にこんな呪具を仕掛けていたのか!」
ディルク殿下は顔を真っ赤にして魔法を放つが、スクリーンはセレスの執念による多重結界に守られ、ビクともしない。
さらに追い打ちをかけるように、背後に控えていたユストスの心の声も、王都全体に「公開」され始めた。
『……殿下は相変わらず野蛮だ。レアン様を愛でるなら、もっと繊細に、足の指先からゆっくりと時間をかけて跪くべきだ。ああ、レアン様。私がいつか殿下の隙を突いて、あなたを異国へ連れ去った暁には、毎日あなたの耳元で愛の詩を囁き続けましょう……』
「ユストス様まで!! やめて、もう僕のライフはゼロだよ!!」
街中からは、かつてないほどのどよめきが上がっていた。
((((((えっ……殿下ってあんなにエロいの!? 騎士様も実は略奪愛派!? 尊い……尊すぎて死ぬ!!))))))
国民たちの熱狂的な「本音」もまた、魔法の共鳴によって僕の脳内に逆流してくる。
どうやらセレスの目論見は、「王室の醜い痴情のもつれを晒して権威を失墜させる」ことだったようだが、腐女子(ベアトリス予備軍)が多いこの国では、逆に「公式の供給」として熱烈に歓迎されてしまった。
僕は、羞恥心のあまり城のバルコニーで崩れ落ちた。
このままでは、僕はこの国の「歩くR18指定」になってしまう。
僕は、覚醒したばかりの浄化魔力を全開にし、羞恥心を怒りに変えて叫んだ。
「セレス!! ……もういい加減にしろーーー!!」
僕が放った白銀の光が、王都の空を覆う魔法のスクリーンを粉々に打ち砕いた。
静寂が戻った王都で、僕は確信した。
僕の平穏な生活は、もう二度と戻ってこないのだと。
地下に閉じ込められていた反動か、殿下の独占欲はもはや隠すことすらしない「暴走状態」にあり、僕がトイレに行くのさえユストスに監視させるという徹底ぶりだ。
だが、平穏が戻ったと思ったのも束の間、セレス王子の最後にして最悪の悪あがきが始まった。
王都の中央広場に、巨大な魔法映像のスクリーンが突如として出現し、そこから城内、特に僕たちがいる執務室の「心の声」が音声として街中に響き渡り始めたのだ。
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僕は窓の外を見て戦慄した。城壁の下では、国民たちが足を止め、驚愕の表情で空を見上げている。
そして、そのスピーカーからは、ディルク殿下のあまりにも過激な独白が、朗々とした美声で街中に響き渡っていた。
『……ああ、レアン。地下から戻ってきて、さらにその肌の白さが際立っている。今すぐその服を引き裂いて、私の愛の証を全身に刻み直してやりたい。君が私の名を呼んで泣き崩れるまで、ベッドから一歩も出さないで愛し尽くしてやる……!』
「ひっ……! 殿下、止めてください! その本音、街中に丸聞こえです!!」
「何だと……!? セレスめ、死に際にこんな呪具を仕掛けていたのか!」
ディルク殿下は顔を真っ赤にして魔法を放つが、スクリーンはセレスの執念による多重結界に守られ、ビクともしない。
さらに追い打ちをかけるように、背後に控えていたユストスの心の声も、王都全体に「公開」され始めた。
『……殿下は相変わらず野蛮だ。レアン様を愛でるなら、もっと繊細に、足の指先からゆっくりと時間をかけて跪くべきだ。ああ、レアン様。私がいつか殿下の隙を突いて、あなたを異国へ連れ去った暁には、毎日あなたの耳元で愛の詩を囁き続けましょう……』
「ユストス様まで!! やめて、もう僕のライフはゼロだよ!!」
街中からは、かつてないほどのどよめきが上がっていた。
((((((えっ……殿下ってあんなにエロいの!? 騎士様も実は略奪愛派!? 尊い……尊すぎて死ぬ!!))))))
国民たちの熱狂的な「本音」もまた、魔法の共鳴によって僕の脳内に逆流してくる。
どうやらセレスの目論見は、「王室の醜い痴情のもつれを晒して権威を失墜させる」ことだったようだが、腐女子(ベアトリス予備軍)が多いこの国では、逆に「公式の供給」として熱烈に歓迎されてしまった。
僕は、羞恥心のあまり城のバルコニーで崩れ落ちた。
このままでは、僕はこの国の「歩くR18指定」になってしまう。
僕は、覚醒したばかりの浄化魔力を全開にし、羞恥心を怒りに変えて叫んだ。
「セレス!! ……もういい加減にしろーーー!!」
僕が放った白銀の光が、王都の空を覆う魔法のスクリーンを粉々に打ち砕いた。
静寂が戻った王都で、僕は確信した。
僕の平穏な生活は、もう二度と戻ってこないのだと。
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