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後日談1
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「……ガイさん、近い。近すぎますって。さっきから一歩も動けないんですけど」
騎士団長室の大きな机。書類仕事に追われているはずのガイは、なぜか椅子に座ったタクミを背後から完全に包み込むようにして、その首筋に鼻を押し当てていた。
かつてのような「焼肉」や「パンケーキ」の猛烈な匂いはもうしない。
今のタクミから漂うのは、石鹸の香りと、彼自身の柔らかな体温の匂い……。
そして、フェリが言っていた「ガイにだけ届く、隠し味」の香りだ。
「……動くな。今、非常に重要な『検食』の最中だ。……あぁ、やはりな。今日のタクミは、最高に甘い」
「甘いって……。俺、今日は何もお菓子食べてませんよ?」
「匂いだ。……熟した果実のような、とろけるような蜜の匂いがする。……タクミ、お前、俺に食べられたくてわざと出しているのか?」
ガイの低い声が耳元で震え、タクミは思わず肩を竦めた。
食欲の化身だった男が、今ではタクミの肌に触れるたび、熱っぽい吐息を漏らす「愛の捕食者」へと進化を遂げている。
「……出し方なんて知りませんよ。……それより、仕事してください。カシアンさんが泣きながら予備の書類持って待ってましたよ」
「あんな奴は放っておけ。……それより、タクミ」
ガイの手が、タクミの細い指先を一本ずつ、丁寧に絡めとる。
そして、その指先を慈しむように自分の唇へと運んだ。
「……っ、ガイさん……」
「匂いだけでは、もう足りない。……お前の声も、体温も、この……俺を見つめる少し潤んだ瞳も。すべてが俺の飢えを加速させる。……お前というフルコースを前にして、理性を保てと言う方が無理な話だ」
ガイはタクミの椅子を強引に回転させ、自分の方を向かせた。
机に手をつき、タクミを閉じ込めるような体勢になる。
「……タクミ。俺を、これ以上『お預け』にするな。……今夜は、野菜炒めもオムレツもいらん。……お前だけを、じっくり、ゆっくり……時間をかけて、味わわせてくれ」
ガイの瞳は、これまでの「美味しそう」という無邪気な輝きではなく、一人の男を欲して止まない、暗く熱い欲望の色に染まっていた。
タクミは顔を真っ赤にしながらも、ガイの首にそっと腕を回した。
「……もう。……ガイさんの胃袋、ブラックホール並みですね」
「……あぁ。……お前という愛でしか、満たされないからな」
重なり合う唇からは、スキルのバグよりもずっと甘い、本物の恋の味がした。
二人の夜は、どの御馳走よりも贅沢で、どのスパイスよりも刺激的な、特別なメニューで満たされていく。
「……おかわり、してもいいか?」
「……もう、ガイさんの食いしん坊……っ」
二人の甘い「実食」の時間は、夜が明けるまで終わることはなかった。
騎士団長室の大きな机。書類仕事に追われているはずのガイは、なぜか椅子に座ったタクミを背後から完全に包み込むようにして、その首筋に鼻を押し当てていた。
かつてのような「焼肉」や「パンケーキ」の猛烈な匂いはもうしない。
今のタクミから漂うのは、石鹸の香りと、彼自身の柔らかな体温の匂い……。
そして、フェリが言っていた「ガイにだけ届く、隠し味」の香りだ。
「……動くな。今、非常に重要な『検食』の最中だ。……あぁ、やはりな。今日のタクミは、最高に甘い」
「甘いって……。俺、今日は何もお菓子食べてませんよ?」
「匂いだ。……熟した果実のような、とろけるような蜜の匂いがする。……タクミ、お前、俺に食べられたくてわざと出しているのか?」
ガイの低い声が耳元で震え、タクミは思わず肩を竦めた。
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「……出し方なんて知りませんよ。……それより、仕事してください。カシアンさんが泣きながら予備の書類持って待ってましたよ」
「あんな奴は放っておけ。……それより、タクミ」
ガイの手が、タクミの細い指先を一本ずつ、丁寧に絡めとる。
そして、その指先を慈しむように自分の唇へと運んだ。
「……っ、ガイさん……」
「匂いだけでは、もう足りない。……お前の声も、体温も、この……俺を見つめる少し潤んだ瞳も。すべてが俺の飢えを加速させる。……お前というフルコースを前にして、理性を保てと言う方が無理な話だ」
ガイはタクミの椅子を強引に回転させ、自分の方を向かせた。
机に手をつき、タクミを閉じ込めるような体勢になる。
「……タクミ。俺を、これ以上『お預け』にするな。……今夜は、野菜炒めもオムレツもいらん。……お前だけを、じっくり、ゆっくり……時間をかけて、味わわせてくれ」
ガイの瞳は、これまでの「美味しそう」という無邪気な輝きではなく、一人の男を欲して止まない、暗く熱い欲望の色に染まっていた。
タクミは顔を真っ赤にしながらも、ガイの首にそっと腕を回した。
「……もう。……ガイさんの胃袋、ブラックホール並みですね」
「……あぁ。……お前という愛でしか、満たされないからな」
重なり合う唇からは、スキルのバグよりもずっと甘い、本物の恋の味がした。
二人の夜は、どの御馳走よりも贅沢で、どのスパイスよりも刺激的な、特別なメニューで満たされていく。
「……おかわり、してもいいか?」
「……もう、ガイさんの食いしん坊……っ」
二人の甘い「実食」の時間は、夜が明けるまで終わることはなかった。
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