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「今日から一緒に学園生活を送るリカルド殿下です。」
「リカルドです。よろしく。」
「殿下。席は自由なので、空いているところへ座ってください。」
「はい。分かりました。」
休憩時間に入ると、各々リカルド殿下へ挨拶に行く姿が見える。
挨拶に行かなくてはならないわよね…。
サクッと、終わらせましょう。
人が減るのを待つ。しかし、一向に減る気配はない。というよりも、増えている。
「挨拶しなくて良いかしら?」
「それはまずいでしょう。婚約者が護衛責任者なんだし。」
「…そうよね。」
「一緒に行きましょうか。」
「ええ、ありがとう。」
クレマが先に向かい、その後を付いていく形になったが、人が多くリカルド殿下へ近づく事は出来なかった。
「…無理ね。また次の機会にしましょう。」
「そうしましょう。」
その機会は、帰りにやってきた。
帰る殿下が私達の横を通ろうとした隙をみて、声をかける。
「リカルド殿下。」
「ん?君は確か歓迎会の時にいたかな?」
「はい。クレマ·アメシストでございます。同じクラスになれた事嬉しく思います。」
「ああ、よろしく頼む。…そちらは、初めてかな?」
「はい。初めてお目にかかります。オパール家長女プルメリアでございます。」
「よろしく頼む。」
「こちらこそよろしくお願い致します。」
私とクレマが頭を下げている間に、リカルド殿下は教室を出ていった。
人が少なくなり私達も教室を出ると、ライラとクレマの侍女マルタが待っていた。
「お待たせ。」
「プルメリア様、こちらエメラルド様からのお手紙です。」
「まぁ、ジェイク様はなんて?」
「プルメリア様のご様子を聞かれました。」
「そう。…会いたいけれど、難しいわね。」
「何故?」
「仕事中だもの。殿下の授業がある間は、休憩も取れるそうだけれど…。」
「殿下の授業があるときは、私達も授業だものね。」
「そう言う事。」
私は部屋に帰り、すぐに手紙を読んだ。
そこには、調子を伺う文面と近況が書かれている。
最後は『あの日のリアを胸に頑張るよ。』と締めくくられていた。
読みながら、顔が赤くなる。
「ジェイク様…。ライラ、ジェイク様は明日はこちらかしら?何か言っていた?」
「いえ。」
「そう。どうしようかしら…。うーん…。そうだ!ライラに手紙を預けるから、いらしたら渡して。いらっしゃらなかったら、私に返してほしいの。手間をかけてしまうけれど、良いかしら。」
「それくらい手間でも何でもありません。」
「ありがとう。」
ジェイク様は、リカルド殿下の護衛責任者ではあるが、毎日付いているわけではない。
なんでも、レオン殿下とリカルド殿下の護衛兼任なのだそうだ。
「早速、返事を書くわ。それからこれを…。」
「それは、授業で作ったものですか?」
「そうよ。刺繍の授業で作ったの。中々の出来でしょ?」
学園では刺繍の授業もあり、以前の授業でハンカチに刺繍を施していた。題材は自由だったので、我が家とエメラルド家の家紋を選んだのだ。
「渡すタイミングが無くて、どうしようか考えていたのよね。」
「遠乗りで渡さなかったのですか?」
「お弁当作りに夢中になっていたし、バタバタしていて…。」
「忘れていたんですね。」
「…はい。」
「お預かり致します。」
「ちょっと待って。袋に入れるわ。手紙もすぐに書くから。」
「急がなくても、よろしいのでは…?」
「…そうだったわね。」
そして、私は手紙を書き、ハンカチをラッピングした。ラッピングといっても、小袋に入れただけだが…。
「はい。お願い。」
「改めて、お預かり致します。」
「喜んでくれるかしら…。」
「もちろんです。プルメリア様からのプレゼントを、喜ばないはずございません。」
「そうだと良いのだけれど。」
私は机にあるダリアの栞に視線を落とした。
それを見ると、心が穏やかになる。
プルメリアは小さく微笑んだ。
「リカルドです。よろしく。」
「殿下。席は自由なので、空いているところへ座ってください。」
「はい。分かりました。」
休憩時間に入ると、各々リカルド殿下へ挨拶に行く姿が見える。
挨拶に行かなくてはならないわよね…。
サクッと、終わらせましょう。
人が減るのを待つ。しかし、一向に減る気配はない。というよりも、増えている。
「挨拶しなくて良いかしら?」
「それはまずいでしょう。婚約者が護衛責任者なんだし。」
「…そうよね。」
「一緒に行きましょうか。」
「ええ、ありがとう。」
クレマが先に向かい、その後を付いていく形になったが、人が多くリカルド殿下へ近づく事は出来なかった。
「…無理ね。また次の機会にしましょう。」
「そうしましょう。」
その機会は、帰りにやってきた。
帰る殿下が私達の横を通ろうとした隙をみて、声をかける。
「リカルド殿下。」
「ん?君は確か歓迎会の時にいたかな?」
「はい。クレマ·アメシストでございます。同じクラスになれた事嬉しく思います。」
「ああ、よろしく頼む。…そちらは、初めてかな?」
「はい。初めてお目にかかります。オパール家長女プルメリアでございます。」
「よろしく頼む。」
「こちらこそよろしくお願い致します。」
私とクレマが頭を下げている間に、リカルド殿下は教室を出ていった。
人が少なくなり私達も教室を出ると、ライラとクレマの侍女マルタが待っていた。
「お待たせ。」
「プルメリア様、こちらエメラルド様からのお手紙です。」
「まぁ、ジェイク様はなんて?」
「プルメリア様のご様子を聞かれました。」
「そう。…会いたいけれど、難しいわね。」
「何故?」
「仕事中だもの。殿下の授業がある間は、休憩も取れるそうだけれど…。」
「殿下の授業があるときは、私達も授業だものね。」
「そう言う事。」
私は部屋に帰り、すぐに手紙を読んだ。
そこには、調子を伺う文面と近況が書かれている。
最後は『あの日のリアを胸に頑張るよ。』と締めくくられていた。
読みながら、顔が赤くなる。
「ジェイク様…。ライラ、ジェイク様は明日はこちらかしら?何か言っていた?」
「いえ。」
「そう。どうしようかしら…。うーん…。そうだ!ライラに手紙を預けるから、いらしたら渡して。いらっしゃらなかったら、私に返してほしいの。手間をかけてしまうけれど、良いかしら。」
「それくらい手間でも何でもありません。」
「ありがとう。」
ジェイク様は、リカルド殿下の護衛責任者ではあるが、毎日付いているわけではない。
なんでも、レオン殿下とリカルド殿下の護衛兼任なのだそうだ。
「早速、返事を書くわ。それからこれを…。」
「それは、授業で作ったものですか?」
「そうよ。刺繍の授業で作ったの。中々の出来でしょ?」
学園では刺繍の授業もあり、以前の授業でハンカチに刺繍を施していた。題材は自由だったので、我が家とエメラルド家の家紋を選んだのだ。
「渡すタイミングが無くて、どうしようか考えていたのよね。」
「遠乗りで渡さなかったのですか?」
「お弁当作りに夢中になっていたし、バタバタしていて…。」
「忘れていたんですね。」
「…はい。」
「お預かり致します。」
「ちょっと待って。袋に入れるわ。手紙もすぐに書くから。」
「急がなくても、よろしいのでは…?」
「…そうだったわね。」
そして、私は手紙を書き、ハンカチをラッピングした。ラッピングといっても、小袋に入れただけだが…。
「はい。お願い。」
「改めて、お預かり致します。」
「喜んでくれるかしら…。」
「もちろんです。プルメリア様からのプレゼントを、喜ばないはずございません。」
「そうだと良いのだけれど。」
私は机にあるダリアの栞に視線を落とした。
それを見ると、心が穏やかになる。
プルメリアは小さく微笑んだ。
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