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1 プリムローズ幼少期
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ある少女が、大きな屋敷の庭にある植木の影で丸くなっている。
「プリムローズ様。こんな所で何をされているのですか?」
少女はプリムローズと言う。愛称はローズ。
エメラルド家の長女で、兄が1名。名前はアルスト。父親は騎士団長のジェイク、母親は月の女神と噂されるプルメリア。
プリムローズは庭師に声をかけられて、口を開く。
「しー、静かに!今、お兄様とリラと、かくれんぼをしているの。」
リラとは侍女長であるライラの娘だ。
「楽しそうですね。分かりました。お気をつけて。」
「はぁい。」
プリムローズは返事をして、また丸まった。
その愛らしい姿に庭師の顔から笑みが溢れる。
プリムローズはその愛らしい言動で、皆に愛されていた。
遠くからアルストとリラが庭師に近づいてくる。
「こちらにローズは来なかったかい?」
「私は何も言えません。」
「…そうか。リラは見つけたんだけどな。」
「すぐに見つかってしまいました…。」
「リラは分かりやすいから。」
「そんな事はないと思います。」
「アルスト様と、リラは幼き頃から一緒ですから、考えも分かりやすいのでしょう。」
「そうかな。…ローズは小さいからなぁ。なかなか見つからないんだ。」
「ふふふっ。」
小さな笑い声が聞こえる。
プリムローズがその話を聞いて、笑ってしまっていた。
私、すごい。うまく隠れられている。
「本当にどこにいるのかなぁ?」
アルストは、わざとらしく周りを見渡す。
実はアルストは、足跡を見てプリムローズがここに隠れている事が分かっていた。
「ふふふっ。」
また小さな笑い声。
「どこかなぁ。こっちかなぁ。それともこっちかなぁ。」
「ふふふっ。」
「ここだ!ローズ、みぃつけたぁ!」
「ふふふっ。見つかっちゃった。」
その時、
スタッ。
どこからか、人が現れた。
「ノア。どうしたの?」
その人物にアルストが声をかける。
この人物はエメラルド家の護衛、影と言われる集団の長であるノアだ。
「ジェイク様がお帰りです。」
「分かった。ローズ行こうか。」
アルストはプリムローズの眼の前に手を差し出した。
「はぁい。」
プリムローズはアルストの手を取る。
ふたりは屋敷に向かい歩き、その後ろからリラとノアが続いた。
屋敷に入ると、玄関にジェイクとプルメリア、使用人たちが集合している。
「ふたりともただいま。」
ジェイクは、アルストとプリムローズを一緒に抱きしめる。
そして、そのままふたりを持ち上げた。
「父上、苦しいです。」
「すまん、すまん。」
「お父様は、貴方達ふたりが大好きなのよ。」
「それは、分かっているので大丈夫です。」
「私もお父様が大好きよ!」
プリムローズがニコっと笑うと、ジェイクの顔が崩れた。
「ローズゥゥゥゥゥ!」
プリムローズを再度抱き上げる。
「…これは、ちょっと引きます。」
それを見たアルストの顔がひきつる。
「…そうね。」
プルメリアも呆れていた。
「プリムローズ様。こんな所で何をされているのですか?」
少女はプリムローズと言う。愛称はローズ。
エメラルド家の長女で、兄が1名。名前はアルスト。父親は騎士団長のジェイク、母親は月の女神と噂されるプルメリア。
プリムローズは庭師に声をかけられて、口を開く。
「しー、静かに!今、お兄様とリラと、かくれんぼをしているの。」
リラとは侍女長であるライラの娘だ。
「楽しそうですね。分かりました。お気をつけて。」
「はぁい。」
プリムローズは返事をして、また丸まった。
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遠くからアルストとリラが庭師に近づいてくる。
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「リラは分かりやすいから。」
「そんな事はないと思います。」
「アルスト様と、リラは幼き頃から一緒ですから、考えも分かりやすいのでしょう。」
「そうかな。…ローズは小さいからなぁ。なかなか見つからないんだ。」
「ふふふっ。」
小さな笑い声が聞こえる。
プリムローズがその話を聞いて、笑ってしまっていた。
私、すごい。うまく隠れられている。
「本当にどこにいるのかなぁ?」
アルストは、わざとらしく周りを見渡す。
実はアルストは、足跡を見てプリムローズがここに隠れている事が分かっていた。
「ふふふっ。」
また小さな笑い声。
「どこかなぁ。こっちかなぁ。それともこっちかなぁ。」
「ふふふっ。」
「ここだ!ローズ、みぃつけたぁ!」
「ふふふっ。見つかっちゃった。」
その時、
スタッ。
どこからか、人が現れた。
「ノア。どうしたの?」
その人物にアルストが声をかける。
この人物はエメラルド家の護衛、影と言われる集団の長であるノアだ。
「ジェイク様がお帰りです。」
「分かった。ローズ行こうか。」
アルストはプリムローズの眼の前に手を差し出した。
「はぁい。」
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そして、そのままふたりを持ち上げた。
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「お父様は、貴方達ふたりが大好きなのよ。」
「それは、分かっているので大丈夫です。」
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「ローズゥゥゥゥゥ!」
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「…そうね。」
プルメリアも呆れていた。
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