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85 部屋作りのイメージ決定
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「美味しそうなりんごばかりね。」
「はい。」
「リーナ、採るよ~!」
「私もそちらに行くわ。ルーフとメルで、採ったりんごをキャッチしてね。」
私は木の上まで飛ぶと、アルと私が採ったりんごをそっと落とした。
それを、ルーフは身体に乗せたバスケットでキャッチし、メルは着けていたエプロンを広げてキャッチする。
あっという間に多くのひめりんごが採れた。
「バスケットいっぱいね。これ以上採ったら、飛んでいる間に落ちてしまうわ。もう終わりましょう。」
「「「はい。」」」
「さぁ、帰りましょうか。」
その時、青く小さな花が私の視界に入った。
「ん?あれは…ブルースター?」
ブルースターといえば…。
「あれは、オキシ草ですね。茎の汁が肌につくとかぶれる事がありますので、お気をつけください。」
その説明を聞いて確信した。
「やっぱり、ブルースターのようね。こちらでは、オキシ草と言うのね。」
「あの花がどうなさいました?」
「思い出したの。花言葉が『幸福な愛、信じあう心』なのよ。サラ様のお部屋にぴったりでしょう?」
「花言葉ですか?」
メルは不思議そうに首を傾げる。
「こちらにはない?」
「どんなものでしょうか?」
「花に思いや意味を込めて、人へ送るのよ。一番有名なのが赤いバラね。バラは本数によっても意味が変わるの。1本なら『一目惚れ』、10本なら『貴方は完璧』、99本で『永遠の愛』、100本は『100%の愛』、もっと細かくあったけど、覚えているのはこれだけね。」
「素敵です。しかし、そのような物は我が国にはありませんね…。」
「そうなのね。では、リック兄様へ説明をしておけばいいかしら?ブルースター…いえ、オキシ草は花言葉だけでなく、サラ様のイメージとも合う可愛らしい花だわ。クッションやベッドカバーに刺繍しましょう。」
◇
「…という訳なのですが、兄様いかがですか?」
私は帰ってきたリック兄様との食事中、オキシ草について話をした。
「そんな意味があるんだな。聞いたらサラが喜ぶ。」
「では、それで進めます。他に用意する物でリクエストはありますか?ドレスは?宝飾品は?それから消耗品のブランドは?」
私は気になる事を一気に聞いた。そんな事は今まで無かったので、リック兄様は驚いている様だ。目をパチパチさせている。
「リック兄様?」
「……え、ああ。えーと…ドレスと宝飾品は、サラと一緒に見に行った。完成したらこちらへ運ばれてくる。」
「分かりました。」
「消耗品のブランドは…分からない。」
「そうですか。」
「聞いておくか?」
「それは無粋というものです。…私の記憶を頼りに用意してみます。」
「そうか?」
「はい。さっそく明日、仕事帰りに街に寄ってきます。」
「分かった。」
「はい。」
「リーナ、採るよ~!」
「私もそちらに行くわ。ルーフとメルで、採ったりんごをキャッチしてね。」
私は木の上まで飛ぶと、アルと私が採ったりんごをそっと落とした。
それを、ルーフは身体に乗せたバスケットでキャッチし、メルは着けていたエプロンを広げてキャッチする。
あっという間に多くのひめりんごが採れた。
「バスケットいっぱいね。これ以上採ったら、飛んでいる間に落ちてしまうわ。もう終わりましょう。」
「「「はい。」」」
「さぁ、帰りましょうか。」
その時、青く小さな花が私の視界に入った。
「ん?あれは…ブルースター?」
ブルースターといえば…。
「あれは、オキシ草ですね。茎の汁が肌につくとかぶれる事がありますので、お気をつけください。」
その説明を聞いて確信した。
「やっぱり、ブルースターのようね。こちらでは、オキシ草と言うのね。」
「あの花がどうなさいました?」
「思い出したの。花言葉が『幸福な愛、信じあう心』なのよ。サラ様のお部屋にぴったりでしょう?」
「花言葉ですか?」
メルは不思議そうに首を傾げる。
「こちらにはない?」
「どんなものでしょうか?」
「花に思いや意味を込めて、人へ送るのよ。一番有名なのが赤いバラね。バラは本数によっても意味が変わるの。1本なら『一目惚れ』、10本なら『貴方は完璧』、99本で『永遠の愛』、100本は『100%の愛』、もっと細かくあったけど、覚えているのはこれだけね。」
「素敵です。しかし、そのような物は我が国にはありませんね…。」
「そうなのね。では、リック兄様へ説明をしておけばいいかしら?ブルースター…いえ、オキシ草は花言葉だけでなく、サラ様のイメージとも合う可愛らしい花だわ。クッションやベッドカバーに刺繍しましょう。」
◇
「…という訳なのですが、兄様いかがですか?」
私は帰ってきたリック兄様との食事中、オキシ草について話をした。
「そんな意味があるんだな。聞いたらサラが喜ぶ。」
「では、それで進めます。他に用意する物でリクエストはありますか?ドレスは?宝飾品は?それから消耗品のブランドは?」
私は気になる事を一気に聞いた。そんな事は今まで無かったので、リック兄様は驚いている様だ。目をパチパチさせている。
「リック兄様?」
「……え、ああ。えーと…ドレスと宝飾品は、サラと一緒に見に行った。完成したらこちらへ運ばれてくる。」
「分かりました。」
「消耗品のブランドは…分からない。」
「そうですか。」
「聞いておくか?」
「それは無粋というものです。…私の記憶を頼りに用意してみます。」
「そうか?」
「はい。さっそく明日、仕事帰りに街に寄ってきます。」
「分かった。」
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