ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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88 意外な出会い

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「良いものが見つかって良かった。」

私は馬車を呼ばず、街を散策していた。

「せっかく来たのだもの、もう少し見て回りたいわよね。」

“良いの?”
“さっき店で、ロンドへ手紙を送っておいたから大丈夫よ。”
“それならいいか。僕、あっち見たい。”
“公園ね。良いわ。行きましょう。”

「お嬢さん。」

公園に入ろうとすると、後ろから声をかけられた。

なんだろう?

私が振り向くと、にこにこした男の人が立っていた。

誰?

「ひとり?ひとりなら一緒にお茶でもどう?」

これって…ナンパ!?
こんな事、前世含めて初めてだわ。
本当にあるのね。

「喉は乾いていませんので…。」
「喉は?じゃあ、お腹は空いているかな?美味しい店が近くにあるんだ。」
「お腹も空いておりません。」
「それなら、」
「おい。バズじゃないか。何やってるんだ?」

私が断っていると、男の人の知り合いらしき人が声をかけてきた。

「いやぁ、綺麗な子がいまして。こんなに綺麗な子、もう会えそうにないし粘っている所です。」

今のうちに…

男同士で話し始めたので、そっと離れようと片足を後ろへ引く。

「綺麗な子ねぇ。………サリーナ·スウィーティー様!?」

逃げる前に後から来た男の人に見られ、驚きの声をあげられた。

え?知り合い?
…いや、知らないよね?

顔をしっかり見るが、覚えはない。

「サリーナ·スウィーティー様ですよね?」
「えーと、すみません。どなたでしょうか?」
「あ、失礼いたしました!」

その男の人は、ピシッと姿勢を正した。

「私、アイザック殿下と同じ隊のシュルツでございます。アイザック殿下にはお世話になっております。」
「そうですか。同じ隊の…。しかし、私だと、よく分かりましたね。」
「数年前の事件の時、私も学校へいきました。あの時よりもお綺麗になられていますが、分かります。」
「あの時の?覚えていなくて失礼いたしました。」
「いいえ。私は新人でしたし、きちんと顔を合わせたわけではございませんでしたので。」
「シュルツ先輩?」
「バズ、お前…。この方はザックの婚約者だ。」

ザック様を愛称で呼んでいるという事は、仲の良い方なのかしら?

「え?…えーーー!!せっかく綺麗で可愛い子見つけたのにぃ!アイザック先輩の婚約者ですかぁ!?」
「おい、声がでかい!」
「あ、すみません。」
「噂は聞いているだろう?」
「もちろんです。可愛くて綺麗で、魔法が天才級の天使ですよね?」

え?何それ!?




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