129 / 142
125 扉
しおりを挟む
「ザック様。」
「パールから話は聞いた。」
「あ、はい。えーと、」
皆、びしょ濡れだ…。
「とりあえず雨を防ぎましょうか。」
サリーナは、駆け寄ってきたアイザックと、その後ろの騎士達を見て、雨よけの魔法を使った。ついでに隊服も乾かしておく。
ハンス隊長を含めた騎士達は、自分達の服を見て驚き、何かを話し合っている。
「リーナ、ありがとう。…隊長に事情を話したら、皆で行くことになった。」
「…お仕事は?」
色々な問題が起きて大変な筈よね?
すると、ハンス隊長が説明してくれる。
「今は落ち着いています。隊の半分ですが、同行させていただきます。大元を叩けば、この雨も被害も終わるだろうと言う結論に至りまして…。団長からの命でもあり、騎士の配置も変更済みです。」
「しかし、関係があるとは言えません。」
「無いとも言えませんよね?我々は、可能性は高いと考えております。」
「魔力封じがあるなら、騎士団の手助けはありがたい。不甲斐ないが、剣だけなら俺はまだ隊長に勝てないしな。」
「……分かりました。しかし…」
ザック様となら飛んで一直線。
でも、騎士達に魔法をかけて『飛んで下さい』も無理よね?
飛ぶのにも慣れが必要だし、どうしましょう…。
「リーナ。騎士団では、」
「そうです!あれを試してみましょう!」
考え込んでいたサリーナとアイザックの声が重なった。
ある事を思いついたサリーナは、それに気づかず、某アニメのある道具を思い浮かべ、何もない所へ手をかざした。
瞬間移動は無理でも、もしかしたら…。
ルーフの魔力を感じて…、ここの場所と繋げて、っと…。
すると、何も無かったところに扉が現れた。
…!!!!!…
サリーナとアル、パール以外のそこにいた人達は、驚きの表情を浮かべ固まる。
「これってあれだよね?」
「ええ。あれね。」
アルとパールの声が呑気に響く。
「リーナ?何だこれは?」
「扉、だよな?」
免疫のあるアイザックとジャックはすぐに我に返り、サリーナへ問いかける。
「はい。扉です。…ちょっと失礼します。」
サリーナはその問いに肯定し、扉に近づく。
「おい!リーナ?!」
「リーナ!危険かもしれない。俺がまず見る。」
それらの言葉でサリーナは止まることはなく、側にアイザックが来る前にドアノブを回した。
ガチャ
キー…
サリーナは、覗き込むようにしながら、扉をゆっくり開けた。
「リーナ、来たな。」
扉の向こうには、ルーフの姿があった。
「パールから話は聞いた。」
「あ、はい。えーと、」
皆、びしょ濡れだ…。
「とりあえず雨を防ぎましょうか。」
サリーナは、駆け寄ってきたアイザックと、その後ろの騎士達を見て、雨よけの魔法を使った。ついでに隊服も乾かしておく。
ハンス隊長を含めた騎士達は、自分達の服を見て驚き、何かを話し合っている。
「リーナ、ありがとう。…隊長に事情を話したら、皆で行くことになった。」
「…お仕事は?」
色々な問題が起きて大変な筈よね?
すると、ハンス隊長が説明してくれる。
「今は落ち着いています。隊の半分ですが、同行させていただきます。大元を叩けば、この雨も被害も終わるだろうと言う結論に至りまして…。団長からの命でもあり、騎士の配置も変更済みです。」
「しかし、関係があるとは言えません。」
「無いとも言えませんよね?我々は、可能性は高いと考えております。」
「魔力封じがあるなら、騎士団の手助けはありがたい。不甲斐ないが、剣だけなら俺はまだ隊長に勝てないしな。」
「……分かりました。しかし…」
ザック様となら飛んで一直線。
でも、騎士達に魔法をかけて『飛んで下さい』も無理よね?
飛ぶのにも慣れが必要だし、どうしましょう…。
「リーナ。騎士団では、」
「そうです!あれを試してみましょう!」
考え込んでいたサリーナとアイザックの声が重なった。
ある事を思いついたサリーナは、それに気づかず、某アニメのある道具を思い浮かべ、何もない所へ手をかざした。
瞬間移動は無理でも、もしかしたら…。
ルーフの魔力を感じて…、ここの場所と繋げて、っと…。
すると、何も無かったところに扉が現れた。
…!!!!!…
サリーナとアル、パール以外のそこにいた人達は、驚きの表情を浮かべ固まる。
「これってあれだよね?」
「ええ。あれね。」
アルとパールの声が呑気に響く。
「リーナ?何だこれは?」
「扉、だよな?」
免疫のあるアイザックとジャックはすぐに我に返り、サリーナへ問いかける。
「はい。扉です。…ちょっと失礼します。」
サリーナはその問いに肯定し、扉に近づく。
「おい!リーナ?!」
「リーナ!危険かもしれない。俺がまず見る。」
それらの言葉でサリーナは止まることはなく、側にアイザックが来る前にドアノブを回した。
ガチャ
キー…
サリーナは、覗き込むようにしながら、扉をゆっくり開けた。
「リーナ、来たな。」
扉の向こうには、ルーフの姿があった。
182
あなたにおすすめの小説
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/786307039/episode/2285646
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
勇者パーティーを追い出された大魔法導士、辺境の地でスローライフを満喫します ~特Aランクの最強魔法使い~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
クロード・ディスタンスは最強の魔法使い。しかしある日勇者パーティーを追放されてしまう。
勇者パーティーの一員として魔王退治をしてくると大口叩いて故郷を出てきた手前帰ることも出来ない俺は自分のことを誰も知らない辺境の地でひっそりと生きていくことを決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる