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126 ルーフの元へ
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「ルーフ…どういう状況かしら?」
ルーフは広間のような所におり、周りには数人が倒れている。
「さっき伝えた通りだ。変わりない。リーナこそ、また新しい事をしたのか?……俺の知っている物にも思えるが。」
ルーフは、リーナが顔を出している扉を見る。
「あ、うん。ま、それは置いといて…。騎士団の皆さんも手伝ってくれる事になったから、簡単に移動でき無いかな~と思ってやってみたら出来ちゃった。」
「騎士団か…そんなかからないと思うぞ。あの女は、近くにいないようだし。」
「関係はありそうなの?」
「ああ。匂いが残っているからな。」
「そう。」
「とりあえず、俺が扉から帰ればいいか?」
「雨との関連も調べたいのだけれど…。」
「そうなのか?」
「ええ。」
「リーナ。」
ルーフとサリーナが話していると、後ろからサリーナの名が呼ばれる。
「そろそろ、いいか?」
「お父様…。」
「私も行きたいが、仕事が残っているのでな…。アイザック殿下と騎士団に任せる。リーナも気をつけるんだぞ?」
「はい。…ザック様、皆さんどうぞ。」
サリーナは、扉を大きく開き皆に通る様、促した。パールとアルが通り、それに続いてアイザックも扉を通ろうとするが、その後ろから誰も付いてこないのを感じ取り、振り返った。
「隊長、行きますよ。隊長!」
「あ、ああ…。聞いてはいたが、お前の婚約者殿は凄いな。」
「そうでしょう。可愛い俺の女神ですから。」
「そ、そうだな…。」
「さぁ、行きましょう。」
ハンス隊長と騎士団は、アイザックの後ろをついて扉を通った。
「ザック様。この方達、どうしましょう?」
サリーナは通ってきた扉を消しながら、ルーフが倒した人達を指す。
「隊長。」
「捕縛しろ!」
ハンス隊長は騎士たちに指示を出す。
「ここ以外の場所はどうなっているか分かるか?」
アイザックは、ルーフに声をかける。
“ここから、外には出てない。”
ルーフは騎士たちがいるからか、口には出さず、サリーナへ伝えた。
「ここから出ていないそうです。」
「そうか、分かった。俺は外を見てくる。」
「私も行きます。」
「いや、リーナはここにいてくれ。」
「……それなら、パールとアルも一緒にお連れくださいね。」
「分かった。隊長、行ってきます。」
「騎士も連れていけよ。」
「はい。」
ハンス隊長と数名の騎士を残し、アイザックと他の騎士は、部屋の扉を開け外に出ていく。それを見送ったサリーナは、広間を見渡した。
「魔力封じがあると言っていたわよね?」
“そうだな。”
「それらしきものは無いけど、確かに少し変な感じがする、かな?」
サリーナが呟くと、それを聞いていたハンス隊長がサリーナへ話しかけた。
「変な感じですか?」
「ええ。少し身体が重いように感じます。」
「私は何も感じません…。」
「ハンス隊長は、魔法を使用なさいますか?」
「はい、まぁ…少しですが。」
「1度使ってみてくださいますか?」
「分かりました。…………………………出来ません。」
「ありがとうございました。やはり、魔力は封じられているということですね。」
「そのようですね。」
「部屋自体に何かあるのかしら?…う~ん。ちょっと、部屋を出てみます。」
サリーナはハンス隊長へ断りを入れる。
「では、私も。」
部屋を出ても身体の重さは変わらない。
「この建物全体に魔力封じされているようですね。………もう少し外に近づいても?」
「何があるか分からない中で、それは許可いたしかねます。」
「私はルーフもいますし、問題ないと思いますよ。」
「しかし、魔力封じが。」
心配してくれるのはありがたい。
でも、ここの状況を知らないと……ザック様がいるから大丈夫か。
そう思ったとき、パールから話しかけられた。
“リーナ~。こっちに来れるかしら?”
ルーフは広間のような所におり、周りには数人が倒れている。
「さっき伝えた通りだ。変わりない。リーナこそ、また新しい事をしたのか?……俺の知っている物にも思えるが。」
ルーフは、リーナが顔を出している扉を見る。
「あ、うん。ま、それは置いといて…。騎士団の皆さんも手伝ってくれる事になったから、簡単に移動でき無いかな~と思ってやってみたら出来ちゃった。」
「騎士団か…そんなかからないと思うぞ。あの女は、近くにいないようだし。」
「関係はありそうなの?」
「ああ。匂いが残っているからな。」
「そう。」
「とりあえず、俺が扉から帰ればいいか?」
「雨との関連も調べたいのだけれど…。」
「そうなのか?」
「ええ。」
「リーナ。」
ルーフとサリーナが話していると、後ろからサリーナの名が呼ばれる。
「そろそろ、いいか?」
「お父様…。」
「私も行きたいが、仕事が残っているのでな…。アイザック殿下と騎士団に任せる。リーナも気をつけるんだぞ?」
「はい。…ザック様、皆さんどうぞ。」
サリーナは、扉を大きく開き皆に通る様、促した。パールとアルが通り、それに続いてアイザックも扉を通ろうとするが、その後ろから誰も付いてこないのを感じ取り、振り返った。
「隊長、行きますよ。隊長!」
「あ、ああ…。聞いてはいたが、お前の婚約者殿は凄いな。」
「そうでしょう。可愛い俺の女神ですから。」
「そ、そうだな…。」
「さぁ、行きましょう。」
ハンス隊長と騎士団は、アイザックの後ろをついて扉を通った。
「ザック様。この方達、どうしましょう?」
サリーナは通ってきた扉を消しながら、ルーフが倒した人達を指す。
「隊長。」
「捕縛しろ!」
ハンス隊長は騎士たちに指示を出す。
「ここ以外の場所はどうなっているか分かるか?」
アイザックは、ルーフに声をかける。
“ここから、外には出てない。”
ルーフは騎士たちがいるからか、口には出さず、サリーナへ伝えた。
「ここから出ていないそうです。」
「そうか、分かった。俺は外を見てくる。」
「私も行きます。」
「いや、リーナはここにいてくれ。」
「……それなら、パールとアルも一緒にお連れくださいね。」
「分かった。隊長、行ってきます。」
「騎士も連れていけよ。」
「はい。」
ハンス隊長と数名の騎士を残し、アイザックと他の騎士は、部屋の扉を開け外に出ていく。それを見送ったサリーナは、広間を見渡した。
「魔力封じがあると言っていたわよね?」
“そうだな。”
「それらしきものは無いけど、確かに少し変な感じがする、かな?」
サリーナが呟くと、それを聞いていたハンス隊長がサリーナへ話しかけた。
「変な感じですか?」
「ええ。少し身体が重いように感じます。」
「私は何も感じません…。」
「ハンス隊長は、魔法を使用なさいますか?」
「はい、まぁ…少しですが。」
「1度使ってみてくださいますか?」
「分かりました。…………………………出来ません。」
「ありがとうございました。やはり、魔力は封じられているということですね。」
「そのようですね。」
「部屋自体に何かあるのかしら?…う~ん。ちょっと、部屋を出てみます。」
サリーナはハンス隊長へ断りを入れる。
「では、私も。」
部屋を出ても身体の重さは変わらない。
「この建物全体に魔力封じされているようですね。………もう少し外に近づいても?」
「何があるか分からない中で、それは許可いたしかねます。」
「私はルーフもいますし、問題ないと思いますよ。」
「しかし、魔力封じが。」
心配してくれるのはありがたい。
でも、ここの状況を知らないと……ザック様がいるから大丈夫か。
そう思ったとき、パールから話しかけられた。
“リーナ~。こっちに来れるかしら?”
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