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128 敵発見

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私達は、裏口に移動した。

「さぁ、準備はいいですか?」

後ろを見ると、ザック様はじめ騎士たちが深く頷く。

話し合いの結果…というか、ハンス隊長にお願いされ、穏便にドアを開けることになった。

この状況でどこまで正確に出来るかは分からないし、やったことはないけど…。

サリーナは、指先からレーザーの様な、電気の様な、光の線を出した。それで、静かにドアノブの周りを焼き切っていく。

ドアノブは取れたけど、ドア開くかな?

サリーナは、ドアノブを取った穴に手を入れ、そっと引いた。

開かない…。
押してみよう。………駄目だ。

「リーナ。開かないのか?」
「そうなのです。」
「変わろう。」
「お願いします。」

サリーナがアイザックと変わり、後ろへ下がる。

「少し強めに行きます。」
「…」

アイザックは、ハンス隊長に声をかけたが、返事はない。

…どうしたのかしら?

サリーナもハンス隊長を見ると、瞬きもせずに固まっている。その後ろの騎士達も同様だ。

「ハンス隊長?」
「またか…。隊長!隊長!」
「……あ、ああ。すまない。」
「いい加減、慣れてください。」
「そんなにすぐには慣れない…。」

どういうことかしら?ザック様は、分かっているようだけど…。

「ドアを少し強く引きますよ。」
「分かった。おい、お前達!行くぞ。」

ハンス隊長が、後ろの騎士達に声をかけると、騎士達も我に返り、返事をした。

アイザックは、ドアを勢いよく押した。

バコッ!

ドアは凹み、開いた。
それと同時に、サリーナの身体が軽くなる。

「魔力封じが解除された様ですね。」
「ああ。身体が軽いな。」
「あちら様も、沢山いらっしゃったのですね。」
「そうだな。」

魔力封じが解除され、魔力の気配も感じ取れるようになった。
姿は見えないが、魔力で相手の場所も分かる。

「出てきてもらおうか?」

アイザックが話しかけるが、返事はない。

「何がしたいのでしょうか?」
「バレていないと思っているのかもな。」
「うーん…。」

“俺が行く。”
“僕も~。”
“私もよ。”

「ザック様…。3人がやる気です。」

アイザックはそれを聞き、隊長をちらりと見る。目があったハンス隊長は頷きで返した。

「やり過ぎないように頼む。」
「…ですって。」

それを聞いたルーフ、アル、パールは、すぐに行動に移す。

「ぎゃー!」
「うわー!」
「やめろー!」

所々で声が上がり、隠れていた者たちが姿を現していく。

こちらの倍の人数がいるかしら…。

姿が見えたら、騎士達が捕縛の為に動く。相手は魔法も使ってきているが、サリーナとアイザックがバリアで防ぎ、騎士たちには当たらないようにしている。
あっという間に、こちらの倍いる敵の捕縛が終了した。

「さぁ、説明してもらおうか!」

ハンス隊長が敵のリーダーと思われる人物に話しかけた。



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