カオス・ティアーズ

キャラ&シイ

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クリスタル・シンドローム【2】

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「此方の方は調整完了したけど創無【そうな】くんの方はどう?」


「うん…もう少し待って貰えるかな果具螺【かぐら】さん?

後、数秒で此方も調整完了するから。」


「ちょっと~! 創無くん何度、言ったら分かるの?

私の名前は癒美奈【ゆみな】だよ!

私達、付き合ってるんだから、そろそろ他人行儀に名字呼びじゃなくて、名前で呼んでくれると嬉しいんだけど?」


「ご、ご免ね、癒美奈さん、何か名前で呼ぶの何かなれなくて…。」 


創無は慌てて癒美奈に謝ったものの癒美奈は、納得してない様子で創無の方を見詰める。


「なら私が創無くんの事をまた、彼方くんって呼んだ方がいいのかな?

今のままなら、そうするけど?

どうする彼方くん?

どうします彼方くん?

如何致しますか彼方くん?

そうしますか彼方くん?

そうしましょうか彼方くん?」


「ま…参りました…。

僕が間違ってました癒美奈さん!

お願いだから勘弁して下さい…。」


創無は苦笑しつつ癒美奈へと再び詫びた。


「そう、分かったなら宜しい。

許してあげます。

でも次は無いですよ創無くん?」


「き…胆に命じます…。」


本気で弱ったと言う表情の創無に、癒美奈は不意に微笑みながら言う。


「勿論、冗談よ創無くん。

創無くんが不器用なのは今、始まった事じゃないし、それに不器用で鈍いくせに優しいのも今、始まった事じゃないですから。

だから、何があったかは知らないけど、そんな不安そうな顔してないで、笑顔、笑顔!

そんな顔ばかりしてると、幸せになれないよ?」


「そんな顔してたのか僕は…。

心配させちゃって、ご免ね癒美奈さん。」


「創無くん、何時もの事だけど一人で抱え込み過ぎ。

私も居るんだから、もっと頼っても大丈夫だよ?

人は一人では生きていけないんだから。」


癒美奈は暖かさを含む微笑みを、創無に向けた。

(何時も有り難う癒美奈さん…。

僕は貴女のその笑顔に何度、救われた事だろうか?

貴女が居るから僕は…まだ頑張れる。)


そう…彼女が居るから…。


人生も研究も彼女の支えあってのもの。


それ故に、創無の今があった。


「癒美奈さん、お待たせしました。

此方も調整完了です。」


「了解、創無くん!

さっさと試したら休憩しよ。

何事もメリハリは必要だからね?」


「ええ、そうですよね。」


創無は癒美奈へと、そう言いつつ微笑んだ。
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