異世界でカードゲームを創りたい

赤たまねぎ

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08 お別れ

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 タベレナが次の町へと旅立つ日が来た。

「じゃあね、アンコ」

 そう言って、タベレナは俺の頭をポスっと撫でていった。

「寂しくなるな、アンコ」

 父であるドボンが優しく俺に声をかけてくれた。

「そうだね、ちょっと寂しいね」

 プレゼントを用意してもいいかな、と思って準備したんだけど、ものが完成する前にタベレナの旅立ちの日が来てしまった。

 今日の分の宿屋の仕事を終えた俺は、作りかけのプレゼントを見る。

 絵が描かれている木の板。だが、描かれているのはドラゴンではなく魔法使いの絵だ。

「ドラゴンばっかり書いていたから、人型を書くのには慣れてないな」

 どう見てもボロボロの木の板なのだが、これでも上手くできた方。

 なんとかローブを着ている人だと判る絵が描けるまで、50枚ぐたいの木の板に絵を描いた。

「あれ? そもそも木の板じゃないとダメなのかな?」

 俺の知っているカードはもっと薄い。木の板の5分の一の厚さ。それでいて、それなりの耐久力。

 後、防水性も欲しい。

 困った俺はモンスの所に行った。
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