12 / 24
Episode 8 / “人殺し”投票
しおりを挟む
生存者12人 脱落者3人
……
side Mirai
輝琉「…大事なことを、忘れていましたね。」
私達はあの後進まない箸をどうにか進め、朝食を取り各々部屋に戻った。誰も言葉を発さず、当たり前といえば当たり前だが暗い雰囲気だった。そしてなぜ私たちが今ホールに集まっているのか。それは輝琉と優徒さんに呼ばれたからである。
葉月「……用ってなんだよ」
唯葉「唯葉、もう死体とか見たくないよ」
優徒「そんなの僕だって見たくないさ……。全員揃ったか、では本題に入らせて頂く。皆を呼び出した理由はただ一つ。僕たちは大事なことを忘れている」
照「勿体ぶらないで言ってよ」
実羽「……“人殺し投票”」
渚「…あ、確かに忘れとったわ」
和輝「でも俺たちはJから何も詳しく聞いてねえよな!どうやんだよ、」
葉月「たしかに…」
優徒「ああ。“昨日までは”な……」
頭に電撃が走ったような感覚だった。
輝琉「ペア用に配られたタブレットを見てください。」
輝琉に言われた通りにタブレットを操作していくと、そこには昨日までは無かったはずの“人殺し投票”という項目があったのだ。
そして、それだけではなく。
聖汰「…なあ、あんなの昨日からあったっけ。」
聖汰が指さした先。いつもJが映し出されている大きなスクリーンにはタイマーのようなものが映し出されていて、残り1時間を意味するであろう数字がそこにはあった。
海斗「……なるほどね、残り1時間の間で、“人殺し”をつきとめて投票しろってこと…」
悠理「やだよ!誰のことも疑いたくない!!」
渚「…もしも投票せんかったらどうなるんやろうか。」
輝琉「…それは私と優徒も思ってQ&Aを漁っていたの。」
優徒「それによると……投票しなければそのペアももれなく“脱落”だそうだ」
葉月「……それでも、私も誰かに投票なんて………」
悠理「まって、見てこれ、同票だったら投票は無かったことになるって…!!」
未来「私たちは今6組…」
悠理「自分たちには投票出来ないから、それぞれが右隣のペアに投票したらいいんじゃないかな!」
そんなに上手くいくのか、と思ったが私は呑み込んだ。それぞれが考えているようだったがすぐに真澄さんが口を開いた。
唯葉「えー、でもさ。唯葉、思うんだけど。Jの言ってることが本当なら“人殺し”は第2ゲームを有利に進めてたんでしょ?」
和輝「あぁ、らしいな」
唯葉「それってさぁ、ちゃん理世とミスター田邉を見殺しにしたようなもんじゃないの?」
聖汰「ちょっと、言っていいことと悪いことが」
唯葉「何ムキになってんの?聖汰くんが“人殺し”なんじゃないの~?♡」
照「唯葉ちゃん」
唯葉「…冗談だよ。ごめんって …けど私はそう思ってるよ。“人殺し”がどういう条件を与えられてたのかは知らないけど、その情報を使えば助けられたんじゃないかなとも思うし。誰が“人殺し”か知らないしどうでもいいけど、そんなやつが私たちに今更協力すると思えない。」
照「…唯葉ちゃんの言い方に問題はあると思うけど、それは僕も同意。リスクが高すぎる。“人殺し”が裏切ったらどうするの?申し訳ないけど、俺はまだ出会って日の浅い君たちの為に命まではかけられない。」
唯葉「私たちは私たちが怪しいと思った人に投票する。…じゃあね」
真澄さんと氷河さんはその場を後にした。
私たちにも気まずい空気が流れたが、輝琉の提案で30分後にまた集まることとなり一旦解散となった。
聖汰に誰が怪しいと思うか聞いてみたが、誰も疑いたくないと言っていた。
聖汰は優しすぎる。と同時になんの躊躇いもなく皆を疑いの目で見ている自分にも嫌気が差した。
輝琉「皆来てくれて良かった……時間が無いわ、話し合いを始めましょう。」
J「30分前だよ~~ん!!みんなまだ悩んでるみたいだからJさんからスペシャルヒーーント!! 今回の“人殺し”は、宝箱の中身と位置が丸わかり☆なんだよー!」
葉月「……疑いたくないけど、+10を2回取ってる悠理っちと海斗っちは怪しいと思う」
悠理「えっ、私じゃない…!それに海斗も違うよ!私たちならポイントなんて気にしないし名乗り出てるよ…!!」
渚「まあ、悠理たちはせやろなあ」
輝琉「……それに、あの悠理の号泣が演技だともなかなか思えないわ」
唯葉「輝琉ちゃんたちも一発目で当ててて怪しいっちゃ怪しいけど~、まあそれは唯葉たちも同じだからな~。それに中身が分かるならやっぱり+は取ると思うのよね」
照「…さっきから一言も喋ってないけど、池本さんはどう思う?」
実羽「………」
照「ごめん俺、黙秘は肯定って捉えちゃうタイプなんだけど。」
実羽「……」
聖汰「…ごめん。反論しないと、俺もそうなのかなって思っちゃう」
渚「いや、池本さんは…俺らの宝箱選んだのは……あ…いや……」
実羽「……」
実羽は相変わらず黙りこくっていた。
タイマーが示す時刻は刻一刻と0に近づいて行く。
それぞれが投票していく。きっと、実羽に。
私は実羽じゃないと思う。けど、反論して疑われたくもないから、聖汰に合わせた。
我ながら薄情な人間だと思う。けれど実羽じゃなかったら脱落するのも実羽な訳じゃない。それでいいかとも思った。
渚「……」
…桜葉渚、怪しいな。なんて思った時だった。また底抜けに明るいチャイムが鳴りJがタイムリミットを告げにきた。
J「はーい皆さん!第2GAMEおつかれさん~♡」
優徒「…っ」
J「“人殺し投票”無事に終わったよ~!!いやあ最初はさ、投票したくない!とか言うから焦ったんだけど~。しっかり皆投票してくれて良かったよ♡ ……5票獲得で、池本実羽ちゃんにけってーい!」
実羽「……」
予想通りの結果だった。しかし…
J「だーけど!!残念っ!ハズレで~す!!!」
皆がざわつく。私は やっぱりな、と思った。
唯葉「…ちっ。違うならそう言いなよ。」
聖汰「…あれがカード?」
意味深に設置された机の上にはカードが12枚。逆さ吊りされた人のイラスト、“死”を意味するカードが3枚。神々しく輝く雲の上に立つ人のイラスト“神”のカードが1枚。そしてのこりは白紙だった。
私たちは時計回りに順番にカードを引いていった。私は……白紙か。
輝琉「……全員引いたわね。 私は、“神”のカードを引いたわ。」
ざわついたが、私は冷静な人が神を引いてくれてよかったなと思った。真澄さんあたりが神になった日にはその相手を殺しかねないし、悠理あたりが神を引いた日には耐えられなくて闇落ちしそうだな、と。
優徒「僕は白紙だった。」
唯葉「…唯葉も白紙。」
未来「…あ、私も白紙です」
聖汰「同じく。」
照「俺も。」
海斗「俺も白紙だったよ。」
悠理「“死”……でした。」
渚「悠理…!?! …あ、俺も、白紙やった、」
実羽「……」
葉月「………“死”」
和輝「あー……俺は白紙……ってことは…」
J「死を引いたのはイケモトミウ、ナカノユウリ、トオヤマハヅキ~!! 3人は前に出て、この4枚のカードを引くのよ!」
呼ばれた3人が恐る恐る前に出る。
遠山さんは今にも倒れそうな顔色だったし、悠理は震えていた。……実羽の表情からその心情は読み取れなかった。
海斗「悠理、俺が変わるよ、」
悠理「だめ!……大丈夫、4分の1だもん。皆で白紙引いて、何事も無かったことにしよう。」
全員、一斉にカードを引いた。
カードを見た瞬間、悠理だけが座り込んだ。
彼女の手から落ちたカードは____“死”
……
side Mirai
輝琉「…大事なことを、忘れていましたね。」
私達はあの後進まない箸をどうにか進め、朝食を取り各々部屋に戻った。誰も言葉を発さず、当たり前といえば当たり前だが暗い雰囲気だった。そしてなぜ私たちが今ホールに集まっているのか。それは輝琉と優徒さんに呼ばれたからである。
葉月「……用ってなんだよ」
唯葉「唯葉、もう死体とか見たくないよ」
優徒「そんなの僕だって見たくないさ……。全員揃ったか、では本題に入らせて頂く。皆を呼び出した理由はただ一つ。僕たちは大事なことを忘れている」
照「勿体ぶらないで言ってよ」
実羽「……“人殺し投票”」
渚「…あ、確かに忘れとったわ」
和輝「でも俺たちはJから何も詳しく聞いてねえよな!どうやんだよ、」
葉月「たしかに…」
優徒「ああ。“昨日までは”な……」
頭に電撃が走ったような感覚だった。
輝琉「ペア用に配られたタブレットを見てください。」
輝琉に言われた通りにタブレットを操作していくと、そこには昨日までは無かったはずの“人殺し投票”という項目があったのだ。
そして、それだけではなく。
聖汰「…なあ、あんなの昨日からあったっけ。」
聖汰が指さした先。いつもJが映し出されている大きなスクリーンにはタイマーのようなものが映し出されていて、残り1時間を意味するであろう数字がそこにはあった。
海斗「……なるほどね、残り1時間の間で、“人殺し”をつきとめて投票しろってこと…」
悠理「やだよ!誰のことも疑いたくない!!」
渚「…もしも投票せんかったらどうなるんやろうか。」
輝琉「…それは私と優徒も思ってQ&Aを漁っていたの。」
優徒「それによると……投票しなければそのペアももれなく“脱落”だそうだ」
葉月「……それでも、私も誰かに投票なんて………」
悠理「まって、見てこれ、同票だったら投票は無かったことになるって…!!」
未来「私たちは今6組…」
悠理「自分たちには投票出来ないから、それぞれが右隣のペアに投票したらいいんじゃないかな!」
そんなに上手くいくのか、と思ったが私は呑み込んだ。それぞれが考えているようだったがすぐに真澄さんが口を開いた。
唯葉「えー、でもさ。唯葉、思うんだけど。Jの言ってることが本当なら“人殺し”は第2ゲームを有利に進めてたんでしょ?」
和輝「あぁ、らしいな」
唯葉「それってさぁ、ちゃん理世とミスター田邉を見殺しにしたようなもんじゃないの?」
聖汰「ちょっと、言っていいことと悪いことが」
唯葉「何ムキになってんの?聖汰くんが“人殺し”なんじゃないの~?♡」
照「唯葉ちゃん」
唯葉「…冗談だよ。ごめんって …けど私はそう思ってるよ。“人殺し”がどういう条件を与えられてたのかは知らないけど、その情報を使えば助けられたんじゃないかなとも思うし。誰が“人殺し”か知らないしどうでもいいけど、そんなやつが私たちに今更協力すると思えない。」
照「…唯葉ちゃんの言い方に問題はあると思うけど、それは僕も同意。リスクが高すぎる。“人殺し”が裏切ったらどうするの?申し訳ないけど、俺はまだ出会って日の浅い君たちの為に命まではかけられない。」
唯葉「私たちは私たちが怪しいと思った人に投票する。…じゃあね」
真澄さんと氷河さんはその場を後にした。
私たちにも気まずい空気が流れたが、輝琉の提案で30分後にまた集まることとなり一旦解散となった。
聖汰に誰が怪しいと思うか聞いてみたが、誰も疑いたくないと言っていた。
聖汰は優しすぎる。と同時になんの躊躇いもなく皆を疑いの目で見ている自分にも嫌気が差した。
輝琉「皆来てくれて良かった……時間が無いわ、話し合いを始めましょう。」
J「30分前だよ~~ん!!みんなまだ悩んでるみたいだからJさんからスペシャルヒーーント!! 今回の“人殺し”は、宝箱の中身と位置が丸わかり☆なんだよー!」
葉月「……疑いたくないけど、+10を2回取ってる悠理っちと海斗っちは怪しいと思う」
悠理「えっ、私じゃない…!それに海斗も違うよ!私たちならポイントなんて気にしないし名乗り出てるよ…!!」
渚「まあ、悠理たちはせやろなあ」
輝琉「……それに、あの悠理の号泣が演技だともなかなか思えないわ」
唯葉「輝琉ちゃんたちも一発目で当ててて怪しいっちゃ怪しいけど~、まあそれは唯葉たちも同じだからな~。それに中身が分かるならやっぱり+は取ると思うのよね」
照「…さっきから一言も喋ってないけど、池本さんはどう思う?」
実羽「………」
照「ごめん俺、黙秘は肯定って捉えちゃうタイプなんだけど。」
実羽「……」
聖汰「…ごめん。反論しないと、俺もそうなのかなって思っちゃう」
渚「いや、池本さんは…俺らの宝箱選んだのは……あ…いや……」
実羽「……」
実羽は相変わらず黙りこくっていた。
タイマーが示す時刻は刻一刻と0に近づいて行く。
それぞれが投票していく。きっと、実羽に。
私は実羽じゃないと思う。けど、反論して疑われたくもないから、聖汰に合わせた。
我ながら薄情な人間だと思う。けれど実羽じゃなかったら脱落するのも実羽な訳じゃない。それでいいかとも思った。
渚「……」
…桜葉渚、怪しいな。なんて思った時だった。また底抜けに明るいチャイムが鳴りJがタイムリミットを告げにきた。
J「はーい皆さん!第2GAMEおつかれさん~♡」
優徒「…っ」
J「“人殺し投票”無事に終わったよ~!!いやあ最初はさ、投票したくない!とか言うから焦ったんだけど~。しっかり皆投票してくれて良かったよ♡ ……5票獲得で、池本実羽ちゃんにけってーい!」
実羽「……」
予想通りの結果だった。しかし…
J「だーけど!!残念っ!ハズレで~す!!!」
皆がざわつく。私は やっぱりな、と思った。
唯葉「…ちっ。違うならそう言いなよ。」
聖汰「…あれがカード?」
意味深に設置された机の上にはカードが12枚。逆さ吊りされた人のイラスト、“死”を意味するカードが3枚。神々しく輝く雲の上に立つ人のイラスト“神”のカードが1枚。そしてのこりは白紙だった。
私たちは時計回りに順番にカードを引いていった。私は……白紙か。
輝琉「……全員引いたわね。 私は、“神”のカードを引いたわ。」
ざわついたが、私は冷静な人が神を引いてくれてよかったなと思った。真澄さんあたりが神になった日にはその相手を殺しかねないし、悠理あたりが神を引いた日には耐えられなくて闇落ちしそうだな、と。
優徒「僕は白紙だった。」
唯葉「…唯葉も白紙。」
未来「…あ、私も白紙です」
聖汰「同じく。」
照「俺も。」
海斗「俺も白紙だったよ。」
悠理「“死”……でした。」
渚「悠理…!?! …あ、俺も、白紙やった、」
実羽「……」
葉月「………“死”」
和輝「あー……俺は白紙……ってことは…」
J「死を引いたのはイケモトミウ、ナカノユウリ、トオヤマハヅキ~!! 3人は前に出て、この4枚のカードを引くのよ!」
呼ばれた3人が恐る恐る前に出る。
遠山さんは今にも倒れそうな顔色だったし、悠理は震えていた。……実羽の表情からその心情は読み取れなかった。
海斗「悠理、俺が変わるよ、」
悠理「だめ!……大丈夫、4分の1だもん。皆で白紙引いて、何事も無かったことにしよう。」
全員、一斉にカードを引いた。
カードを見た瞬間、悠理だけが座り込んだ。
彼女の手から落ちたカードは____“死”
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる