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夏の日
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闘技大会が終わったあとは特に何か大きな事件が起きることもなく日々は過ぎ去っていき、夏が訪れた。
リフリアの花の手がかりは見つからずに焦るもののアロンダさんとの中もだいぶ深まってきた。
、、ステラはなぜか気に食わないようだったけど。
あまり変化がない日々が1日1日と過ぎ去っていく中で、ここ数日、ステラの様子がおかしかった。
とにかくくっつきたがるのだ。
毎朝ステラに起こしてもらうのだが、今日なんて手を繋ぐところが腕全体をステラが掴んでいた。
朝食を食べる時もいつも俺が食べるところをにこにこと見守っているだけなのに、
口の周りについてしまったパンのクズをただ拭くだけではなく俺の頬を両手で包み込んで拭いてくる。
そして剣術のレッスンや一部の魔法の授業は別々に受けていたはずなのにここ数日ははなぜか一緒に受ける。
俺がどこかに行こうとすると必ずといってついてくるようにもなってしまった。
本当に何かがおかしい。
そんなことを考えながらトイレに行きたくなってしまって席を立った。
その瞬間やはりステラも立つ。
「、、、トイレに行くだけだぞ。」
「私も行きます。
だめですか?」
「いや、、いいんだが、、。」
歩く時もすでにぶつかりそうだ。
「、、、ステラ。
何か最近おかしくないか?」
「何がですか?」
「ちょーっと、距離が近いような気がするんだが。」
「気のせいじゃないですか?」
ステラは何度も聞いてもこうやって何も教えてくれない。
だけど毎日いれば分かる。
こういう時のステラは絶対に何かある。
俺はステラに顔をグッと近づけてみる。
ステラは逃げるどころかさらに近づけようとしてきた。
お互いの鼻先が触れそうになり、俺は驚いて下がった。
何も態度に出さないのなら仕方がない。
俺はそれ以上何も言わずに1日の予定を始めに行った。
そしてだいぶ日が暮れた頃、俺は余った時間で図書館に行き本を読み耽っていた。
ステラはもちろんついてきていて、俺のそばで静かに本を読んでいる。
俺は別の本を持ってこようと思い、立ち上がって移動する。
するとステラも立ち上がってついてくる。
俺はもう気にしないことにした。
そしてお目当ての本が背伸びをしなければ届かない位置にあったのでグッと背伸びをした。
しかし本を引っ張った瞬間、周りの本まで
勢い余って落ちてきたのだ!
俺は目を瞑り、衝撃に備えた。
しかしいくら経っても衝撃は来なかった。
ステラが俺に被さり、守ってくれたのだ。
「ご主人様、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。
ありがとう。」
ステラが微笑み、俺も笑って返した。
散らばった本を片付けようと手を伸ばした時、誤って紙で手を切ってしまった。
俺の指からは少量の血が流れた。
気にすることもないな。
そう思っていたのに、一瞬でその血をステラがハンカチで拭った。
そしてなぜかその手を離そうとはしなかった。
心なしかステラの手は震えているように感じた。
「、、、ステラ?」
「、、。
ご主人様、お気をつけください。」
ステラの顔はなぜか歪んでいた。
その顔はまるで俺が傷つくのが本当に怖がっているような顔だった。
今まで何度も傷ついてきたが、ステラがこの小さな傷でなぜそこまで震えるのか分からなかった。
今までは悲しそうに手当をするだけだったのに。
「ステラ。
ステラの手、、震えてる。」
「、、、すいません。
少しお待ちください。
どうしようもなく震えてしまって。」
ステラはそのまましばらく動かなかった。
そしてようやく震えが収まると自嘲気味に笑った。
「、、、実は今日は母の命日なのです。」
「!!
すまない、知らなくて!」
「いいえ、知らなくていいんです。
ただ、大事な人を失うのが怖くて、、。」
ステラはまた震え始めた。
「大丈夫だ。
安心して。
こんな傷じゃ死なない。」
「わかっています、、、。
ですが、、この傷一つでも大事な人をもう守れないのは嫌なのです。」
「ステラ、、。
俺を大事な人にしてくれているのか?」
「もちろんです、、。
あなたは本当に私にとって大事な人です。」
「ありがとう、、。
ステラ、、だからこそステラは最近俺にくっつこうとしてきだんだな?」
「はい、、、。
迷惑をかけて申し訳ございません。」
「い、嫌じゃなかったから全然気にしてないぞ!」
ステラ無言のままだ。
ただ俺の手を握りしめたまま動かなかった。
俺はステラの気がすむままそのままでいた。
そうしているうちに夜になってしまった。
俺はそのままステラに手を握られたまま部屋に戻って行った。
ずっとついてくるステラはお風呂も一緒に入ろうとする。
、、、、だめに決まっている。
このくだりを前にもやった気がするが俺はステラをしっかりと追い出してからお風呂に入った。
しかし寝る前になるとステラいっそう俺を離そうとはしなかった。
俺は物語の記憶を思い出した。
そうだ、ステラのお母さんはベッドの上で穏やかに亡くなったのだ。
俺が次の日には消えているのではないかと
怖いのだろう。
「、、怖いのか?」
「、、、はい。
どうしても考えてしまうのです。
また私が起こしに向かった時、、
目を開けなかったらどうしようと、、。」
「、、、、。」
二人の間に沈黙が流れた。
「分かった。
今日は一緒に寝よう。
そうしたら少しは安心するか?」
「っ!!ですが、、。」
「気にするな。
それでステラが安心するならいい。」
ステラは戸惑いながらも俺の手を離そうとするどころか強く握っていた。
そのまま俺はベッドの中にステラを倒し、俺も横になる。
あかりを消すと真っ暗になる。
少し目が慣れるとステラがこちらをずっと見ているのが分かった。
まだ怖いのだろうか。
「ステラ、、、。
ステラのお母さんの墓参りに行かせてやれなくてごめんな。」
俺はそれが気がかりだった。
ステラのお母さんの墓はマフィリア帝国にある。
もちろん墓参りなど行けるわけがない。
「しょうがないことです、、。」
「絶対に今度は行こうな。
俺もステラのお母さんに挨拶がしたい。
ステラに出会えて良かったって言いたい。」
「私も、、、母上にご主人様を紹介したいです、、。」
俺はふと思いついてかつての歓迎会の魔法のようにステラのお母さんを作り上げた。
それを見てステラは微笑んだ。
そして声には出さなかったが語りかけるような目線でしばらく見つめていた。
少しの沈黙が流れる。
「ご主人様。
ありがとうございました。」
俺はすっと魔法を消した。
「ああ、、、。」
「ご主人様。おやすみなさい。」
「また明日な、、。」
そういって俺は目を瞑るとそのまま眠りに落ちて行った。
そして次の日の朝、
俺は寝ぼけたまま窓の外を見ると、日が登り始めて間もない時間だった。
俺は珍しく早く起きようと思い、
体を起こそうとした。
しかし動かない。
腰はキツく誰かの腕に抱きつかれていた。
、、、ステラだ。
まるでどこにも行かせないとでもいうように俺に抱きついていた。
きっと不安で抱きしめたんだろう、、。
俺はなんとか寝返りを打つ。
ベッドの外には行けなかったが、
反対にステラの方を向くことはできた。
ステラの朝から美しい穏やかな顔を見て思った。
(ステラのお母さん、、。
ステラをこれからも見守っていてください。)
俺はステラが目を開けるまで大人しくもう一度目を瞑った。
リフリアの花の手がかりは見つからずに焦るもののアロンダさんとの中もだいぶ深まってきた。
、、ステラはなぜか気に食わないようだったけど。
あまり変化がない日々が1日1日と過ぎ去っていく中で、ここ数日、ステラの様子がおかしかった。
とにかくくっつきたがるのだ。
毎朝ステラに起こしてもらうのだが、今日なんて手を繋ぐところが腕全体をステラが掴んでいた。
朝食を食べる時もいつも俺が食べるところをにこにこと見守っているだけなのに、
口の周りについてしまったパンのクズをただ拭くだけではなく俺の頬を両手で包み込んで拭いてくる。
そして剣術のレッスンや一部の魔法の授業は別々に受けていたはずなのにここ数日ははなぜか一緒に受ける。
俺がどこかに行こうとすると必ずといってついてくるようにもなってしまった。
本当に何かがおかしい。
そんなことを考えながらトイレに行きたくなってしまって席を立った。
その瞬間やはりステラも立つ。
「、、、トイレに行くだけだぞ。」
「私も行きます。
だめですか?」
「いや、、いいんだが、、。」
歩く時もすでにぶつかりそうだ。
「、、、ステラ。
何か最近おかしくないか?」
「何がですか?」
「ちょーっと、距離が近いような気がするんだが。」
「気のせいじゃないですか?」
ステラは何度も聞いてもこうやって何も教えてくれない。
だけど毎日いれば分かる。
こういう時のステラは絶対に何かある。
俺はステラに顔をグッと近づけてみる。
ステラは逃げるどころかさらに近づけようとしてきた。
お互いの鼻先が触れそうになり、俺は驚いて下がった。
何も態度に出さないのなら仕方がない。
俺はそれ以上何も言わずに1日の予定を始めに行った。
そしてだいぶ日が暮れた頃、俺は余った時間で図書館に行き本を読み耽っていた。
ステラはもちろんついてきていて、俺のそばで静かに本を読んでいる。
俺は別の本を持ってこようと思い、立ち上がって移動する。
するとステラも立ち上がってついてくる。
俺はもう気にしないことにした。
そしてお目当ての本が背伸びをしなければ届かない位置にあったのでグッと背伸びをした。
しかし本を引っ張った瞬間、周りの本まで
勢い余って落ちてきたのだ!
俺は目を瞑り、衝撃に備えた。
しかしいくら経っても衝撃は来なかった。
ステラが俺に被さり、守ってくれたのだ。
「ご主人様、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。
ありがとう。」
ステラが微笑み、俺も笑って返した。
散らばった本を片付けようと手を伸ばした時、誤って紙で手を切ってしまった。
俺の指からは少量の血が流れた。
気にすることもないな。
そう思っていたのに、一瞬でその血をステラがハンカチで拭った。
そしてなぜかその手を離そうとはしなかった。
心なしかステラの手は震えているように感じた。
「、、、ステラ?」
「、、。
ご主人様、お気をつけください。」
ステラの顔はなぜか歪んでいた。
その顔はまるで俺が傷つくのが本当に怖がっているような顔だった。
今まで何度も傷ついてきたが、ステラがこの小さな傷でなぜそこまで震えるのか分からなかった。
今までは悲しそうに手当をするだけだったのに。
「ステラ。
ステラの手、、震えてる。」
「、、、すいません。
少しお待ちください。
どうしようもなく震えてしまって。」
ステラはそのまましばらく動かなかった。
そしてようやく震えが収まると自嘲気味に笑った。
「、、、実は今日は母の命日なのです。」
「!!
すまない、知らなくて!」
「いいえ、知らなくていいんです。
ただ、大事な人を失うのが怖くて、、。」
ステラはまた震え始めた。
「大丈夫だ。
安心して。
こんな傷じゃ死なない。」
「わかっています、、、。
ですが、、この傷一つでも大事な人をもう守れないのは嫌なのです。」
「ステラ、、。
俺を大事な人にしてくれているのか?」
「もちろんです、、。
あなたは本当に私にとって大事な人です。」
「ありがとう、、。
ステラ、、だからこそステラは最近俺にくっつこうとしてきだんだな?」
「はい、、、。
迷惑をかけて申し訳ございません。」
「い、嫌じゃなかったから全然気にしてないぞ!」
ステラ無言のままだ。
ただ俺の手を握りしめたまま動かなかった。
俺はステラの気がすむままそのままでいた。
そうしているうちに夜になってしまった。
俺はそのままステラに手を握られたまま部屋に戻って行った。
ずっとついてくるステラはお風呂も一緒に入ろうとする。
、、、、だめに決まっている。
このくだりを前にもやった気がするが俺はステラをしっかりと追い出してからお風呂に入った。
しかし寝る前になるとステラいっそう俺を離そうとはしなかった。
俺は物語の記憶を思い出した。
そうだ、ステラのお母さんはベッドの上で穏やかに亡くなったのだ。
俺が次の日には消えているのではないかと
怖いのだろう。
「、、怖いのか?」
「、、、はい。
どうしても考えてしまうのです。
また私が起こしに向かった時、、
目を開けなかったらどうしようと、、。」
「、、、、。」
二人の間に沈黙が流れた。
「分かった。
今日は一緒に寝よう。
そうしたら少しは安心するか?」
「っ!!ですが、、。」
「気にするな。
それでステラが安心するならいい。」
ステラは戸惑いながらも俺の手を離そうとするどころか強く握っていた。
そのまま俺はベッドの中にステラを倒し、俺も横になる。
あかりを消すと真っ暗になる。
少し目が慣れるとステラがこちらをずっと見ているのが分かった。
まだ怖いのだろうか。
「ステラ、、、。
ステラのお母さんの墓参りに行かせてやれなくてごめんな。」
俺はそれが気がかりだった。
ステラのお母さんの墓はマフィリア帝国にある。
もちろん墓参りなど行けるわけがない。
「しょうがないことです、、。」
「絶対に今度は行こうな。
俺もステラのお母さんに挨拶がしたい。
ステラに出会えて良かったって言いたい。」
「私も、、、母上にご主人様を紹介したいです、、。」
俺はふと思いついてかつての歓迎会の魔法のようにステラのお母さんを作り上げた。
それを見てステラは微笑んだ。
そして声には出さなかったが語りかけるような目線でしばらく見つめていた。
少しの沈黙が流れる。
「ご主人様。
ありがとうございました。」
俺はすっと魔法を消した。
「ああ、、、。」
「ご主人様。おやすみなさい。」
「また明日な、、。」
そういって俺は目を瞑るとそのまま眠りに落ちて行った。
そして次の日の朝、
俺は寝ぼけたまま窓の外を見ると、日が登り始めて間もない時間だった。
俺は珍しく早く起きようと思い、
体を起こそうとした。
しかし動かない。
腰はキツく誰かの腕に抱きつかれていた。
、、、ステラだ。
まるでどこにも行かせないとでもいうように俺に抱きついていた。
きっと不安で抱きしめたんだろう、、。
俺はなんとか寝返りを打つ。
ベッドの外には行けなかったが、
反対にステラの方を向くことはできた。
ステラの朝から美しい穏やかな顔を見て思った。
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俺はステラが目を開けるまで大人しくもう一度目を瞑った。
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