中年中太り成金アロハシャツおじさんを地獄の底へ叩き落とす所から始まる異世界転移物語

トムボーイ

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第七章 怨敵との再会

カララ砂漠

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  カララ砂漠・トーヘン地方にて

「覚悟はしてたけど暑いね」
「言うな、余計暑く感じるだろ」
「それよりその袖治して貰ってよかったね、確かにこんな所で肌を露出させたら火傷どころじゃ済まないかも」
「あぁ、そうだな」

そこでジョンは気が付く、ウェークの転移魔法を受けたのに誤作動(エラー)を起こさなかった事に何故だかはジョンも分からない
ジャックには誤作動(エラー)の事は黙っておきたいのでなるべくバレない様に振る舞うジョン

「周りには誰も居なさそうだな」
「何か手掛かりでもあればいいけど……」
「おっとこんな所に見つけて下さいと言わんばかりに足跡があるぞ」
「やったね、でもそれってカタリナ達の足跡なのかな? 別人って事は有り得ない?」
「靴のサイズを見るにあの二人の可能性は高いぞ」
「でも一個靴跡が足らないんじゃないかしら? 二つしかないわよ?」
「カタリナは首を斬られて再生もしてなかったでしょ? 首だけで靴跡なんて付くはずないよ」
「それもそうね」
「じゃ追ってみようぜ」

五人は足跡を追い砂漠を歩く、アーリンは出来るだけ剣に直射日光が当たらない様に自らの身体を盾にするように抱きかかえている、マリアとネルヒムはジョンの陰に隠れずっと黙って陰に徹している
そして足跡は砂漠の中に一つだけポツンと存在している名も知らぬ村に続いていた。立ち並ぶ家の数からいってそこまでの人口は無いと推測が出来る、ジョン達の遠さからも村の全貌を見渡せる程村は小さい
勿論その村に近付くジョン達、しかし

「待て! 貴様達は何者だ!」

槍を持った恐らくこの村で自警団のような役割であろう男が三人、ジョン達にすごい剣幕で近付いて来た。

「旅人です。喉がカラカラなので水を貰えませんか?」
「……水はやる、だがタダではやれない何かそちらも出せ」

物々交換をしようという事である

「あぁ、残念こちらは一文無しだ」
「そこの女が持っている剣でもいいぞ」

そう男がアーリンを指差した瞬間、アーリンがその男を殺すかのように睨み、男を縮み上がらせる

「も、もうよい! 何も持っていないと言うのならこちらも何かを差し出す事は無い! 早々に立ち去れ!」
「中には入れさせて貰えないんですか?」
「有り得ない! 出て行け! よそ者め!」

そう言われて村から追い出されてしまった五人
取り敢えず三人は村から見えないように砂漠の凹凸を利用して隠れ作戦会議を行う

「なんであの人達あんなにピリピリしてたんだろうね?」
「よそ者を警戒してたからなどこぞのよそ者に痛い目に合わされたんじゃないのか?」
「そのよそ者ってもしかしてカタリナ達とか?」
「どうだろうな、カタリナは知らんがエルもメイヴィスも村で大暴れするような奴等じゃないと思うがね」
「まぁどうであれ足跡はあの村の中に入っていた。あの村に入るのは必須だよ」
「さっき調べて村から離れて行く足跡も無かったからな、あの足跡の主はあの村に居る可能性が高い」
「でも正攻法ではあの村に入る事は出来ないわよ」

ジョンは村を偵察する為、匍匐状態で村を視る

「さっきの騒ぎで若干だが警備が強化されたみたいだな」

村の周りには五人の男達が村を囲う様に警備をしている

「夜になるのを待とう、あの状態で明るかったら村に潜入するのは難しいよ」
「そうした方がいいわね」
「戦闘なんて面倒だから避けたいしね」
「何だお前なら今にでも村に向かいアイツ等の一人でも捕まえて脅迫するもんだと思ってたぜ」
「いやだなぁ、そこまで私も悪魔じゃないよ、あの槍の構え方からいって彼らを捕縛するのは簡単だろうけどさ、フフフ」

ジャックはこの世界でとある人物に命令されスカウトとして活動している、何処で逸材が見つかるか分からないので下手に敵対してスカウトの難易度を上げるのは本意では無いという事で絶対の防御を持っていても先に攻撃はしないのだ。本来の彼なら既にあの村を焼け野原にする作戦でも考えて実行に移しているだろう、だが彼は今はスカウトなのだ……だからそんな事はしない

ジョン達は大人しく夜になるのを待ち
闇も広がり警備も薄くなった所でジョン一人で村に潜入する……

その頃一方エル達はジョン達の予想通りこの村に滞在していた。しかもただの旅人では無くこの村の英雄として
エル達の目の前にはこの村で用意できる精一杯の御馳走が並べられている

「こ、こんな、頂けませんよ! ボク達は大丈夫ですから村の人達に分けて上げて下さい!」
「いえいえ、村の危機を救って下さったのですから当然のもてなしです。どうぞ召し上がって下さい」
「いいじゃないか、くれると言うのだから貰って置こう」

とカタリナがエルに反対をするが

「我達は食事を取らなくても問題が無いのだから必要無いだろう? 我は要らないぞ、エルの言った通り村の人間にでも食わせるんだな」

そう言いメイヴィスがカタリナを鷲掴みにして食事の席を立ち去ろうとする

「放せ! 痛いだろう!?」
「……我々は失礼するぞ、エルお前は食べて置けいいな?」

そう言ってメイヴィスは部屋を後にする
それを目で追った後エルは思う、何でこんな事になってしまったのだろうと……
事の始まりはこの村に入った所から始まる、喉が渇きに渇いたエルは目の前に現れた村に飛び付いた。そして村に入り水を貰おうとした所、丁度村の財宝を奪おうと村長を脅していた盗人二人と出くわし、これを成敗そして村の英雄として祭り上げられる結果となったのだ。
しかしエル的にはここまでして貰える程の事とは思っていないのでこの待遇に引き気味になっている、それにこの村自体決して裕福では無く瘦せこけた住民達を見てしまったのもかなり効いていて食事を更に取り辛くさせた。

「あのお二方はいいのですか?」
「あの二人は大丈夫だと思います。多分……」
「さ、貴方だけでも召し上がってください」

と目の前で満面の笑みで食事を勧めているのがこの村の村長のデリリ・ウーロ、初老の女性である

「だ、だからボクも貰えないよ」
「……そうですか、貴方はお優しいのですね、分かりました。ではこういう事ではどうでしょう? 貴方にこの村の近くにあるとある遺跡の奥に眠ると言われている幻の秘宝・ラライクの糸を見つけ出して欲しいのです。その秘宝を売ればこの村の経済状況も少しは良くなるかもしれません……そしてこの食事はその依頼の前報酬……こう言えば少しは食べやすくなるのではありませんか?」

そうでも無いと思うエルだがデリリの熱い眼差しを前に遂に降参、食事を取り始める

「あぁ、良かった。美味しいですか?」
「……美味しいです」

それを聞いて尚更上機嫌になるデリリ
少し不満げなエル

「やはりあのお二方にも食事を取って貰いたいので呼び戻しに行って参りますのでエル様はごゆるりと食事を楽しんでくださいませ」

そう言いデリリも部屋を後にする
残されたエル黙って黙々と食事を取る

「良い様にやりくるめられたな、エル」

聞き覚えのある声が部屋の窓から聞こえたので急ぎ窓を見るエル

「せ、先生!?」
「よぉ、エルお元気?」

ジョンは窓から部屋に入って来た。

「此処二階ですよ……? 登って来たんですか?」
「こんなの楽勝だぜ。まさかお前は出来ないのか? うわーだっせぇな」

ジョンが現れた事によって余計事態が悪化した様な感じがしたエルは余計憂鬱になる
そんな憂鬱なエルがジョンに言う

「これ食べます?」
「何だそれ? サソリの焼き物か? サソリはあまり好きじゃないから要らねぇ、そんな事よりとっとと帰ろうぜ」
「え? 先生帰る手段を見つけたんですか?」

エルはまだ自分達だけがこの砂漠に飛ばされた事を知らない、ジョン達もザッラーに飛ばされた時この砂漠に飛ばされたのだと勘違いをしている、それを察したジョンは今までの経緯を全てエルに話す。

「な、なるほど……それで今そのジャックと一緒に此処に来たんですね?」
「その通り、俺の怨敵のな」
「しかし、そいつ卑怯ですね……マリアお嬢様達を人質に取るなんて」
「状況は分かったな? じゃあ、帰るぞ」
「待って下さい! ボクこの村の人から願い事をされたんです。だから帰る訳にはいきませんよ、報酬も貰っちゃいましたし」
「そのお願い事ってまさかさっき言っていた秘宝がどうたらとか言っていたやつか? マジで言ってるのか?」
「マジもマジ大マジです」

エルは軽そうな性格に見えて実は結構頑固者

「そうだ! 先生もついて来てくれたら嬉しいなぁ、だから先生もついて来てくれません?」
「絶対に嫌だ……と言いたい所だがお前達を連れ戻さないと俺も帰れないからな……仕方がない」
「先生は普段は面倒事を起こすトラブルメーカーですけどこういう時は頼りになりますね」
「引っ叩くぞ」
「イヤン、怖いです止めてください」
「だから、イヤンと言うな、まだ俺の心の傷は癒えてないんだからよ」
「先生がそこまで傷付くなんて一体何があったんですか……?」
「語りたくもない、で? 遺跡には何時行く? さっさと済まそう、俺も早く帰りたいしな」
「そうだなぁ、もう暗いですからねぇ、明日の朝にしましょう」
「おいおい、この寒い砂漠で一夜を過ごせと言うのか? マリアお嬢様も居るんだぜ?」
「なら皆此処に泊まらせて貰えばいいですよ、ボクが言えば泊まらせてくれると思いますし」
「それもそうだな、お前はこの村の英雄なんだからな」
「英雄は言い過ぎですけどね」

 エルはジョン達を知り合いだと村長に紹介すると村長は快く家を貸し出した。
男は男の部屋で眠り、女は女の部屋で眠る
そうなると当然、男の部屋はジョンとジャックのみの相部屋となる
勿論、部屋の空気は最悪

「財宝もどんな物か気になるし財宝捜しには協力するけど少しでも怪しい行動をしたらバン! だからね?」
「そんな事分かってる」
「なら良いんだけどさ」
「……やっぱダメだ。お前と居ると吐き気がするジャックじゃんけんをするぞ、負けた方がこの部屋を出て野宿だ」

ジャックと同じ部屋で居る事が耐え切れなくなったジョンがジャックにそう提案する

「いいよ」

耐え切れないのはジャックも同様

「ジャック、俺はパーを出す」
「じゃあ私はチョキ」
「じゃあ行くぞ、最初はグーじゃんけんポン――」

 その頃女子部屋では

「お嬢様、巫女様。本当に無事で良かったです。お怪我はありませんか?」

とエルがマリアとネルヒムの心配をする

「え、えぇ、大丈夫よ私は」
「私も大丈夫だよ」

二人もちょっとずつだが口を開くようになった。

「良かったぁ、こう見えてボクも心配してたんですよ?」
「ありがとう、エル」

そう三人談話している中、メイヴィスはエル達三人を微笑ましく見守っている、アーリンは何時もの様に剣の手入れ、カタリナは首だけで既に眠っている

男部屋にて

ジョンとジャックのじゃんけんは百五十回目のあいこに突入していた。

「……おい、俺達おかしいぜ、なんでこんなにあいこが続くんだよ」
「私だって聞きたいよ、ジョン、ワザとやっているのかい?」
「そんな訳ないだろ!」
「まぁ、その内決着がつくでしょ、次行くよ? あーいこでしょ――」

その後、じゃんけんは朝まで続いたのであった……


 朝までじゃんけんをしていて疲労困憊の二人

「途中で俺は言ったよな? じゃんけんは止めて他の競技で決着をつけようと……だがお前は引かなかったその所為でこれだ。一睡する事も無くずっとずっとずっとあいこあいこあいこ……俺を殺す気か?」
「じゃんけんと言いだしたのは君だろ?」
「あぁ、そうだ言ったよ、まさかこんな事になるとは思ってなかったからな!」
「もう止めよう……これ以上は無益だ」

もう日は出て出発の時刻まであともう少しだった。

「泣けるぜ、全く……」


 遺跡は村の近くの大きな砂丘に埋まっており出入り口が洞窟の入口の様になっている、軽い砂が何故こんな大穴を空けて洞窟の形を保っていられるのかは謎だと言われている
中は暗いので松明を持って中に入る
秘宝捜索メンバーはジョン、ジャック、メイヴィス、エルの四人
アーリンとカタリナそしてマリア達は村で待機という形になった。
早速村長に見守られながら洞窟に入る四人
四人は不思議そうに砂で出来た壁を見渡す。

「本当に崩れないんですよね……?」
「さぁな、あの婆さんがそう言っていただけだからな、どうなるか分からん、次の瞬間には生き埋めにあってるかもな」
「こういう時は普通仲間を大丈夫だ! とか励ましたりするもんなんじゃないんですか?」
「分かったなら言うぞ「大丈夫だぞ」どうだ? これで安心したか?」
「余計に悪い気分になりましたよ……」
「なら言った甲斐があったな」
「止さないか、エルが本気で不安がっている時にそんなふざけた事を言うんじゃない」
「そりゃ失敬したな」
「本当に相変わらずだね君は」
「あぁ、そうかいそうかい」

洞窟は地下に続いていて道はどんどん下り坂になる
床も砂で出来ているので気を抜くと滑り落ちてしまいそうになる

「この中で一番滑り落ちそうなのはお前なんだから気を付けろよ」

とジョンがエルに言う

「うるさいですよ! ボクは大丈夫です!」
「本当かねぇ?」
「……全く」

呆れ顔でジョンの顔を見るメイヴィス
そして砂壁は石壁に変わり遺跡らしくなってくる

「気を付けろよ、何があるか分からないからな」
「何かあったら我を盾にすればいい」
「そりゃ有難いがお前を盾にする間もなく俺達四人共お亡くなりって事も有りうるだろ? だから最大限の警戒を怠るなよ」
「これは珍しくジョンに同意だね、此処は私達にとって完全に未開の地なんだから警戒は絶対に解かない事だね、エルちゃん」
「……何で皆ボクにバッカリ言うんですか……? そんなに頼りないかなぁ?」

奥へ奥へ進む
途中で丁字路に突き当たる

「どっちへ行く? 俺は左」
「私は右」
「待てお前達何を基準に左右決めている?」
「勘」
「閃き」
「……それがさっきまで最大限の警戒を怠るなと言っていた奴らの言う事か……もっと別の基準を設けろ」
「そうだな、左の道の方が若干湿っぽいから俺の好み」
「右の道は見てみれば分かるけど暗闇と石壁のコントラストが素晴らしい、それに変って左は歪だよ、見てごらん? 所々石壁が崩れているじゃないか! 崩壊でもしたらどうするんだい?」
「視れば分かる崩壊なんて有り得ない、そこまで朽ちてはいない」
「……右にしよう」
「ですね」
「いや~君達はどっかの誰かさんとは違って見る目があるなぁ~」
「……」


 ジャックの言った右の道を進んで行く四人
道はまだ綺麗で荒らされていないのでとても歩きやすかった。
遺跡に突入にして十分、特に何も起こらずに順調に探索が続いている

「ジャックそろそろ通信圏外になるんじゃないか?」

ジョンはマリア達のネックレスとジャックのブレスレットの通信が途絶えて爆発するんじゃないのか? とジャックに問いかける

「なるね、流石よく分かってるね、でも安心してよ、ちゃんとタイマーを設定してあるからさ」

ジャックの言ったタイマーそれは、ジャックがうっかり通信圏外に出てしまった時すぐに爆発しない様に通信を感知出来なくなってから何時間後に爆発するかを設定する事を指す。
ジャックは村を出る前にマリアとネルヒムのネックレスにその設定をしてから村を出た。

「あとどれくらいで爆発する?」
「さぁね、教える義理は無いよ」
「今ならお前を殺してもお前が設定した時間以内なら爆発する事が無いという事だな?」
「そうなるね、でも君はその時間を知らない、それに私を殺した後にあの爆弾を解体できると思うのかい? いいや無理だね、神の力でもない限り不可能だよ、でもカランダーン達の元に着く頃には爆弾は爆発しているだろうね、間違いなく、つまり君は私を殺す事は出来ない」
「長い解説ありがとよ、よく分かったよ、”よく”な」
「それは良かった。私だって子供を二人も爆殺するなんて気が引けるからね」

ジャックは子供を火の中に放り込み悲鳴を上げ苦しむ子供を見ても何とも思わない様な人物、それを知っているジョンは

「よく言うぜ」

とため息交じりに言う

「それにしても何もありませんね、道がずっと続いているだけ……」
「だが油断はするなよ、あの婆さんが言ってただろ? ここに派遣した村の警備兵が消息不明になったってな」

デリリもこの遺跡の秘宝は魅力的だった。だから数人兵をこの遺跡へ派遣して秘宝を見つけ出そうとした。だがそのまま兵は帰らず消息不明になり、ただでさえ人口が少なく小さい村は数人の村人を失っただけでも大打撃これに懲りデリリはこの遺跡の捜索を断念した。

「消息不明ってやっぱりその人たちは死んでしまったんですかね?」
「十五年前の話らしいからな、死んでると考えた方が自然だな」
「死んでない方が怖いよ」
「それもそうですね……」

ジョン達は下り坂からドンドンと平坦になる道を歩き歩き行き止まりに行き着く……
どうやら上の天井が破られてしまいその土砂が道を塞いでしまっている

「ありがとよ、ジャック、楽しいウォーキングだったぜ?」

ジョンがジャックを嬉しそうに煽る

「……」
「こうなったら仕方がない、あの丁字路に戻ろう」
「お前もまだまだ未熟だってこったな」
「精進するよ」

のこのこと元の道を戻る四人
丁字路まで戻り、ジョンの指した道を行く
先に進むと広いドーム状の広場に着くしかもそこの中央に大きな湖があったのだ。広場はドーナッツ状に陸が浮かんでおり真ん中に湖がある形になる

「おったまげたな、こんな砂丘の中に湖があるなんてな」
「最近村の井戸も枯れて来ていると言ってましたしデリリさんも喜びますね!」
「この湖、消息を絶った兵士達も見つけたのか? こんな貴重なもの普通見つけたら一度でも報告に戻らないか? 此処はそんなに出口からも遠くない場所なんだからな」
「十五年前の話ですから……その頃はまだ水も十分にあってそこまで水も貴重じゃ無かっただけなんじゃないですか? だから報告を後回しにした……とか?」
「それか兵士達は最初に私の指した道に向かって運悪くあの土砂崩れに巻き込まれ今もあの向こう側が静かに佇んでいるって事かもしれない」

なにか嫌な予感を感じるジョン

「だといいんだがな」

とジョンが言った瞬間、ジョン達が入って来た広場から通路に繋がる出入り口がまるで生きているかの様に砂がそこに集まり砂によって封鎖されてしまう
それを唖然としたまま見る四人

「マジ?」
「マジみたいだね」




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