93 / 120
第八章 国家エスカルド
仮面の中身
しおりを挟む
そして運命のじゃんけんの時四人は唾を飲む、しかしそんな緊張感が漂っているのは四人の間だけ他の者はそれを微笑ましく見守っている
「そ、それじゃあ、準備は良い?」
「……うん」
「ちょ、ちょっと待って」
そう言って息を整え始めたのはセルフィ
「そんな事したってじゃんけんが強くなる訳があるまいに」
と言うジョン
「良し! 何時でも良いよ」
セルフィは手を前に出す。それを合図に三人も同じ様に手を出し
「最初は! グー!」
「じゃんけん!!」
「ポン!!!」
そして……
肩を落とす三人、じゃんけんに勝利したのは仮面の少女セルフィ
しかし素直には喜べない
「あ、あのやっぱり私、要らないわ……サーカス、好きじゃないし」
羨ましそうに自分を見て居た三人を見て申し訳なくなり思っても無い事を言ってしまうセルフィ
それを察した三人が
「嘘言っちゃダメだよ、セルフィ」
「そうよ、楽しんできなさい」
「後で話を聞かせてね」
と快くサーカスに言って貰おうとする三人だったがそれがセルフィにとって逆に重しとなる
「……」
「そろそろ決まったか?」
「うん、決まったよ、セルフィが行くよ」
「ふーん、まぁ良かったな」
「……えぇ」
仮面の中で浮かない顔のセルフィ
「そんな顔をするんじゃない、カーナ達の分まで楽しむんだ。良いな?」
とメイヴィスがセルフィを励ますように言う
「そうよ、みんなの分も楽しむのが礼儀というものよ」
「は、はい……そうですね」
慌てふためくセルフィ
「あ、あとジョンさん……後で二人きりでお話しがしたいんですけど、宜しいですか?」
とセルフィが言う
「二人きり……? 何だかいやらしいモノを感じるな」
「いやらしくありません!」
「冗談だ」
「それじゃあ、セルフィ、そんなお面被ってたら見えるモノも見えないよ、サーカス用にお母さんから借りたドレスがあるんでしょ? それに早く着替えなきゃ」
サーカスの為に服を準備していたのはセルフィだけでは無い、三人も持って来ていた。
「う、うん……で、でもその前にジョンさん……」
と手招きをするセルフィ
「あの、皆さん出て行って貰って良いですか? 私とジョンさんとでお話ししたいので」
「うん、良いよ」
ジョンとセルフィ以外の全員が部屋を出て行った。
ベットに腰掛けるジョン
「で? 話ってのは何だ?」
「……あの……お礼の件です」
「お礼? 何のお礼だ?」
「聖剣を返して貰ったり、この街でも私達を護ってくれてるじゃないですか、そのお礼です」
ジョンはうんざりした顔をする
「要らないと言ってなかったか? 聞いてなかった?」
「それでは私の気が済みません! だ、だから……」
ジョンは次の一言に仰天する事となる
「私を貰って下さい」
「そ、それじゃあ、準備は良い?」
「……うん」
「ちょ、ちょっと待って」
そう言って息を整え始めたのはセルフィ
「そんな事したってじゃんけんが強くなる訳があるまいに」
と言うジョン
「良し! 何時でも良いよ」
セルフィは手を前に出す。それを合図に三人も同じ様に手を出し
「最初は! グー!」
「じゃんけん!!」
「ポン!!!」
そして……
肩を落とす三人、じゃんけんに勝利したのは仮面の少女セルフィ
しかし素直には喜べない
「あ、あのやっぱり私、要らないわ……サーカス、好きじゃないし」
羨ましそうに自分を見て居た三人を見て申し訳なくなり思っても無い事を言ってしまうセルフィ
それを察した三人が
「嘘言っちゃダメだよ、セルフィ」
「そうよ、楽しんできなさい」
「後で話を聞かせてね」
と快くサーカスに言って貰おうとする三人だったがそれがセルフィにとって逆に重しとなる
「……」
「そろそろ決まったか?」
「うん、決まったよ、セルフィが行くよ」
「ふーん、まぁ良かったな」
「……えぇ」
仮面の中で浮かない顔のセルフィ
「そんな顔をするんじゃない、カーナ達の分まで楽しむんだ。良いな?」
とメイヴィスがセルフィを励ますように言う
「そうよ、みんなの分も楽しむのが礼儀というものよ」
「は、はい……そうですね」
慌てふためくセルフィ
「あ、あとジョンさん……後で二人きりでお話しがしたいんですけど、宜しいですか?」
とセルフィが言う
「二人きり……? 何だかいやらしいモノを感じるな」
「いやらしくありません!」
「冗談だ」
「それじゃあ、セルフィ、そんなお面被ってたら見えるモノも見えないよ、サーカス用にお母さんから借りたドレスがあるんでしょ? それに早く着替えなきゃ」
サーカスの為に服を準備していたのはセルフィだけでは無い、三人も持って来ていた。
「う、うん……で、でもその前にジョンさん……」
と手招きをするセルフィ
「あの、皆さん出て行って貰って良いですか? 私とジョンさんとでお話ししたいので」
「うん、良いよ」
ジョンとセルフィ以外の全員が部屋を出て行った。
ベットに腰掛けるジョン
「で? 話ってのは何だ?」
「……あの……お礼の件です」
「お礼? 何のお礼だ?」
「聖剣を返して貰ったり、この街でも私達を護ってくれてるじゃないですか、そのお礼です」
ジョンはうんざりした顔をする
「要らないと言ってなかったか? 聞いてなかった?」
「それでは私の気が済みません! だ、だから……」
ジョンは次の一言に仰天する事となる
「私を貰って下さい」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~
専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。
ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる