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第八章 国家エスカルド
四人の戦い
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ジョンとマリアはカーナとメイヴィスの後をついて行く
マリアとカーナは早速仲良くなった様で楽しそうに会話をしている、まるで姉妹の様に
メイヴィスはそれを微笑み見て居る、ジョンはそんな事に興味は無い様で暇そうに街の様子をキョロキョロと見ながら歩いて居る、二人の間には勿論会話は無い
メイヴィスがそんな中意を決してジョンに話し掛ける
「なぁジョン、マリアの件は無事済んだのか?」
「あぁ、ほぼ終わった。後は後処理だけだ」
「そうか……済まなかったな何も手伝えなくて」
「お前じゃ何も出来なかっただろうから問題なかったぞ」
「そ、そうか、それは喜んで良い……のか?」
小首を傾げるメイヴィス
「マリアちゃんのそのドレス綺麗だね……」
「ふふふ、そうでしょう? これは私のお気に入りなの!」
「わぁー良いなぁ……でも私が着ても似合わないだろうなぁ」
「そんな事無いわよ! 自分で自分の可能性を諦めちゃダメよ! 貴方は可愛いんだから」
「そ、そうかな? そう言って貰えると嬉しいなぁ、ありがとう」
「お礼なんか要らないわよ」
マリアの方が年上の様にカーナに接するが歳はマリアの方がずっと下
買って来た裁縫道具が入った紙袋をマリアが持って居る、彼女がカーナの服を裁縫すると言い出したのだ。
「マリアが裁縫上手だとは知らなかったな、ジョンは知っていたのか?」
「知る訳ないだろ、会ってそんな経ってないんだぜ?」
「なんだか私はジョンと会って数年経った様な気がするわよ」
「そうですか? 俺は思いませんけどね」
「な、何よ、少しくらいは私の話に合わせなさいよ」
「嫌ですよ」
「ほらすぐこれよ、生意気でしょう? これが私の執事なのよ? 私がどれだけ苦労しているか……」
「あはは、マリアちゃん、ジョンさんはそんな悪い人じゃないよ、だって私達を救ってくれた救世主だもん」
「え!? 救世主!?」
「そうだよ、素敵な人だと思うよ」
「げぇ、なんだそりゃ褒めて下さってるのか? やべぇ嬉しすぎて吐きそう」
ジョンは褒められるのを嫌う、貶される方が落ち着くタイプ
「素直じゃない奴め」
褒められれば誰でも嬉しいとは限らない、少なくともジョンはそうだ。メイヴィスはそこの所を分かっていないと思うジョンであった。
そんな捻くれた事をジョンが思って居るとカーナ達が泊っている宿に着く、そしてカーナ達の部屋に入る
「あ、おかえりなさい、あ! ジョンさん! こんにちわ!」
そう言って四人を明るく出迎えたのはカーナの仲間の一人アリシナ
その声を聞いて奥からセルフィとララが現れた。セルフィはまだ怪しいフードを被り、マスクを被っている
「あら、御機嫌よう」
「お世話様です」
「お前達、用事は終わったのか?」
「えぇ! 済みました!」
と言ってチケットを一枚取り出した。
「今夜開かれるファントムのサーカスのチケットをゲットしましたよ!」
「おぉ!!」「わーい!」
と手を叩くメイヴィスとカーナ
だがジョンは腕を組んで難しい顔をしていた。
「一枚……? 足らなくないか?」
「だ、だって仕方ないじゃないですか……お金だって無いし、これだって買うのに相当苦労したんですよ! そのお金だって四人で必死に溜めたんですから! それに本来なら開演当日にチケットを入手するのだって無理なのに私の叔父さんがこっちに住んでいるのでチケットを一枚買って置いて貰ったんです……まぁそれでも立ち見席のチケットですけど……」
そのチケットにはDと書かれていた。席のランクはAからDとまで有りAが一番ステージを鑑賞するのにベストな席、勿論ランクが高い席程料金は高い
ジョンが貰ったチケットにはA-1 A-2と書かれていた。それを見て顔を顰めるジョン
「で? その一枚は誰が使うんだ?」
「そ、それは……」
四人が目を合わせる
彼女達は故郷の村から此処まで来る間これを楽しみにしていたのだ。このチケット一枚を手に入れる為に全員が有り金全て叩いたのだ。此処は平等にじゃんけんでこのチケットの所持者を決める
彼女達の戦いが今始まろうとしていた。
マリアとカーナは早速仲良くなった様で楽しそうに会話をしている、まるで姉妹の様に
メイヴィスはそれを微笑み見て居る、ジョンはそんな事に興味は無い様で暇そうに街の様子をキョロキョロと見ながら歩いて居る、二人の間には勿論会話は無い
メイヴィスがそんな中意を決してジョンに話し掛ける
「なぁジョン、マリアの件は無事済んだのか?」
「あぁ、ほぼ終わった。後は後処理だけだ」
「そうか……済まなかったな何も手伝えなくて」
「お前じゃ何も出来なかっただろうから問題なかったぞ」
「そ、そうか、それは喜んで良い……のか?」
小首を傾げるメイヴィス
「マリアちゃんのそのドレス綺麗だね……」
「ふふふ、そうでしょう? これは私のお気に入りなの!」
「わぁー良いなぁ……でも私が着ても似合わないだろうなぁ」
「そんな事無いわよ! 自分で自分の可能性を諦めちゃダメよ! 貴方は可愛いんだから」
「そ、そうかな? そう言って貰えると嬉しいなぁ、ありがとう」
「お礼なんか要らないわよ」
マリアの方が年上の様にカーナに接するが歳はマリアの方がずっと下
買って来た裁縫道具が入った紙袋をマリアが持って居る、彼女がカーナの服を裁縫すると言い出したのだ。
「マリアが裁縫上手だとは知らなかったな、ジョンは知っていたのか?」
「知る訳ないだろ、会ってそんな経ってないんだぜ?」
「なんだか私はジョンと会って数年経った様な気がするわよ」
「そうですか? 俺は思いませんけどね」
「な、何よ、少しくらいは私の話に合わせなさいよ」
「嫌ですよ」
「ほらすぐこれよ、生意気でしょう? これが私の執事なのよ? 私がどれだけ苦労しているか……」
「あはは、マリアちゃん、ジョンさんはそんな悪い人じゃないよ、だって私達を救ってくれた救世主だもん」
「え!? 救世主!?」
「そうだよ、素敵な人だと思うよ」
「げぇ、なんだそりゃ褒めて下さってるのか? やべぇ嬉しすぎて吐きそう」
ジョンは褒められるのを嫌う、貶される方が落ち着くタイプ
「素直じゃない奴め」
褒められれば誰でも嬉しいとは限らない、少なくともジョンはそうだ。メイヴィスはそこの所を分かっていないと思うジョンであった。
そんな捻くれた事をジョンが思って居るとカーナ達が泊っている宿に着く、そしてカーナ達の部屋に入る
「あ、おかえりなさい、あ! ジョンさん! こんにちわ!」
そう言って四人を明るく出迎えたのはカーナの仲間の一人アリシナ
その声を聞いて奥からセルフィとララが現れた。セルフィはまだ怪しいフードを被り、マスクを被っている
「あら、御機嫌よう」
「お世話様です」
「お前達、用事は終わったのか?」
「えぇ! 済みました!」
と言ってチケットを一枚取り出した。
「今夜開かれるファントムのサーカスのチケットをゲットしましたよ!」
「おぉ!!」「わーい!」
と手を叩くメイヴィスとカーナ
だがジョンは腕を組んで難しい顔をしていた。
「一枚……? 足らなくないか?」
「だ、だって仕方ないじゃないですか……お金だって無いし、これだって買うのに相当苦労したんですよ! そのお金だって四人で必死に溜めたんですから! それに本来なら開演当日にチケットを入手するのだって無理なのに私の叔父さんがこっちに住んでいるのでチケットを一枚買って置いて貰ったんです……まぁそれでも立ち見席のチケットですけど……」
そのチケットにはDと書かれていた。席のランクはAからDとまで有りAが一番ステージを鑑賞するのにベストな席、勿論ランクが高い席程料金は高い
ジョンが貰ったチケットにはA-1 A-2と書かれていた。それを見て顔を顰めるジョン
「で? その一枚は誰が使うんだ?」
「そ、それは……」
四人が目を合わせる
彼女達は故郷の村から此処まで来る間これを楽しみにしていたのだ。このチケット一枚を手に入れる為に全員が有り金全て叩いたのだ。此処は平等にじゃんけんでこのチケットの所持者を決める
彼女達の戦いが今始まろうとしていた。
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