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第八章 国家エスカルド
裏の裏
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四つ目の演目が始まる頃、立ち見席に戻ったジョンは不満顔で腕を組みステージを睨んでいた。
今ステージでは人間が重なり合いタワーを作っている所だ。
この演目が終わり客席が暗くなれば彼等は作戦を開始するだろう
なのでジョンは裏口に繋がる入り口まで移動する、入り口は一箇所、客席はステージを完全に囲んでいるO型では無くC型である、空白の部分に芸人が出て来る為の出入り口が有る、その出入り口も派手に作られお客の興を削がない様に出来ている
C型なので客席の端はその芸人専用の出入り口の側面に面する、そしてその面には鍵が掛かっているが木製の扉が設置されている、しかし両方に設置されている訳では無く片側右側のみに設置されている、なのでその扉の前に立つ
四つ目の演目が終わり、レイの言った通り当たりが暗くなり始める
(そろそろか……)
ジョンの前に立つのは四人の男たち、その中にはレイも含まれる
扉の前に立ちふさがるジョン
「何だお前は?」
ジョンに向かって男の一人がジョンに向かって言い放つ
「憎き誘拐犯を成敗する為にこの世に生を受けた正義の味方或いは勇者か? クククッ何とでも呼んでくれよ、誘拐犯諸君」
「この男、さっきステージで……」
「レイ、お前こいつに絡まれてたな? もしかしてその時に情報を流したんじゃあるまいな?」
「え? いや、まさか……」
「じゃあ何処で情報が漏れたと言うんだ? この作戦事態このサーカスの内状を知った二日前に考案した作戦……それも今日それもサーカス前に来るまで誰にも話さなかったんだぞ? つまり漏れるタイミングは今日それもサーカス前から今の間でしか有り得ない、お前しか居ないだろ?」
「は、はは、リーダーには敵わねぇな、その通り情報を漏らしたのは俺だよ、残念ながらな」
レイは後ろに一歩下がる
「こんな事知られたって事はどんな理由が有れもう俺もアンタらの敵って事になるよな?」
「いや、今回のことは見逃してやる、致し方がない」
「本当ですかい……? それは有り難い……」
そう言うとレイは腰から剣を抜きリーダーに斬りかかる、それを剣を抜き受け止めるリーダー
「そんな言葉をバカ正直に信じると思ったのかよ!!」
「チッ役立たずめ……」
レイの声それに剣がぶつかりあった音によって会場の全員がレイの方向を見た。そして悲鳴が上がる、会場は一瞬にしてパニック
そしてレイの方向に目を奪われたのは観客や芸人だけではない
リーダーの部下二人もジョンから視線を外しレイの方を見てしまったのだ。それが最後
ジョンはその無防備な男の柔らかな頬を反動で床に強打する程強く蹴り、その男が床に強打され夢の世界に飛び立つより前にもう一人の男の鼻に拳を強打する、これで二対一
「ぐっ!? こいつ!?」
「へっ敵だと厄介だが味方だと頼りになるねぇ……なぁリーダー? 降参しねぇか? お前に勝ち目は無いと思うぜ?」
リーダーは剣を下ろし剣を放す。
パニックになった。客の中から一人の女性が飛び出してきた。
「お前たち! 何をしている!!」
「うっ……七番隊の隊長じゃねぇか」
レイは顔を青くする
「わ、妾のサーカスを邪魔したんだ! それ相応の理由が有るのだろうな……?」
「その話はこの男から聞いてくれ」
とレイはリーダーを指差す。
「……貴様ら騎士団の団員だな? そこの黒服の奴は違うが……全て説明しろ」
七番隊隊長
アスミ・フォーデュンにレイは状況を説明する、そしてその説明の間にサーカス団員達もレイ達の元に集まってきた。その中には団長のクァイケットの姿も有る
「何? ニカエルを誘拐しようとしていただと?」
「そうだ」
「何故だ?」
その答えは帰って来なかった。
ジョンはそこである事に気が付く
「おい、クァイケット、その噂のニカエルは何処だ?」
此処に集まった団員の中に調教師ニカエルの姿は無かった。
「楽屋に居ると思うぞ?」
「思うぞ、と言ったという事はそれは推測って事だよな?」
「……」
嫌な予感がクァイケットとジョンの脳を巡る
「行くぞ、案内しろ!」
ジョンとクァイケットは急ぎ楽屋まで向かう
しかし楽屋は空
慌てるクァイケット
「無駄だろうがこのサーカスの中を隈無く探せ」
そうジョンが言うとクァイケットはその場を急いで走り去る
後ろからアスミがやって来る
「居なかったのか!?」
「あぁ、最初のアイツ等は囮、完全に裏をかかれた。泣けるな」
そしてジョンの言った通りこの後もニカエルが発見される事はなかった。
今ステージでは人間が重なり合いタワーを作っている所だ。
この演目が終わり客席が暗くなれば彼等は作戦を開始するだろう
なのでジョンは裏口に繋がる入り口まで移動する、入り口は一箇所、客席はステージを完全に囲んでいるO型では無くC型である、空白の部分に芸人が出て来る為の出入り口が有る、その出入り口も派手に作られお客の興を削がない様に出来ている
C型なので客席の端はその芸人専用の出入り口の側面に面する、そしてその面には鍵が掛かっているが木製の扉が設置されている、しかし両方に設置されている訳では無く片側右側のみに設置されている、なのでその扉の前に立つ
四つ目の演目が終わり、レイの言った通り当たりが暗くなり始める
(そろそろか……)
ジョンの前に立つのは四人の男たち、その中にはレイも含まれる
扉の前に立ちふさがるジョン
「何だお前は?」
ジョンに向かって男の一人がジョンに向かって言い放つ
「憎き誘拐犯を成敗する為にこの世に生を受けた正義の味方或いは勇者か? クククッ何とでも呼んでくれよ、誘拐犯諸君」
「この男、さっきステージで……」
「レイ、お前こいつに絡まれてたな? もしかしてその時に情報を流したんじゃあるまいな?」
「え? いや、まさか……」
「じゃあ何処で情報が漏れたと言うんだ? この作戦事態このサーカスの内状を知った二日前に考案した作戦……それも今日それもサーカス前に来るまで誰にも話さなかったんだぞ? つまり漏れるタイミングは今日それもサーカス前から今の間でしか有り得ない、お前しか居ないだろ?」
「は、はは、リーダーには敵わねぇな、その通り情報を漏らしたのは俺だよ、残念ながらな」
レイは後ろに一歩下がる
「こんな事知られたって事はどんな理由が有れもう俺もアンタらの敵って事になるよな?」
「いや、今回のことは見逃してやる、致し方がない」
「本当ですかい……? それは有り難い……」
そう言うとレイは腰から剣を抜きリーダーに斬りかかる、それを剣を抜き受け止めるリーダー
「そんな言葉をバカ正直に信じると思ったのかよ!!」
「チッ役立たずめ……」
レイの声それに剣がぶつかりあった音によって会場の全員がレイの方向を見た。そして悲鳴が上がる、会場は一瞬にしてパニック
そしてレイの方向に目を奪われたのは観客や芸人だけではない
リーダーの部下二人もジョンから視線を外しレイの方を見てしまったのだ。それが最後
ジョンはその無防備な男の柔らかな頬を反動で床に強打する程強く蹴り、その男が床に強打され夢の世界に飛び立つより前にもう一人の男の鼻に拳を強打する、これで二対一
「ぐっ!? こいつ!?」
「へっ敵だと厄介だが味方だと頼りになるねぇ……なぁリーダー? 降参しねぇか? お前に勝ち目は無いと思うぜ?」
リーダーは剣を下ろし剣を放す。
パニックになった。客の中から一人の女性が飛び出してきた。
「お前たち! 何をしている!!」
「うっ……七番隊の隊長じゃねぇか」
レイは顔を青くする
「わ、妾のサーカスを邪魔したんだ! それ相応の理由が有るのだろうな……?」
「その話はこの男から聞いてくれ」
とレイはリーダーを指差す。
「……貴様ら騎士団の団員だな? そこの黒服の奴は違うが……全て説明しろ」
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「何? ニカエルを誘拐しようとしていただと?」
「そうだ」
「何故だ?」
その答えは帰って来なかった。
ジョンはそこである事に気が付く
「おい、クァイケット、その噂のニカエルは何処だ?」
此処に集まった団員の中に調教師ニカエルの姿は無かった。
「楽屋に居ると思うぞ?」
「思うぞ、と言ったという事はそれは推測って事だよな?」
「……」
嫌な予感がクァイケットとジョンの脳を巡る
「行くぞ、案内しろ!」
ジョンとクァイケットは急ぎ楽屋まで向かう
しかし楽屋は空
慌てるクァイケット
「無駄だろうがこのサーカスの中を隈無く探せ」
そうジョンが言うとクァイケットはその場を急いで走り去る
後ろからアスミがやって来る
「居なかったのか!?」
「あぁ、最初のアイツ等は囮、完全に裏をかかれた。泣けるな」
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