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ep56:約束
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「サリア、見つかったか!?」
上空を旋回しながら、皆がいる場所を探す。レヴァナントの下敷きになってなかったらいいが……
「あ、あそこだ! 大きな木がなぎ倒されている、その先!!」
「――あ、あれだな! 降下するぞ!」
私たちはゼルクで着陸すると、皆の元へと駆け寄った。
「みんな!! 大丈夫!?」
「ああ、大丈夫だ! サリア、ハルキさん。本当によくやってくれた、見事だった。こちらに関しては、アレンとレクトは話せるまでになった。リオはまだ目を覚まさないが、回復に向かうだろう」
エリオンが言うと、レクトは体を起こした。
「エリオンさん……俺はもう大丈夫だから、リオを看てやって欲しい。——アレンはどうだ? 起き上がれそうか?」
「あ、ああ……なんとか。このまま血を吹き出していたら死ぬところだった……うっ」
アレンも起き上がろうとしたが、首元を押さえて再び横になった。
「アレン、無茶をするんじゃない! それにしても、よくやってくれたね二人とも。私たちも命拾いしたよ。――ところで、これからどうしようか。ここにずっと居るわけにもいかないしね」
上空に地球のヘリが集まってきている。暗闇で距離があるとはいえ、私たちが監視されている可能性は高い。
「一応、マジックミラー的なもので覆ってはいるから、向こうからは見えないはずだ。こういうとき、イメイジョンは少しの量術で使えるから勝手が良いぜ」
私たちが気づかない間に、レクトはイメイジョンで目隠しをしてくれていたようだ。確かにこちらからは、上空の様子が見える。
「エリオンさんのゼルクが三人乗り、俺とミレル先生が地球に乗り付けたノクシアも三人乗りだ。ノクシアをリモートで呼び寄せれば、ここから六人は離脱できる」
アレンは横になったまま、そう言った。
六人……誰か二人はここに残ることになる。
「俺とミツキがここに残ろう。林の中に入ってしまえば、見つかることなく林を抜けられるはずだ。この辺りの地理は頭に入ってる」
「ま、待ってくれハルキさん! ハルキさんはともかく、ミツキさんが可哀想だ」
「大丈夫だよ、レクトくん。私、こう見えて体力あるから。あと、万一誰かに見つかったとしても、私たちならなんとか言い訳出来そうだし」
「い、いいのかミツキ……こんなことを頼んでしまって……」
「地球を救ってくれたサリアちゃんに比べたら、なんてことないよ。――じゃ、お兄ちゃん急ごう」
ミツキとハルキは裏手の林へ移動しようとした。
「ま、待ってくれハルキ。私一人だったら、きっとレヴァナントを落とせなかった。――本当にありがとう」
「ハハハ、何言ってんだ、礼を言わなきゃいけないのは俺たちの方だ。それと、今回のことは手柄だけじゃなく、罪も半分ずつだからな。——ところで、また会えるのか? 俺たちは」
「今となっては、私たちの居場所はあの家だけだ。ちゃんと帰るよ。――落ち着いたら連れてってよ、ハルキが行きたかった場所へ」
私が言うと、皆の視線がハルキに向いた。
「なんだよ、ハルキさん。ゼルクの中でそんな約束をしてきたのか?」
「いや、まっ、その、いつかはレクトとリオも連れてってやる! い、行くぞミツキ!」
ハルキはミツキの背中を押すと、慌てて林の中へと入っていった。
上空を旋回しながら、皆がいる場所を探す。レヴァナントの下敷きになってなかったらいいが……
「あ、あそこだ! 大きな木がなぎ倒されている、その先!!」
「――あ、あれだな! 降下するぞ!」
私たちはゼルクで着陸すると、皆の元へと駆け寄った。
「みんな!! 大丈夫!?」
「ああ、大丈夫だ! サリア、ハルキさん。本当によくやってくれた、見事だった。こちらに関しては、アレンとレクトは話せるまでになった。リオはまだ目を覚まさないが、回復に向かうだろう」
エリオンが言うと、レクトは体を起こした。
「エリオンさん……俺はもう大丈夫だから、リオを看てやって欲しい。——アレンはどうだ? 起き上がれそうか?」
「あ、ああ……なんとか。このまま血を吹き出していたら死ぬところだった……うっ」
アレンも起き上がろうとしたが、首元を押さえて再び横になった。
「アレン、無茶をするんじゃない! それにしても、よくやってくれたね二人とも。私たちも命拾いしたよ。――ところで、これからどうしようか。ここにずっと居るわけにもいかないしね」
上空に地球のヘリが集まってきている。暗闇で距離があるとはいえ、私たちが監視されている可能性は高い。
「一応、マジックミラー的なもので覆ってはいるから、向こうからは見えないはずだ。こういうとき、イメイジョンは少しの量術で使えるから勝手が良いぜ」
私たちが気づかない間に、レクトはイメイジョンで目隠しをしてくれていたようだ。確かにこちらからは、上空の様子が見える。
「エリオンさんのゼルクが三人乗り、俺とミレル先生が地球に乗り付けたノクシアも三人乗りだ。ノクシアをリモートで呼び寄せれば、ここから六人は離脱できる」
アレンは横になったまま、そう言った。
六人……誰か二人はここに残ることになる。
「俺とミツキがここに残ろう。林の中に入ってしまえば、見つかることなく林を抜けられるはずだ。この辺りの地理は頭に入ってる」
「ま、待ってくれハルキさん! ハルキさんはともかく、ミツキさんが可哀想だ」
「大丈夫だよ、レクトくん。私、こう見えて体力あるから。あと、万一誰かに見つかったとしても、私たちならなんとか言い訳出来そうだし」
「い、いいのかミツキ……こんなことを頼んでしまって……」
「地球を救ってくれたサリアちゃんに比べたら、なんてことないよ。――じゃ、お兄ちゃん急ごう」
ミツキとハルキは裏手の林へ移動しようとした。
「ま、待ってくれハルキ。私一人だったら、きっとレヴァナントを落とせなかった。――本当にありがとう」
「ハハハ、何言ってんだ、礼を言わなきゃいけないのは俺たちの方だ。それと、今回のことは手柄だけじゃなく、罪も半分ずつだからな。——ところで、また会えるのか? 俺たちは」
「今となっては、私たちの居場所はあの家だけだ。ちゃんと帰るよ。――落ち着いたら連れてってよ、ハルキが行きたかった場所へ」
私が言うと、皆の視線がハルキに向いた。
「なんだよ、ハルキさん。ゼルクの中でそんな約束をしてきたのか?」
「いや、まっ、その、いつかはレクトとリオも連れてってやる! い、行くぞミツキ!」
ハルキはミツキの背中を押すと、慌てて林の中へと入っていった。
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