195 / 352
第1章 共和国の旅
第22話 朝の港
しおりを挟む
宿に泊まった翌朝、俺はいつもの癖で陽が昇る前に目覚めて、鍛錬をしようと外に出る。だが宿の周りでは剣を振るって鍛錬するような場所はなかった。道の真ん中で剣を振るう訳にもいかんしな、と思っていたらカリンも起きてきた。
「ユヅキ、おはよう。相変わらず早いわね」
カリンも時々俺と一緒に、魔法の鍛錬をする事がある。鍛錬と言っても、腹式呼吸やストレッチのような体操をして魔力の巡りを良くするものだ。
「鍛錬しようと来たが、場所が無くてな。そうだカリン、朝の散歩がてら港の方に行ってみないか」
「そうね、折角だから朝の港も見てみましょうか」
ふたりして港の方に歩いて行くが、カリンとふたりっきりで出かけるのは久しぶりのような気がする。
「朝だと、漁師が水揚げした新鮮な魚が見れるかもしれんぞ」
「そうなの。漁師の人ってこんな朝早くから働いてるんだ」
「朝市でもやっていれば魚が買えるしな」
「それは楽しみね、早く行きましょう」
俺達は少し急ぎ足で港に向かった。朝市はなかったが、漁師から仲買人に売買している市場は開いていた。
魚の水揚げが終わって、仕分けされた魚が木の箱に入って並べられている。中には水瓶に入って生きている魚もいた。
「うわっ、すごいわよ。こんな沢山の魚。ねえユヅキ、こっちの魚はピチピチ跳ねてるわよ」
広い場所に、獲れたての魚が並んでいて、俺達も自由に入って見ることができた。初めて見る光景にカリンは、相変わらず子供のようにはしゃぐ。
「活きのいい魚ばかりだな。おお、これはイカじゃないか」
水瓶に入れられた生きたままのスルメイカがいた。
「これを買うことはできるか?」
「その魚は売れ残りだ。その水瓶の中全部を銀貨1枚で売るぞ」
「よし、買った!」
銀貨1枚とは安いじゃないか、水瓶には10匹ほどのスルメイカが泳いでいる。これはそのまま刺身にできるぞ。ほくほくしながら売ってくれた猟師に聞いてみた。
「これを生で食いたいんだが、どこか料理してくれる所を知らんか」
「あんた人族だな。人族もそんな食べ方をするのか。俺達、漁師しか生で食べないと思ってたよ」
虎獣人の漁師は驚いたように言う。
「やはり普通は生で食わんのか。町のレストランでも出してなくてな」
「それなら俺がさばいてやるよ。家に来るか?」
イカの刺身を食えるならと、二つ返事でこの漁師の家に行くことにした。自分でさばいてもいいが、手慣れた人にやってもらうのが一番だ。
「カリンも一緒にイカを食べてみないか。美味いぞ」
水瓶に入ったイカをカリンに見せる。
「こいつ魔物じゃん。足がいっぱい付いててウネウネ動いてるよ」
「カリン、これはイカって言ってな、立派な魚……じゃない、海の生き物なんだぞ」
「まあ、こいつを初めて見る奴は大概、魔物って言うだろうな。これを生で食べようと思うやつはいね~よ」
浜辺にある漁師の家に着いて、水瓶のイカを手早くさばいてイカ刺しを作ってくれた。透明なイカの胴体が細く切られて、皿の上に並ぶ。
「これだよ、これ!」
醤油は無かったが、代わりに少しだけ塩を振ると、切ったばかりのイカ刺しがウネウネと動く。
新鮮で透き通った刺身は甘くてすごく美味い。この世界で初めて食べる刺身の味だ。
「あんたも遠慮せずに一緒に食べなよ」
さばいてくれた漁師にもイカ刺しを勧める。
「そうか、それじゃ酒を持って来よう」
「カリン。お前には足を焼いたげそ焼きを作ってやろう」
横で見ていたカリンは気持ち悪がっていたので、浜辺で火を熾してイカを炙る。
「なんだか、おいしそうな香りだけど、食べても大丈夫なんだよね、ユヅキ」
「ああ、うまいぞ。食ってみろ」
さっきまで動いていた魔物の足だからと、恐る恐るカリンが食べる。
「うん、これ美味しい!」
漁師が持ってきた酒をごちそうになって、3人でイカを食べる。
「よし、もう1匹さばくか」
「おお、頼むよ。こんな美味いのに何でみんな食べないんだろうな」
「そうなんだよな、この姿を見て買う者があまりいなくてな。いつも売れ残って捨てちまうんだ」
「それはもったいないな。捨てるぐらいなら干物にしたらいいんじゃないか」
「こいつを干物にすると、小さく丸まって硬くて食えたもんじゃないぞ」
「それはちょっと違うな。特に一夜干しなら半分生のような状態で柔らかく仕上がるぞ」
「そうなのか。すまんが、その方法を教えてくれんか」
俺も実際に作ったことは無いが、一夜干しは酒のつまみでよく食べていた。
テレビでイカを干しているところも見ていたし、どんな物かは分かる。
「このイカを串で刺して広げるんだが、これぐらいの長さの串はあるか」
「それなら家にある。ちょっと待っててくれ、カカァも呼んでくる」
漁師の奥さんが来てくれて、干物用のイカをさばいてくれる。
「刺身と同じように内臓を取って開くんだが、足を付けたままにしてくれるか」
「じゃあ、目玉とか口とかの堅いところは取った方がいいね。塩加減はどんなもんだい」
「そうだな。軽く塩味になる程度の方が美味いかな」
魚の干物のように塩分が多すぎるのはダメだが、そのあたりは仕上がりを見て調整してもらったほうがいいな。
「さばいたイカの縦と横に、串をこうやって刺して広げて干してくれ。乾きも早くなるし、この形がスルメらしくていいんだよな」
「へぇ~、そんな風に干すのかい。どれぐらい干せばできるんだい?」
一夜干しというぐらいだから夜で一晩、昼間だと半日ぐらいか。
「陽に当てて、お昼ぐらいまでか。乾きすぎてもだめだしな。だが一夜干しだと2日ぐらいしか日持ちしないから、長く持たせるなら完全に乾かしてスルメにした方がいいぞ」
1枚を一夜干しに、もう1枚をスルメにするそうだ。
「すまんな。あんたが買ったイカなのに」
「いや刺身にしてもらったし、酒ももらった。礼を言うのはこっちの方だよ」
残ったイカは焼いて、アイシャ達の土産にしよう。おっと、キイエ用に生のイカも持って帰るか。
「あんたみたいに買ってくれる奴がいれば、もっとイカを捕ってもいいんだがな」
今は他の魚を釣り上げる時に、たまたま引っ掛かるイカを売りに出している程度だそうだ。それでもあれだけ売れ残るのか……勿体ない話だ。
「イカだけを捕りたいなら、夜の水面にランプの光を当てればいい。水面近くに寄ってくるはずだ。それを網ですくえば簡単に捕まえられるぞ」
「それは人族の漁法か……さすがイカを生食する種族だな。今度俺もやってみるか」
「あんた、それはこのイカが売れてからにしておくれよ」
まあそうだなと、猟師は豪快に笑った。
「ユヅキ、おはよう。相変わらず早いわね」
カリンも時々俺と一緒に、魔法の鍛錬をする事がある。鍛錬と言っても、腹式呼吸やストレッチのような体操をして魔力の巡りを良くするものだ。
「鍛錬しようと来たが、場所が無くてな。そうだカリン、朝の散歩がてら港の方に行ってみないか」
「そうね、折角だから朝の港も見てみましょうか」
ふたりして港の方に歩いて行くが、カリンとふたりっきりで出かけるのは久しぶりのような気がする。
「朝だと、漁師が水揚げした新鮮な魚が見れるかもしれんぞ」
「そうなの。漁師の人ってこんな朝早くから働いてるんだ」
「朝市でもやっていれば魚が買えるしな」
「それは楽しみね、早く行きましょう」
俺達は少し急ぎ足で港に向かった。朝市はなかったが、漁師から仲買人に売買している市場は開いていた。
魚の水揚げが終わって、仕分けされた魚が木の箱に入って並べられている。中には水瓶に入って生きている魚もいた。
「うわっ、すごいわよ。こんな沢山の魚。ねえユヅキ、こっちの魚はピチピチ跳ねてるわよ」
広い場所に、獲れたての魚が並んでいて、俺達も自由に入って見ることができた。初めて見る光景にカリンは、相変わらず子供のようにはしゃぐ。
「活きのいい魚ばかりだな。おお、これはイカじゃないか」
水瓶に入れられた生きたままのスルメイカがいた。
「これを買うことはできるか?」
「その魚は売れ残りだ。その水瓶の中全部を銀貨1枚で売るぞ」
「よし、買った!」
銀貨1枚とは安いじゃないか、水瓶には10匹ほどのスルメイカが泳いでいる。これはそのまま刺身にできるぞ。ほくほくしながら売ってくれた猟師に聞いてみた。
「これを生で食いたいんだが、どこか料理してくれる所を知らんか」
「あんた人族だな。人族もそんな食べ方をするのか。俺達、漁師しか生で食べないと思ってたよ」
虎獣人の漁師は驚いたように言う。
「やはり普通は生で食わんのか。町のレストランでも出してなくてな」
「それなら俺がさばいてやるよ。家に来るか?」
イカの刺身を食えるならと、二つ返事でこの漁師の家に行くことにした。自分でさばいてもいいが、手慣れた人にやってもらうのが一番だ。
「カリンも一緒にイカを食べてみないか。美味いぞ」
水瓶に入ったイカをカリンに見せる。
「こいつ魔物じゃん。足がいっぱい付いててウネウネ動いてるよ」
「カリン、これはイカって言ってな、立派な魚……じゃない、海の生き物なんだぞ」
「まあ、こいつを初めて見る奴は大概、魔物って言うだろうな。これを生で食べようと思うやつはいね~よ」
浜辺にある漁師の家に着いて、水瓶のイカを手早くさばいてイカ刺しを作ってくれた。透明なイカの胴体が細く切られて、皿の上に並ぶ。
「これだよ、これ!」
醤油は無かったが、代わりに少しだけ塩を振ると、切ったばかりのイカ刺しがウネウネと動く。
新鮮で透き通った刺身は甘くてすごく美味い。この世界で初めて食べる刺身の味だ。
「あんたも遠慮せずに一緒に食べなよ」
さばいてくれた漁師にもイカ刺しを勧める。
「そうか、それじゃ酒を持って来よう」
「カリン。お前には足を焼いたげそ焼きを作ってやろう」
横で見ていたカリンは気持ち悪がっていたので、浜辺で火を熾してイカを炙る。
「なんだか、おいしそうな香りだけど、食べても大丈夫なんだよね、ユヅキ」
「ああ、うまいぞ。食ってみろ」
さっきまで動いていた魔物の足だからと、恐る恐るカリンが食べる。
「うん、これ美味しい!」
漁師が持ってきた酒をごちそうになって、3人でイカを食べる。
「よし、もう1匹さばくか」
「おお、頼むよ。こんな美味いのに何でみんな食べないんだろうな」
「そうなんだよな、この姿を見て買う者があまりいなくてな。いつも売れ残って捨てちまうんだ」
「それはもったいないな。捨てるぐらいなら干物にしたらいいんじゃないか」
「こいつを干物にすると、小さく丸まって硬くて食えたもんじゃないぞ」
「それはちょっと違うな。特に一夜干しなら半分生のような状態で柔らかく仕上がるぞ」
「そうなのか。すまんが、その方法を教えてくれんか」
俺も実際に作ったことは無いが、一夜干しは酒のつまみでよく食べていた。
テレビでイカを干しているところも見ていたし、どんな物かは分かる。
「このイカを串で刺して広げるんだが、これぐらいの長さの串はあるか」
「それなら家にある。ちょっと待っててくれ、カカァも呼んでくる」
漁師の奥さんが来てくれて、干物用のイカをさばいてくれる。
「刺身と同じように内臓を取って開くんだが、足を付けたままにしてくれるか」
「じゃあ、目玉とか口とかの堅いところは取った方がいいね。塩加減はどんなもんだい」
「そうだな。軽く塩味になる程度の方が美味いかな」
魚の干物のように塩分が多すぎるのはダメだが、そのあたりは仕上がりを見て調整してもらったほうがいいな。
「さばいたイカの縦と横に、串をこうやって刺して広げて干してくれ。乾きも早くなるし、この形がスルメらしくていいんだよな」
「へぇ~、そんな風に干すのかい。どれぐらい干せばできるんだい?」
一夜干しというぐらいだから夜で一晩、昼間だと半日ぐらいか。
「陽に当てて、お昼ぐらいまでか。乾きすぎてもだめだしな。だが一夜干しだと2日ぐらいしか日持ちしないから、長く持たせるなら完全に乾かしてスルメにした方がいいぞ」
1枚を一夜干しに、もう1枚をスルメにするそうだ。
「すまんな。あんたが買ったイカなのに」
「いや刺身にしてもらったし、酒ももらった。礼を言うのはこっちの方だよ」
残ったイカは焼いて、アイシャ達の土産にしよう。おっと、キイエ用に生のイカも持って帰るか。
「あんたみたいに買ってくれる奴がいれば、もっとイカを捕ってもいいんだがな」
今は他の魚を釣り上げる時に、たまたま引っ掛かるイカを売りに出している程度だそうだ。それでもあれだけ売れ残るのか……勿体ない話だ。
「イカだけを捕りたいなら、夜の水面にランプの光を当てればいい。水面近くに寄ってくるはずだ。それを網ですくえば簡単に捕まえられるぞ」
「それは人族の漁法か……さすがイカを生食する種族だな。今度俺もやってみるか」
「あんた、それはこのイカが売れてからにしておくれよ」
まあそうだなと、猟師は豪快に笑った。
151
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
【鑑定不能】と捨てられた俺、実は《概念創造》スキルで万物創成!辺境で最強領主に成り上がる。
夏見ナイ
ファンタジー
伯爵家の三男リアムは【鑑定不能】スキル故に「無能」と追放され、辺境に捨てられた。だが、彼が覚醒させたのは神すら解析不能なユニークスキル《概念創造》! 認識した「概念」を現実に創造できる規格外の力で、リアムは快適な拠点、豊かな食料、忠実なゴーレムを生み出す。傷ついたエルフの少女ルナを救い、彼女と共に未開の地を開拓。やがて獣人ミリア、元貴族令嬢セレスなど訳ありの仲間が集い、小さな村は驚異的に発展していく。一方、リアムを捨てた王国や実家は衰退し、彼の力を奪おうと画策するが…? 無能と蔑まれた少年が最強スキルで理想郷を築き、自分を陥れた者たちに鉄槌を下す、爽快成り上がりファンタジー!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる