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5章 新しい恋達の行方
※ 付き合うー♡(類side)
しおりを挟む※類side
あーあ、つまらない。
興味もない部活に出て、好きな人にまで他の人を諦められてないと言われて、俺は何で今この場にいるのかとても居心地が悪く感じていた。
ちーちゃんが貴哉を諦めてないのは分かってたよ。ボラ部に入りたいのもそれが理由だってのも。
だけど、少なからず俺の事を受け入れてくれてる節があった。だから俺はちーちゃんが望むならと協力してたのに。
裏切られた気分でどうしようかと不機嫌になってると、黙々と花壇で作業をしている双葉と春野を背にちーちゃんが俺の手を握って来た。
ちーちゃんから俺に触れるなんて無いからドキッとした。
「ちーちゃん?」
「俺はお前と似てるとは思わない。俺は石原みたいに背も高くなければ頭も良く無い。顔も石原の極上に比べれば大した事ない中の上だし?そんな俺だけど、それでいいなら……」
「え?えっ!?何!?それでいいなら何!?」
「あ、いや、ちょっと待って?これ思ったよりも恥ずい……」
突然似ている事を否定したかと思えば俺を褒めるような事を言い出して、更に胸がワクワクするような期待させるような事を言いかけたちーちゃん。みるみる顔を赤くさせて恥ずかしそうに顔を背けた。
まさか!?これって告白じゃね!?
嘘だろ!?何でこのタイミング!?
俺態度悪かったよな?
いやでも恥じらうちーちゃん見たら冗談とは思えないし……あーもう何でもいい!早く続きが聞きたい!
俺は反対方向を向いて顔を隠すちーちゃんの肩を掴んで振り向かせようとした。
「ちーちゃん!言って!?ちゃんと聞くから!」
「せ、急かすなよぉ!俺こういうのした事ないんだから!」
「ちーちゃん……♡」
こちらを向いたちーちゃんは真っ赤な顔して目を潤ませていた。
そんなちーちゃんが可愛いくて俺は今すぐにでもめちゃくちゃにしてやりたくなった。
でも我慢した。せっかくちーちゃんから嬉しい言葉を言ってもらえそうだからだ。
めちゃくちゃにしてやりたい気持ちを我慢して、なるべく穏やかな気持ちを保ちつつちーちゃんを覗き込む。
そしてちーちゃんと目が合い、俺は目一杯優しく笑う。
「あ……えと、俺で良ければ付き合う?」
「付き合うー♡」
「はっず!」
「ちょっと待ってて!おい双葉~!聞いたか!?ついでに春野も!」
「なっ!?おい!?」
ちーちゃんからの告白の証人になってもらおうと、俺が花壇にいる二人に声をかけるとちーちゃんは慌て始めた。
俺は笑顔のままちーちゃんに確認を取る事に。
「何?もしかして今の告白冗談だったとかじゃないよな?」
「冗談じゃ……ないけど……」
「じゃあいいじゃん♪って二人ともシカトかよ~。ちょっとちーちゃん今の二人の前でも言ってよ」
「やだよっ!何で人前であんな事言わなきゃならないんだよ!」
「だってちーちゃんからの愛の告白じゃん?二人に証人になってもらうんだよ」
「証人……お前本当に俺の事好きなのかよ?」
「好きだよ♡二人に証人になってもらってちーちゃんは俺のだって自慢するんだ♡」
「……そうですか」
誰かに告白する事が初めてだったみたいだけど、俺はそれも嬉しかった。
ちーちゃんが貴哉を諦めてないのは分かってるけど、そんなの付き合ってから諦めさせればいい。まだ手に入れてない状態じゃ出来る事とか限られてたからこれからは思う存分アプローチ出来るってもんだ。
俺とちーちゃんがそんな事を言い合っているといつの間にか立ち上がって傍まで来ていた双葉が俺達を見下ろして来た。
「あ、双葉~♪聞いて聞いて~♪」
「聞こえてたから二度言わなくていい。お前らが付き合うのは勝手だけど、俺や貴哉に迷惑かけんなよ」
「わーい♪双葉からも祝福の言葉もらっちゃった~♪」
「今のが祝福してるように聞こえたのか!?」
「おーい、春野~?お前も聞いてただろ?今からちーちゃんは俺のだから♡」
俺がまだ花壇で作業をしてる春野に向かって大きな声で言うと、春野はチラッと俺達の方を見て来た。
「おめでとう……」
一言だけ言ってまた作業を始めた。
暗くて何考えてんだか分からないクラスメートの春野翠。俺はこいつの事が嫌いだった。
理由はちーちゃんだ。
多分だけど春野はちーちゃんの事が好き。
勿論ちーちゃんはそんな事気付いてないけど。
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