【完結】取り柄は顔が良い事だけです

pino

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1章 出会い

4.金持ちのディナー

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 尚輝くんとのデートは映画を観たり、少し街の中を歩いて回り、時々俺の好きなアクセサリーショップやファッション系のショップに入ってみたり、普通の男女がするようなデートだった。
 映画は恋愛物で、人気俳優と女優が共演してたな~、前に客が言ってた好きな俳優だったからこの話は使えるかもな。俺一人じゃ映画とか観に行かないから助かったわ♪
 ウィンドウショッピングは殆ど俺が見たい物だったから勉強にはならなかったかな?尚輝くんは横でニコニコ笑っているだけで、これ良いなとかも言わなかったから趣味が違うのかも?
 この後は夕飯を食べて解散なんだけど、どうやら予約してくれてたみたい。焼肉かな?イタ飯も悪くないよな♪大学生だから酒は飲みそうだし居酒屋とかー?
 どこに行くにせよ、エスコートされる側って付いて行けばいいだけだから楽だなぁ♪


「伊吹さん、ここです」

「え、ここって……」


 尚輝くんの案内に付いて行くと、目の前にはどデカい立派な高級そうな綺麗なホテルがあって、入口には綺麗な制服を着たホテルマン達がいた。
 えー、夕飯でホテルってどう言う事だぁ!?
 尚輝くんってば普通の顔して入って行くけど、俺達明らか場違いじゃね!?


「ま、待ってよ尚輝くん!ここってホテルだよな?どう言う事だよ?」

「先に伝えなくてすみません。二人でゆっくり過ごしたかったので、部屋を取ってそこに夕飯も用意してあるんです」

「いや、任せっきりにしたのは俺だけどさぁ~、ここってすっごく高いんじゃない?大丈夫なの?」


 俺は素直に不安な部分を聞いておく事にした。
 だって、中に入ってもスーツやドレスみたいな格好した人や絶対偉そうな人とかしかいないんだもん!
 ただのフリーターと大学生が使うようなホテルじゃなくない?


「ええ、すっごく高いですよ。このホテルは父の知り合いのホテルなので、話をしたら父名義で貸してくれる事になったんです。ですから伊吹さんは何も気にせず楽しんで下さい♪料理も追加で好きな物を頼めますので♪」

「マジかよ……」


 尚輝くんはお坊ちゃまだったのか!
 そんな漫画みたいな話が実際に俺にやってくるとは思わなくて、驚いたけど、こうなったら思い切り堪能してやろうと俺は意気込んだ。
 正直、高いホテルでの食事とかはおっさんやマダム達相手に何度かはした事があった。みんな下心があって、だからホテルなのかと思うような展開になるけど、俺はそう言う人は延長させずに、キッチリ食べる物は食べて帰る事にしてるんだ。

 まさかこんなに若い子に連れて来られるとは思わなかったな……
 尚輝くんは俺の事をそう言う目で見てんのかなぁ?
 でも今回もいつもと同じだ!食べる物食べたら帰る!

 
「あのー、尚輝くん?これどこまで上るのかな?」

「最上階が空いてたのでそこ予約しました♪夜景がとても綺麗に見えるので是非伊吹さんに見せたいと思いまして♪」
 

 広いエレベーターの中、ずーっと上りっぱなしでどんどん階層が増えていくのに不安になって聞いてみると、ここでも涼しい顔してお坊ちゃま発言!
 そうかい、夜景かい。良いんじゃないの?デートなら盛り上がるよそんなの。
 若者のデートを知りたい俺には全く役に立たないけどな!

 チンと小さな音が鳴って、目的のフロアへ到着した。
 エレベーターのドアが開いて尚輝くんが腕を外へ向けて導こうとしていたから、俺は顔を上げてビックリした。

 エレベーターの外、目の前にはすぐに部屋があって、突き当たりの壁一面がガラスになっていてさっき言ってた夜景が一番に目に飛び込んで来たんだ。


「凄い!ちょー綺麗ー!」

「ここが予約した部屋です。行きましょう」


 と言って俺の手を取って部屋の中へエスコートしてくれる尚輝くん。
 俺よりも5歳も年下なのに、キリッとした顔が様になっていてとても頼りになった。
 俺は少し照れながらも尚輝くんと手を繋ぎながら部屋の中へ進み、目の前に広がる広大な夜景に釘付けになった。
 
 俺が今まで見た夜景で一番綺麗かも!
 こんな事されたら俺でもこんなに興奮するのに、普通の女子がされたらそれだけで好きになっちゃうんじゃね?
 いや~なるほどね!たまには背伸びをしてこういうデートにするのも有りって訳ね♪

 ま、仕事でのデートでやろうとは思わないけどな!

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