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3章 引退を考える今日この頃
37.25歳の悩み事
しおりを挟む日曜日は丸一日休みにしてあったので家でゆっくり過ごしていた。
部屋の掃除をして少し休んでる間にスマホで来週の予定をチェック。
尚輝くんが現れる前は平日のどっかで休み1日あればって感じだったけど、今はこうして日曜日も休んでいる。
そう言うのも、出勤しても必ずその日にち、時間に客から予約が入るとは限らないからだ。つまり、丸1日予約が入らず結局休み状態って事になる場合もある。そうなると勿論稼ぎも0だ。
この仕事だけで生活している俺は極力出勤するようにして、少しの時間でもデートをするようにしていた。
でも、毎週土曜日にフルで予約してくれる尚輝くんのお陰で無理して出勤する事もなくなった。
とは言え、いつ尚輝くんが俺に飽きて予約してくれなくなるかも分からないからな。とりあえず週休は2日にしてある。
「んー、最近余裕あるからあんま気にしてなかったけど、新規の客減ったな~」
たまにはちらほらいるけど、何年かやっている俺はリピさん半分、新規さん半分って言う割合で予約が入っていた。
ところが最近は7:3と言う割合で新規の客が減って来ている風に感じた。
毎回ご贔屓にしてくれるリピさんがいるなら十分と思うだろ?
初めは俺もそう思っていたよ。初めましての挨拶とかしなくていいし、いつもの人ならお互い知ってるから気も楽だしな。
ところがどっこい、やっぱりリピだけではこの業界食ってはいけないんだ。そりゃいる事に越した事はない。だけど、さっきも尚輝くんに対して言ったけど、いつ飽きられるか分からないからだ。それか金を使い過ぎてパンクするか……
俺は何人もそんな客を見て来たから、大体半々ぐらいが丁度いいんだ。
新規が必ずリピになるとは限らないから、たまにリピになってくれればいい。俺は無理せずにそうやってやって来た。
この仕組みからいくと、新規の客が取れないといつかはリピも薄くなり、俺の稼ぎは少なくなる。
だから頑張って新規開拓しなきゃならねぇんだけど、どうにも気が乗らない。
歳のせいかな?
俺はこのままでいいのかと最近思うんだ。
正直言ってこの仕事は年齢を重ねる毎に不利になっていくだろう。かなり歳行ってても全然イケる人はいるけど、そう言う人は大抵自分を維持する為に金が掛かる。若ければそれだけで価値があり、何もしなくても新規の客が目を付けるけど、歳を取るとそう言う訳にはいかないんだ。
実際に俺より歳いってる人は何人もいるけど、みんな歳誤魔化して、見た目に金掛けて頑張ってるんだ。
俺はこの持って生まれた美貌があるから何もせずに食って来れたけど、きっとそれはいつまでも続かない。
あまり歳行ってからだと普通の仕事を探すってなった時に良くないよな~。
だから今俺は悩んでるって訳!
普通の会社員とかになれば給料は安定するよな。
そろそろ落ち着いてもいいのかもな。
こんな風に考えるようになったのは紛れもない尚輝くんに出会ってからだ。少しだけタイガーもかな?
夢や希望、やりたい事や将来に向けて頑張ってる若い彼らを見て少し刺激を受けたのかもしれない。
客からのメッセージに返信をしてスマホを閉じる。
そもそも俺ってまともに働けるんかなぁ?
特に資格がある訳でもなければ勉強だって出来ない。
俺が就活とかしたら絶対苦労しそうだ……
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