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4章
とんだお騒がせ野郎だな!
しおりを挟む学校の近くのコンビニまで行くと、外に立ってる心を見付けた。俺達が近寄ると、心も気付いて顔を強張らせていた。
柳瀬がいたからだろう。それも俺と一緒に現れたんだから驚くのも無理はない。
「貴哉、どう言う事だ?」
「なんかよ~、柳瀬が謝りたいんだって。話してやってくんね?」
「ココロ!少しでいいから時間をくれないか?」
柳瀬が「頼む」と言って両手を合わせてお願いすると、心は俺を見て来た。
「俺からも頼むよ。もし心が言うなら俺も付いてるし」
「うん。貴哉もいて欲しい。太一、話って何?」
俺にニッコリ笑い掛けた後、スッと顔を無表情に戻して柳瀬を見る。上手く行けばいいけど……
柳瀬は一回俺を見た後に、少し下を向きながら話し始めた。
「ココロ……いや、心!お前の事脅したりして悪かった!実は写真はもう無いんだ。結構前に消した。俺のせいでクラスで嫌な思いさせて本当にごめん!今まで巻き上げてた金も全部あるんだ」
「え、写真無いの?」
「無いよ!今見せるから!」
柳瀬が一生懸命に自分のスマホを開いて写真とかが入ってるフォルダーの中を見せていた。心もしっかり確認していて、安心したように俺を見た。
「貴哉が言ってくれたのか?写真消させてくれてありがとう」
「へ?いや、俺は特に何も……」
「心、お前が許してくれるならまた前みたいに仲良くしたいんだ。頼むよ」
「うん、いいよ。俺も普通にしてくれると助かるから。話は終わりかな?貴哉、体は大丈夫なの?送って行くよ」
「いや、俺は大丈夫だから!それよりも柳瀬ともっと……」
何か心が柳瀬よりもやたら俺を気に掛けてて、あんまり仲直りした感が無いんだよな。
うーん、こうなったら柳瀬の気持ち教えちゃった方がいいんじゃね?
俺は柳瀬に近寄って確認する事にした。
「おい、お前アレ言えよ」
「は?嫌だよ。絶対今言うべきじゃないだろ」
「いや、今言わなきゃこの先ずっと言えねぇだろ」
「太一、他にも話があるのか?貴哉を困らせるのはやめろよ」
「ほら柳瀬言っちまえって」
「……何で……秋山ばっかり……」
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「太一?」
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「はぁ!?何で今それ言うんだよ!」
てかもうウザくないんじゃなかったのかよ!
いきなり大きな声でそんな事言い出すから、周りからジロジロ見られてるじゃねぇか!
訳が分からなくて、柳瀬を見ると、悔しそうに歯を食いしばりながら俺の事を見ていた。
あー、なるほどな。心が俺ばっかに笑い掛けたりしてるから気に入らないってか。
「いつも秋山ばっかり!一肌脱いでやるって言った癖に!!裏切り者!!」
「訳分かんねぇ事言ってんじゃねぇ!俺はちゃんと謝れる場をセッティングしただろうが!そもそもテメェが撒いた種だろうが!!上手くいかねぇからって八つ当たりするんじゃねぇ!!」
「てかハッキリ心の事振ってやれよ!」
「あ!?マジで訳分かんねぇ事言ってっとキレるぞ!?」
「貴哉落ち着いて。太一の言う事は聞かなくていいからもう行こう。ここじゃ迷惑になるよ」
柳瀬の奴、心が俺の事を好きだと思い込んで言ってやがるな!てか今その話する時じゃねぇだろ!柳瀬って馬鹿なのか!?せっかく自分の気持ちを伝えるチャンスだったのに台無しにしやがった!
俺は本気でキレそうになった所を心に両肩を押さえられて、柳瀬と距離を取らされた。そしてそのまま俺の肩を抱いて柳瀬を残してコンビニから離れた。
あーもう!何でいつもこうなっちまうんだ!柳瀬のヤローが馬鹿な事言い出すからめちゃくちゃじゃねぇか!
「クソッ!何なんだよアイツは!」
「貴哉、太一はああ言う奴なんだよ。少し自分寄りの考えで喋るから、貴哉とは合わない所があると思うんだ。貴哉は悪くないの分かってるから、だから落ち着いて?」
コンビニから少し離れた場所で立ち止まり、心からも離れて抑えきれないイライラを露わにしていた。
心が必死に俺をなだめようとしているのが分かって少しだけ冷静になる事にした。
「そうみてぇだな。あいつとは合わなそうだ。でもよ、あいつに一肌脱ぐって言ったのは本当なんだ。こうなったら俺から言うわ。柳瀬は心の事が好きなんだよ」
「それは太一から聞いたのか?」
「そうだよ。だから俺がウザいってハッキリ言われた!心が自分よりも俺の事を先に好きになったから、心を孤立させて自分を頼りにしてもらいたくてワザと嫌がらせしたんだと!とんだお騒がせ野郎だな!」
「……そっか。何かごめんな」
心に謝られてやべー伝え方しちまったなと少しだけ反省した。まるで柳瀬がすげぇワガママで自己中な奴みたいに言っちまったぜ。いや、ワガママで自己中なのは間違えてねぇけどな。
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