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4章 通い妻
20.鼻が高い
しおりを挟む学校の食堂でハラリとランチしてたら飯野さんからメッセージが来ている事に気付いた。
飯野さんからとか珍しいー。なんだろ?
「ハラリ、飯野さんからなんか来たー」
「おー何て?」
ラーメンを啜るハラリは軽い感じで聞いて来た。
もう慣れたけど、こうしてる間にもハラリは他の学生達からかなり注目されていた。普段見掛けない人がいるからじゃない。独特のオーラを放っていたからだ。ただでさえ目立つ外見なのに、ただこうしてラーメンを食べてるだけなのに、その姿が美しくてテレビのCMを見ているような気にさえなれた。
俺は内容を読み上げる事にした。
「えっとね……お前今週シフト入れてないのか?だって」
「バイトか?」
「そう。今週はちょっと学校が忙しいから入れて無かったんだ」
それとハラリの事が心配だったからだ。なるべく側にいてあげた方がいいかなとも思ったんだよね。
「ふーん。学生も大変だな。比良里には何て返すんだ?」
「普通に学校が忙しいって返す~。でもこんな事をわざわざ聞いてくるとか飯野さんて彼女みてぇ♪」
「ん?奏多が彼女じゃなくて?」
「えー、どちらかと言えば俺のが彼氏だろ」
「見た目だけで言ったら逆だけどな。お前女みてぇに可愛い顔してんじゃん」
「そうなんだよな~。俺もハラリや飯野さんみたいにかっこよかったら良かったのに。整形でもするか!」
「余計な事すんなって。比良里が悲しむから」
「何で俺が整形すると飯野さんが悲しむんだよ?」
「そりゃお前の顔がタイプだからだよ。あ?本人から聞かされてねぇの?」
「えー!タイプって好きな子とかのタイプ!?何それ!飯野さんって俺の顔が好きなのか!?」
「俺が可愛いと思うんだから比良里もそうだろうよ。てかお前ら付き合ってんだよな?」
「付き合ってないって!そんな事言ったら飯野さんに怒られるって!」
そっかぁ、俺の顔って飯野さんのタイプなのか~。これはからかうネタが出来たな♪
それにしても俺と飯野さんが付き合うって、どうしてそうなるんだ?そりゃ最近仲良くなったけど、お互い付き合いましょうなんて話はしてないし、飯野さんが俺の事をそう言う意味で好きなのかも知らない。
少なくとも俺は飯野さんに対して付き合いたいとかは思ってない。
ただバイト先の先輩後輩としてこれからも仲良くやって行けたらとは思ってるけどな。
「奏多、お前は比良里と付き合いたいと思わないのか?」
「うん。十分仲良いと思ってるし、別にそこまでじゃないかな~」
「……ふーん」
「それに今の俺はハラリの面倒見なきゃで恋愛どころじゃねぇんだわ♪今日帰りに夕飯の買い物して行こうぜ~」
「俺の面倒ね~」
「昼間はこうして大勢の人がいる所にいれば安全だけど、やっぱり夜はそう言う訳にはいかないじゃん?」
「それって比良里より俺を優先してくれてるって事だろ?嬉しいぞ♡」
ハラリは食べ終わった後、テーブルに肘をつきながらジッと俺の話を聞いていたけど、嬉しそうにニッコリ笑う姿を見て俺はキュン♡とした。
だってさ、こんなにかっこいい奴に笑い掛けられてみろよ?誰だってときめくだろうよ。
あー、ほらあそこの女子なんか勝手に写メなんか撮ってるしー。
ハラリを連れて歩いてると、友達からも聞かれるけど、ハラリの事を「凄い」とか「かっこいい」とか言われるので俺は気分が良かった。
ちなみにハラリの事は飯野さんに言ったように、親戚って事になっている。
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