廃人だけどモテモテ勇者なオレ参上プラスアルファ

ザノ・夕ナ

文字の大きさ
7 / 62
邂逅から始まった愛・恋・仕事

「おっパイナップルだ」

しおりを挟む
 とりあえず長いものに巻かれようとオレは特に思い始めたのは高校中退した頃。
 権力もないスラム街出身のオレ。よくあんなところで親は子孫繁栄しようと思ったなってほどにスラム街なあそこ、子は親の奴隷か? って毎日思ってた。気持ち悪い親だったよ、ほんと。正常には思えなかったよ、特に大人になっていくたびに。まあ、街といったらいいすぎなぐらいで田舎よりだが。そして世界一不細工が多いとかホントかウソか知らないけどいわれる愛知県。
 長いものに巻かれるとかは、自分の意志に反していて嫌だ、オレは自立したいんだ。でも、オレは、それでも、頼りたいんだよってぐらい苦しいんだ。だからといって、危険な仕事はしたくはない、だからニートのままだった。
 オレは、馬鹿だ。でもその馬鹿と反しようとしている。でも、もっと馬鹿なのがいて、そういうのは、その馬鹿さによろこびを感じているんだ、なんもいい方向にもってもいけない暴走とかしてさ。疲れたんだ、あの元いた世界っていうところは、言い伝えのとおり、本当に馬鹿は死なねば治らないのだろう、チクショウゥッ。自分の馬鹿さにも他人の馬鹿さにも鬱陶しさを、感じるよ、ああ。
 でもさ、こっちきてそういう糞さもなくなって、いいんだ。
「なあ。この世界って、オレがまえいたところと本当に別のところなんだよな。レイノはどのぐらいこっちのこと知っているの」
「こちらは確実に前いたところとは別の所。神器に触れたものしかまず行くことはできない。ご主人は、私たちを、封印して、こちらから去ったのだ。そして、またこちらに来た。もう忘れたのか」
「私は大してこちらのことは知りませんが、霊力を通して把握していることはまあまああります」
 街、そこには女子高生がいた。
 異世界の女子高生。
 異世界の女子高生はオレの元いた世界の女子高生と顔は基本似ていないが、雰囲気、そして服装は、似ている。
 女子高生、オレは、このワードが大好きで、よくネットで検索したし、いろんな画像を見た。そしていろいろと見抜いたりもした。
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッ!」
「あ? なんだ?」
 オレは、指をさされ、叫ばれた。
「きゃああああああああああああああぁっ! 見て! あの人かっこいいわよ!」
「ほんとだぁっ!」
 率直に言おう。オレは、こっちでは絶世の美男に見える外見をしているのだ。
 ちなみに、叫んでる女子高生たちのがオレよりも背は高い。
「絶世のイケメンよ!」
 オレは、女子高生から大人気アイドルが浴びるような歓声以上の歓声を浴びている。
「ねえ、ちょっとあの子らのほうよっていかない?」
「イケメンくんがこっち来たわよ!」
「ねえねえ、キミたちいい帽子持ってるじゃん、その胸の」
 オレは、その女子高生の中で一番爆乳でイイクビレ持ちの子の胸にぶらさがった帽子を露呈させ、吸った。
「いい味の帽子だ」
「きゃああああああああああああああああああぁっ! ありがとうございます!」
「ほんとに味なんてしたの? ……イケメンくん、私のもあげるよ、帽子」
「え、ありがとう!」
 オレは、もっとも綺麗な配色をした帽子を持った女子高生の帽子も吸った。
「あ、あの! 私のも吸ってください!」
「いいよ、ちょっと待ってな」
「やった!」
 オレは、そばにいる女子高生でもっともいい形した帽子の子の帽子を吸った。
「ああ! 帽子最高!」
「いまからぁ、学校あるんだけどぉ、今日早帰りできる日だから、その後ビーチいくんだけど、一緒にいかない? イケメンくんも」
「イクイク! ワイマール憲法も壱阡九百壱拾九年でイクイク!」
「あはは、イケメンくんなんか意味不明なこと言ってておもしろ~い」
 多分ワイマール憲法とかは通じていないんだろう。
「サイコウ。マジ性格もタイプなんだけど」
 オレは長いものに巻かれる主義だ。が、オレの長いのは毛と、鼻の下と、鼻の幅と、顔と、落ち込んでいる時間と、胴だけ。下半身は特に短い。
「待ってるのもなんか面倒だし、学校行こうか」と、オレは言った。
 学校は、またさっきいたほうに戻る位置にあった。が、これも旅の醍醐味だ、いろいろと彷徨こう。
 学校には、ヤイバとサヤとレイノもつれていく。
 ホテルから出て数分後、フレンチェと姫のレプリカはとりあえず、もとに戻した、レイノが。
 レプリカ、といっても、バストサイズや身長はガチで合致するものだ。
 フレンチェの身長は壱百六拾九センチ。姫の身長は壱百六拾八センチ。
 オレ、元いた世界の学校は大嫌い。好きなのは女。でも本当は女も好きになれない。女をモノのように見ていて好きだったんだ。でもいまは、そんな悲観視はしていない。
 学校に着いた。
「よし、イくぞう!」と、オレは気合を入れてイった。
 オレとヤイバとサヤとレイノはいま保健室で待機中。
「ここなら宿泊もできそうだな」と、ヤイバは言った。
「だよな。でもここを宿の代わりにするのは不躾ってやつだろ」
 オレたちはベッドでとりあえず寝た。
 数時間後。
「あ~♡」と、オレは言った。
「あ~♡」
「気持ちよかったな、寝るの」
「はい」
「よし、出よう」
 オレたちは保健室から出ていった。
 女子高生たちと合流。
「イケメンくんオマタセ~♡」
「よお!」
 オレが元いた世界で、陰キャラでモテないとされるであろう外見の男がこの学校で一番かっこいい男、と、されていたが、オレがこの学校にきてからは、それが覆ってしまった。オレはこの学校の生徒ではないが、この学校にいる男で一番かっこいい男、と、された。
「ご主人、また、見てみたら」
「え? ナニを?」
「この学校の部室とか。いってみたらどうだ。愉しいかもだぞ」
「ああいるかもな、カワイイ女の子! でもまただ! 今日はビーチの日なんだよ!」
 ビーチに向かった。
 パイナップルが実る木が大量に生えていた。
「おっパイナップルだ」と、オレはイった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~

紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。 そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。 大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。 しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。 フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。 しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。 「あのときからずっと……お慕いしています」 かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。 ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。 「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、 シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」 あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

鬼隊長は元お隣女子には敵わない~猪はひよこを愛でる~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「ひなちゃん。 俺と結婚、しよ?」 兄の結婚式で昔、お隣に住んでいた憧れのお兄ちゃん・猪狩に再会した雛乃。 昔話をしているうちに結婚を迫られ、冗談だと思ったものの。 それから猪狩の猛追撃が!? 相変わらず格好いい猪狩に次第に惹かれていく雛乃。 でも、彼のとある事情で結婚には踏み切れない。 そんな折り、雛乃の勤めている銀行で事件が……。 愛川雛乃 あいかわひなの 26 ごく普通の地方銀行員 某着せ替え人形のような見た目で可愛い おかげで女性からは恨みを買いがちなのが悩み 真面目で努力家なのに、 なぜかよくない噂を立てられる苦労人 × 岡藤猪狩 おかふじいかり 36 警察官でSIT所属のエリート 泣く子も黙る突入部隊の鬼隊長 でも、雛乃には……?

処理中です...