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逃げるは恥だがなんとやら
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「な、なんてことをっ・・・!?」
貴婦人は声を荒らげ、顔を青くさせた。
「あら、貴女の息子さんが私と彼女を侮辱したからじゃない。」
「そんなことっ・・・!私たちを誰だと思っているの!?」
まずい。貴婦人の逆鱗に触れたみたい。
「あらあら。まぁいいわ。じゃあ逃げましょうか。」
そう言って彼女は私の手をとった。その手はとても大きくて冷たい、なのに不思議と安心する手だった。
私は黙って頷き、走り出そうとした。走り出そうとしたんだ。だけど、赤子の頃から奴隷商人の元で育ったその身体は栄養失調とストレス過多、運動不足により弱りきっていた。
「あー、大分弱ってるわよね。走れないかしら?」
「申し訳、ありません・・・。」
もう私はダメかもしれない。人生終了待ったナシだ。主人の命令を聞けないなんて。
「じゃ、ちょっと失礼。」
「えっ・・・。」
そう言うと、彼女はさらっと私を抱きかかえて走った。
「うーん、貴女軽すぎない?ちゃんと食べてたの?」
黙って頷く。
「まぁいいわ。今日からはちゃんとしたもの食べれるからね。」
近くで聞くと余計に優しい声に聞こえるなぁ・・・。この人が主人でほんとに良かった。
ただ不安材料がひとつ。あれだけの資金を持っていてなぜ城下町を離れて、もうすぐ王都を抜けようとしてるのか。
あ、王都でちゃった・・・。
となりの都市にいくのかな?いやでも、森やら滝やらでなかなか徒歩でなんて行けないはずなのに・・・。
貴婦人は声を荒らげ、顔を青くさせた。
「あら、貴女の息子さんが私と彼女を侮辱したからじゃない。」
「そんなことっ・・・!私たちを誰だと思っているの!?」
まずい。貴婦人の逆鱗に触れたみたい。
「あらあら。まぁいいわ。じゃあ逃げましょうか。」
そう言って彼女は私の手をとった。その手はとても大きくて冷たい、なのに不思議と安心する手だった。
私は黙って頷き、走り出そうとした。走り出そうとしたんだ。だけど、赤子の頃から奴隷商人の元で育ったその身体は栄養失調とストレス過多、運動不足により弱りきっていた。
「あー、大分弱ってるわよね。走れないかしら?」
「申し訳、ありません・・・。」
もう私はダメかもしれない。人生終了待ったナシだ。主人の命令を聞けないなんて。
「じゃ、ちょっと失礼。」
「えっ・・・。」
そう言うと、彼女はさらっと私を抱きかかえて走った。
「うーん、貴女軽すぎない?ちゃんと食べてたの?」
黙って頷く。
「まぁいいわ。今日からはちゃんとしたもの食べれるからね。」
近くで聞くと余計に優しい声に聞こえるなぁ・・・。この人が主人でほんとに良かった。
ただ不安材料がひとつ。あれだけの資金を持っていてなぜ城下町を離れて、もうすぐ王都を抜けようとしてるのか。
あ、王都でちゃった・・・。
となりの都市にいくのかな?いやでも、森やら滝やらでなかなか徒歩でなんて行けないはずなのに・・・。
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