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翌日の朝、私は食堂でトーストとスクランブルエッグにコーヒーという、朝の定番メニューを粛々と口に運んでいた。
お赤飯を毎日食べ続けていたら、当然ながら在庫が底を突いてしまったからだ。次の入荷は早くて一ヶ月後だと言う。
悲しいけど自分で蒔いた種なので仕方ない。でも次の入荷の際、次回からはもっと大量に入荷するよう頼んでおいたから、それを楽しみにして待つつもりだ。
本当は我が国で自給できるようになれば一番良いんだが、さすがに米作は無理だろうな。大豆ならともかく。だから当面は輸入に頼るしか無さそうだ。
私はいつものように新聞を広げながら朝食を摂っている。行儀悪いと言われそうだが、こればっかりはなかなか直らない悪習だ。
「おはよう、リーチェ。今日も早いね?」
「おはようございます、お父様」
朝食の順番は私が一番早く、その次が父親というのがいつもの朝の光景だ。女子脳二人組は揃ってお寝坊さんなのだ。
「なにか気になる記事はあったかい?」
「いえ、特には」
これまたいつもの朝の一コマだ。我が家を経済面で支えていると自負している私は、株式市況や経済面の記事を読み漁り、金儲けの匂いがどこかでしていないかチェックする。
領地に行く前から毎日続けて来た日課だ。領地に行ってからは新聞が無いので、毎日という訳にはいかなくなったが、父親から週に一度纏めて送られてくる新聞のチェックは欠かさなかった。
「うん? これは?」
「なにかあったのかい?」
経済面の記事を読み終えて社会面の記事に目を通した私は、ちょっと気になる記事を見付けた。
「隣国トランセンドの第二王子が我が国に留学しに来るそうです」
例のレインボーローズ事件の時に目にした国名だからだろう。殊更目に止まった。
「なるほど。どうやら隣国は、ようやく内戦の傷痕が癒えたらしいな。じゃなけりゃ、王子を留学させる余裕なんて無かっただろうから」
「そうみたいですね」
「第二王子ということは...確か、リーチェと同い年のはずだと思う」
「えっ!? そうなんですか!?」
「あぁ、もしかしたらクラスメートになるかも知れないな」
異世界転生物に定番の隣国の王子がここで登場か...小説『悪役令嬢は二度死ぬ』の作中には登場しなかった配役だ。もしかしたら、私がストーリーをねじ曲げたせいで、イレギュラーな配役が追加されたのかも知れないな。
それにしても隣国の王子ねぇ....どんな人か知らないけど、どっかのゲス王子みたいなヤツじゃないことを切に願うわ...
お赤飯を毎日食べ続けていたら、当然ながら在庫が底を突いてしまったからだ。次の入荷は早くて一ヶ月後だと言う。
悲しいけど自分で蒔いた種なので仕方ない。でも次の入荷の際、次回からはもっと大量に入荷するよう頼んでおいたから、それを楽しみにして待つつもりだ。
本当は我が国で自給できるようになれば一番良いんだが、さすがに米作は無理だろうな。大豆ならともかく。だから当面は輸入に頼るしか無さそうだ。
私はいつものように新聞を広げながら朝食を摂っている。行儀悪いと言われそうだが、こればっかりはなかなか直らない悪習だ。
「おはよう、リーチェ。今日も早いね?」
「おはようございます、お父様」
朝食の順番は私が一番早く、その次が父親というのがいつもの朝の光景だ。女子脳二人組は揃ってお寝坊さんなのだ。
「なにか気になる記事はあったかい?」
「いえ、特には」
これまたいつもの朝の一コマだ。我が家を経済面で支えていると自負している私は、株式市況や経済面の記事を読み漁り、金儲けの匂いがどこかでしていないかチェックする。
領地に行く前から毎日続けて来た日課だ。領地に行ってからは新聞が無いので、毎日という訳にはいかなくなったが、父親から週に一度纏めて送られてくる新聞のチェックは欠かさなかった。
「うん? これは?」
「なにかあったのかい?」
経済面の記事を読み終えて社会面の記事に目を通した私は、ちょっと気になる記事を見付けた。
「隣国トランセンドの第二王子が我が国に留学しに来るそうです」
例のレインボーローズ事件の時に目にした国名だからだろう。殊更目に止まった。
「なるほど。どうやら隣国は、ようやく内戦の傷痕が癒えたらしいな。じゃなけりゃ、王子を留学させる余裕なんて無かっただろうから」
「そうみたいですね」
「第二王子ということは...確か、リーチェと同い年のはずだと思う」
「えっ!? そうなんですか!?」
「あぁ、もしかしたらクラスメートになるかも知れないな」
異世界転生物に定番の隣国の王子がここで登場か...小説『悪役令嬢は二度死ぬ』の作中には登場しなかった配役だ。もしかしたら、私がストーリーをねじ曲げたせいで、イレギュラーな配役が追加されたのかも知れないな。
それにしても隣国の王子ねぇ....どんな人か知らないけど、どっかのゲス王子みたいなヤツじゃないことを切に願うわ...
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