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ラインハルトからの返事はすぐに来た。私の入学式の日に合わせて王都に来てくれるそうで。まずは一安心といったところだ。
「ねぇシンシア、他になにか準備が必要な事とか無いかしら?」
「そうですねぇ...特に無いと思います。教科書とかは学園に入学してから配布されるみたいですしね。あとは引っ越しの準備くらいでしょうかね?」
「あぁ、それはすぐ終わるからまぁいいわ。なにか忘れ物とかがあったとしても、すぐ取りに戻って来れるしね」
「そうですね」
王立学園は当然ながら王都内にある。なので、この王都の屋敷からでも十分通える距離ではあるのだ。
ただ、この屋敷は王都の中心部にあるが、王立学園は王都の端っこに位置している。広大なグラウンドなどを併設しているから、広い敷地が必要になるためだ。
王都の中心部から通おうとすると、馬車で約30分ほど毎朝夕走ることになる。これは思いの外面倒な時間だ。
だからもし、王立学園が全寮制でなかったとしても、私は敢えて寮生活する方を選んでいたと思う。
ちなみに全寮制と一応謳ってはいるが、実は通いでも構わないそうだ。家がすぐ近所にある生徒は、通っている場合も多いと聞く。
「あ、そうだ。新聞って取れるのかしら?」
「いやぁ...どうなんでしょう...無理なんじゃないですかねぇ?」
「そっかぁ...」
「そもそもですが、学生の内から毎朝新聞を読むような人ってあんまり居ないんじゃないですかね?」
「うん、まぁそうなんだけどさ...」
確かに前世の私も、学生の頃は新聞を毎朝読んだりはしなかったな。せいぜいがテレビ欄をみる程度か。それこそ、新聞部が不定期に発行する校内新聞の方を良く読んでいたかも知れないくらいだわな。
「あ、でも、王族の方が通っていらっしゃいますから、もしかしたら購読契約を結んでいるかも知れませんね?」
「そうね。そこら辺はアレク様に聞いてみることにするわ」
◇◇◇
「やぁ、リーチェ。ちょっとお久し振り」
「ご機嫌よう、アレク様」
今日も今日とて、図書室で自習に勤しむ私の元にアレクサンドル王子がやって来た。そういや自分で久し振りと言ってるように、珍しく一週間以上も顔を見せなかったな。
「お忙しいんですか?」
「まぁね、王立学園の入学式がもう来週に迫ってるから」
そう、いよいよ小説『悪役令嬢は二度死ぬ』の舞台である王立学園での生活が幕を開けるのだ。
もっとも、私がストーリーをねじ曲げたせいで、もう既に小説のストーリーとはかけ離れた展開になっているんだけどね。
だからこれからは、なにが起こるのか私にも予測が付かない。私は身が引き締まる思いを感じていた。
「ねぇシンシア、他になにか準備が必要な事とか無いかしら?」
「そうですねぇ...特に無いと思います。教科書とかは学園に入学してから配布されるみたいですしね。あとは引っ越しの準備くらいでしょうかね?」
「あぁ、それはすぐ終わるからまぁいいわ。なにか忘れ物とかがあったとしても、すぐ取りに戻って来れるしね」
「そうですね」
王立学園は当然ながら王都内にある。なので、この王都の屋敷からでも十分通える距離ではあるのだ。
ただ、この屋敷は王都の中心部にあるが、王立学園は王都の端っこに位置している。広大なグラウンドなどを併設しているから、広い敷地が必要になるためだ。
王都の中心部から通おうとすると、馬車で約30分ほど毎朝夕走ることになる。これは思いの外面倒な時間だ。
だからもし、王立学園が全寮制でなかったとしても、私は敢えて寮生活する方を選んでいたと思う。
ちなみに全寮制と一応謳ってはいるが、実は通いでも構わないそうだ。家がすぐ近所にある生徒は、通っている場合も多いと聞く。
「あ、そうだ。新聞って取れるのかしら?」
「いやぁ...どうなんでしょう...無理なんじゃないですかねぇ?」
「そっかぁ...」
「そもそもですが、学生の内から毎朝新聞を読むような人ってあんまり居ないんじゃないですかね?」
「うん、まぁそうなんだけどさ...」
確かに前世の私も、学生の頃は新聞を毎朝読んだりはしなかったな。せいぜいがテレビ欄をみる程度か。それこそ、新聞部が不定期に発行する校内新聞の方を良く読んでいたかも知れないくらいだわな。
「あ、でも、王族の方が通っていらっしゃいますから、もしかしたら購読契約を結んでいるかも知れませんね?」
「そうね。そこら辺はアレク様に聞いてみることにするわ」
◇◇◇
「やぁ、リーチェ。ちょっとお久し振り」
「ご機嫌よう、アレク様」
今日も今日とて、図書室で自習に勤しむ私の元にアレクサンドル王子がやって来た。そういや自分で久し振りと言ってるように、珍しく一週間以上も顔を見せなかったな。
「お忙しいんですか?」
「まぁね、王立学園の入学式がもう来週に迫ってるから」
そう、いよいよ小説『悪役令嬢は二度死ぬ』の舞台である王立学園での生活が幕を開けるのだ。
もっとも、私がストーリーをねじ曲げたせいで、もう既に小説のストーリーとはかけ離れた展開になっているんだけどね。
だからこれからは、なにが起こるのか私にも予測が付かない。私は身が引き締まる思いを感じていた。
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