57 / 130
第57話 領都探索
しおりを挟む
四人で一頻り泣いた。
涙が治まった後、これからのことを相談し始める。
「町ごと焼き払うか?」
とラキが言えば、
「いや、そこまでしなくても領主の屋敷だけでいいだろ?」
ユウも続く。
「それだと確実じゃありません。領主をどこかに呼び出して、確実に殺るというのはどうでしょう?」
アリィもノリノリだ。
「おっ!? それいいな! どうやって呼び出す?」
「獣人の子を見付けたって言えば、喜んで飛んで来ると思いません?」
「なるほどの。エサに釣られてノコノコやって来た奴をプチッと殺る訳じゃな。ふぉっふぉっふぉっ、アリィよ、お主も中々の悪よのう」
「なんのなんの、お代官様ほどじゃございやせん」
「「 ふぉっふぉっふぉっ~! 」」
「ね、ねぇ! 一体なんの話をしてるの~?」
ラキとアリィが悪代官と悪徳商人の寸劇を始めたところで、堪らずリオが割って入った。
「「「 どうやって領主を殺るかだが(ですけど)? 」」」
それがなにか? と言わんばかりに三人が見事にハモった。
「だ、ダメだよ~! そんなことしちゃダメ~!」
「悪いがリオ、これはもう決定事項なんだ」
「リオちゃんのご両親と村の人達の敵討ちなんです」
「どういう風に殺ろうかの~」
三人の目は完全にイッちゃってる。
「とにかくダメ~! そんなことリオは望んでないんだからね~!」
「しかしだなリオ...」
「しかしもかかしもない! リオのことを思ってくれてるのは分かるけど、そんなことしたらユウ達も悪い領主と同じになっちゃうんだよ? リオのために手を汚されたって全然嬉しくないよ!」
そう言われてしまうとユウ達も我に返ったのか、少し気まずげに顔を見合わせた。
「...じゃあどうする?」
ユウが代表して皆に問い掛ける。
「領主の悪事を暴いて国に訴えるんだよ! 最初っからそういう話だったでしょ? 忘れちゃったの?」
「いや、覚えてるが...リオはそれだけで本当にいいのか?」
ユウは納得していない顔だ。
「いいって言ってるじゃん!」
「二人はどうだ?」
ユウはアリィとラキに問い掛ける。
「リオちゃんがそう言うなら...」
「釈然とせんが...リオがそう望むなら...」
二人は渋々ではあるが、納得したようだ。
「分かった。じゃあ情報収集も兼ねて領都を探索するか。昼間の顔をまだ見てないしな」
「「「 了解!」」」
◇◇◇
領都ダレスの大通りは昼間から人で溢れていた。
「凄い人だな.. アリィ、ラキ、逸れないように注意しろ」
「ラキ、手を繋ぎましょう」
「子供扱いされてるようで嫌なんじゃが仕方ないか。じゃがアリィよ、片手でリオを抱っこしながらではキツイじゃろ。妾が抱っこし」
「大丈夫ですから!」
アリィは皆まで言わせなかった。
「ラキ、冒険者ギルドはどっちだ?」
「なんじゃ? 依頼でも受けるのか?」
「いや、なにか情報がないかと思ってな」
「案内してもいいが、知り合いがおるかも知れんから子供の姿じゃとマズいな。ちとその辺で着替えて来るから待っておれ」
そう言ってラキは路地裏に消えた。
ちょうどその時、大通りにやたら豪華な馬車が現れた。
涙が治まった後、これからのことを相談し始める。
「町ごと焼き払うか?」
とラキが言えば、
「いや、そこまでしなくても領主の屋敷だけでいいだろ?」
ユウも続く。
「それだと確実じゃありません。領主をどこかに呼び出して、確実に殺るというのはどうでしょう?」
アリィもノリノリだ。
「おっ!? それいいな! どうやって呼び出す?」
「獣人の子を見付けたって言えば、喜んで飛んで来ると思いません?」
「なるほどの。エサに釣られてノコノコやって来た奴をプチッと殺る訳じゃな。ふぉっふぉっふぉっ、アリィよ、お主も中々の悪よのう」
「なんのなんの、お代官様ほどじゃございやせん」
「「 ふぉっふぉっふぉっ~! 」」
「ね、ねぇ! 一体なんの話をしてるの~?」
ラキとアリィが悪代官と悪徳商人の寸劇を始めたところで、堪らずリオが割って入った。
「「「 どうやって領主を殺るかだが(ですけど)? 」」」
それがなにか? と言わんばかりに三人が見事にハモった。
「だ、ダメだよ~! そんなことしちゃダメ~!」
「悪いがリオ、これはもう決定事項なんだ」
「リオちゃんのご両親と村の人達の敵討ちなんです」
「どういう風に殺ろうかの~」
三人の目は完全にイッちゃってる。
「とにかくダメ~! そんなことリオは望んでないんだからね~!」
「しかしだなリオ...」
「しかしもかかしもない! リオのことを思ってくれてるのは分かるけど、そんなことしたらユウ達も悪い領主と同じになっちゃうんだよ? リオのために手を汚されたって全然嬉しくないよ!」
そう言われてしまうとユウ達も我に返ったのか、少し気まずげに顔を見合わせた。
「...じゃあどうする?」
ユウが代表して皆に問い掛ける。
「領主の悪事を暴いて国に訴えるんだよ! 最初っからそういう話だったでしょ? 忘れちゃったの?」
「いや、覚えてるが...リオはそれだけで本当にいいのか?」
ユウは納得していない顔だ。
「いいって言ってるじゃん!」
「二人はどうだ?」
ユウはアリィとラキに問い掛ける。
「リオちゃんがそう言うなら...」
「釈然とせんが...リオがそう望むなら...」
二人は渋々ではあるが、納得したようだ。
「分かった。じゃあ情報収集も兼ねて領都を探索するか。昼間の顔をまだ見てないしな」
「「「 了解!」」」
◇◇◇
領都ダレスの大通りは昼間から人で溢れていた。
「凄い人だな.. アリィ、ラキ、逸れないように注意しろ」
「ラキ、手を繋ぎましょう」
「子供扱いされてるようで嫌なんじゃが仕方ないか。じゃがアリィよ、片手でリオを抱っこしながらではキツイじゃろ。妾が抱っこし」
「大丈夫ですから!」
アリィは皆まで言わせなかった。
「ラキ、冒険者ギルドはどっちだ?」
「なんじゃ? 依頼でも受けるのか?」
「いや、なにか情報がないかと思ってな」
「案内してもいいが、知り合いがおるかも知れんから子供の姿じゃとマズいな。ちとその辺で着替えて来るから待っておれ」
そう言ってラキは路地裏に消えた。
ちょうどその時、大通りにやたら豪華な馬車が現れた。
1
あなたにおすすめの小説
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる