絶対防御とイメージ転送で異世界を乗り切ります

真理亜

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第69話 救出作戦3

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 一方その頃、ユウ達は領主邸の客間に通されていた。

 ちなみにユウとアリィは安定のジャージ姿。ラキだけは大人モードで例の真っ赤なボディコンドレス姿と統一感の無さが半端ない。もちろんわざとである。

「待たせたな。お前達がマンドラゴラを取って来た冒険者か?」

 ガイエルがやって来た。

「はぁい~♪ 私達が取って来ましたぁ~♪ どうぞぉ~♪ ご確認下さい~♪」

 ラキが体をクネクネさせながらガイエルに迫る。ユウとアリィはドン引きであるが、ガイエルは見事に食い付いた。ラキの胸元から目が放せない。

「そ、そうか! う、ウム、どれどれ...おぉっ! これは間違いなくマンドラゴラじゃ! ご苦労だった!」

「ありがとうございますぅ~♪ ねぇん領主さまん♪ 私ぃ~♪ 喉渇いちゃってぇ~♪ お酒飲みたいなぁ~♪ なんてぇ~♪」

「おぉっ! そうかそうか! 儂の部屋に美味い酒がある! 一緒に来い! 飲み交わそうではないか!」

 ガイエルは完全に鼻の下が伸びている。見事に引っ掛かった。

「嬉しいですぅ~♪ 喜んでぇ~♪」

「あぁ、お前達はもう帰っていいぞ? さぁ、参ろうか!」

 ガイエルはユウとアリィには目もくれず、ラキの腰を抱くようにして立ち去った。残されたユウとアリィは苦笑しながら客間を出た。


◇◇◇


『ユウ! アリィ!』

 屋敷を出てリオと別れた場所に行くと、リオが待っていた。屋敷の使用人に気付かれないよう身を潜めながら、念話で会話する。

『リオ、どうだった?』

『見付けたよ! 屋敷の離れにある小屋の中に居る! 一人も欠けることなく全員居たよ!』

『それは良かった。全部で何人だ?』

『6人!』

『アリィ、いつでも6人分のローブを出せるよう準備しといてくれ』

『分かりました』

『あ、でも見張りが二人居るよ?』

『大丈夫。そろそろ大騒ぎになるはずだ。そうなれば見張りも居なくなるだろう』

 そう言ってユウは屋敷を見上げた。

『ラキ、上手くいったの?』

『あぁ、今頃クソ領主と一緒だ』 

『大丈夫かな?』

『心配ない。ラキは大人だからな。この中の誰よりも』

 そう言ってユウはもう一度屋敷を見上げた。


◇◇◇ 


 その頃、ラキはガイエルの執務室に案内されていた。

「さぁさぁ、掛けてくれ。今、取っておきの酒を用意するでな」
 
 そう言ってガイエルは高そうなソファーを指差す。だがラキは座らず、ゆっくりと服を脱ぎ出した。躊躇なく全裸になったラキに、ガイエルは最初目を丸くしたが、すぐに好色な笑みを浮かべてラキに近付いた。

「そうかそうか、そなたもそのつもりじゃったか。どれどれ、早速味見を...ふごっ!」

 近付いて来たガイエルの首元にラキのチョップが炸裂し、ガイエルはその場に崩れ落ちて気を失った。

「貴様なんぞが妾に触れるなど一万年早いわ」

 ラキはガイエルを見下ろしながら吐き捨てた。
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