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第70話 救出作戦4
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ラキは全裸のままガイエルの執務室を物色し始めた。
「う~む...隠し部屋とかあったら探すのが面倒じゃが、この男はそこまで凝ったことはしないような気がするんじゃがのう...」
ブツブツ呟きながら机や棚を漁って行く。やがて壁に掛けてあるやたらデカい絵画に目を止めた。風景画のようだが、ラキには絵の良し悪しは分からない。せいぜい高そうだなと思うくらいである。というより絵が目当てではない。額縁を持ち上げて裏を覗き込んでみる。
「まさかこんなベタな所には.. おぉっ! あったあった!」
そこには壁に埋め込まれた金庫の扉が隠れていた。ラキは爪を伸ばす。ドラゴンの爪は金属で出来た金庫の扉をバターでも切るかのように易々と切り裂く。
金庫の中身は大量の現金と宝石類、金銀の延べ棒などで、ラキはリュックに積めるだけドンドン積めて行く。
「行き掛けの駄賃じゃ。遠慮なく頂戴するとしよう」
やがて金庫の奥の方に何やら書類があるのに気付いた。
「おっ! これは! どうやら探し物は見付かったようじゃの!」
そう言ってラキは書類を一枚一枚確認して行く。
「これは人身売買の収支報告、こっちはオークションの参加者リスト、これは...禁制品の密輸に麻薬の密売にまで手を広げとるのか...こっちは脱税の証拠...呆れた悪党じゃな...これだけ揃えば死刑確定じゃろ」
ラキはその書類も全てリュックに積めて、
「さてと、証拠は揃った。もうこんな所に用は無いわい」
そう言ってドラゴンの姿に変化した。リュックを小脇に抱え、
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
咆哮を上げた。その振動で部屋中の窓ガラスが全部砕けた。
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
もう一度咆哮を上げる。屋敷中に、そして屋敷の外にも聞こえるように。
◇◇◇
ラキの咆哮と窓ガラスが砕ける音は、隠れていたユウ達の耳にも届いた。
「な、なんだ今のは!? 魔物の鳴き声じゃないのか!?」
「お、おい! あ、あれ見ろ!」
獣人の子供達を閉じ込めている小屋を見張っている二人は、屋敷を見上げて驚愕の表情を浮かべた。有り得ない光景が広がっていたからだ。
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
ドラゴンが顕現していた。ドラゴンは手当たり次第に暴れて屋敷を破壊している。
「な、なんでこんな所にドラゴンが!?」
「そんなこと知るか! おい! 逃げるぞ!」
「えっ!? 見張りはどうすんだよ!?」
「放っとけそんなもん! 死にたいのか!?」
「あ、あぁ、分かった!」
見張りが離れて行った。
「良し! 行くぞ!」
それを見送ってからユウは叫んだ。
「う~む...隠し部屋とかあったら探すのが面倒じゃが、この男はそこまで凝ったことはしないような気がするんじゃがのう...」
ブツブツ呟きながら机や棚を漁って行く。やがて壁に掛けてあるやたらデカい絵画に目を止めた。風景画のようだが、ラキには絵の良し悪しは分からない。せいぜい高そうだなと思うくらいである。というより絵が目当てではない。額縁を持ち上げて裏を覗き込んでみる。
「まさかこんなベタな所には.. おぉっ! あったあった!」
そこには壁に埋め込まれた金庫の扉が隠れていた。ラキは爪を伸ばす。ドラゴンの爪は金属で出来た金庫の扉をバターでも切るかのように易々と切り裂く。
金庫の中身は大量の現金と宝石類、金銀の延べ棒などで、ラキはリュックに積めるだけドンドン積めて行く。
「行き掛けの駄賃じゃ。遠慮なく頂戴するとしよう」
やがて金庫の奥の方に何やら書類があるのに気付いた。
「おっ! これは! どうやら探し物は見付かったようじゃの!」
そう言ってラキは書類を一枚一枚確認して行く。
「これは人身売買の収支報告、こっちはオークションの参加者リスト、これは...禁制品の密輸に麻薬の密売にまで手を広げとるのか...こっちは脱税の証拠...呆れた悪党じゃな...これだけ揃えば死刑確定じゃろ」
ラキはその書類も全てリュックに積めて、
「さてと、証拠は揃った。もうこんな所に用は無いわい」
そう言ってドラゴンの姿に変化した。リュックを小脇に抱え、
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
咆哮を上げた。その振動で部屋中の窓ガラスが全部砕けた。
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
もう一度咆哮を上げる。屋敷中に、そして屋敷の外にも聞こえるように。
◇◇◇
ラキの咆哮と窓ガラスが砕ける音は、隠れていたユウ達の耳にも届いた。
「な、なんだ今のは!? 魔物の鳴き声じゃないのか!?」
「お、おい! あ、あれ見ろ!」
獣人の子供達を閉じ込めている小屋を見張っている二人は、屋敷を見上げて驚愕の表情を浮かべた。有り得ない光景が広がっていたからだ。
「グオォォォォッーーーーー!!!!!」
ドラゴンが顕現していた。ドラゴンは手当たり次第に暴れて屋敷を破壊している。
「な、なんでこんな所にドラゴンが!?」
「そんなこと知るか! おい! 逃げるぞ!」
「えっ!? 見張りはどうすんだよ!?」
「放っとけそんなもん! 死にたいのか!?」
「あ、あぁ、分かった!」
見張りが離れて行った。
「良し! 行くぞ!」
それを見送ってからユウは叫んだ。
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