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第99話 合同クエスト開始
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夜になったので沼地まで移動した。
辺りには既に到着している冒険者達のテントが点在していた。
「この辺りが良さそうじゃな」
ドラゴン形態になったラキが良さげな場所を近くに見付けた。程良く木々に隠れていて、ここなら家を出しても冒険者達には見付からないだろう。
そこで一晩を過ごし、いよいよ合同クエストが開始される。
「みんな! 良く集まってくれた! 今回の合同クエストを呼び掛けたAランク冒険者パーティー『紅の風』のリーダー、ジェイドだ! 合同クエストのリーダーも務める! どうかよろしく頼む!」
今回の合同クエストのリーダーと名乗ったジェイドという男は、なるほどAランクというだけあって精悍な顔付きに堂々たる体躯、顔や体のアチコチに傷痕があり、まさしく歴戦の勇者といった佇まいだった。年の頃は40代くらいだろうか。
だがそんなことよりも、ユウ達が気になったのは、
「「「「 パーティー名か... 」」」」
「今まで全く気にしとらんかったの」
「これが終わったら考えるか」
「カッコ良いのにしようね!」
「可愛い感じが良いです...」
なにやらジェイドが作戦に関して話しているが、ユウ達はそっちのけでパーティー名のことで頭が一杯だった。そうなると当然、
「おいそこぉ! 死にたくなかったらちゃんと聞いとけやぁ!」
ジェイドから怒られてしまった。
「「「「 すいませ~ん... 」」」」
取り敢えず素直に謝っておいた。
◇◇◇
作戦は『ココノツマタノオロチ』の9つある首に対して、それぞれBランク以上の冒険者がリーダーとなって下位の冒険者達を率いて、他の首の担当とタイミングを合わせて首を落として行く。というものらしい。そしてユウ達の担当する首のリーダーとなったのは、
「ど、どうも...ら、ラキの姉御...」
「なんじゃ!? お主がここのリーダーか!? しっかりやれよ!?」
「は、はいぃ...頑張ります...」
ラキにヘコヘコしているのは、ユウ達に絡んで来た冒険者達から「兄貴」と呼ばれていたBランクの冒険者だった。見るとその近くには、その時一緒にラキにボコられた冒険者達も雁首を揃えていた。
事情を知っているユウは苦笑し、事情を知らないリオとアリィは目を丸くしていた。ちなみに今日、ラキは大人モードである。
「来るぞ! 総員戦闘準備!」
その掛け声と共に沼の一部が盛り上がり、小山のような巨体が姿を現した。漆黒の鎧のような鱗に覆われた体から、9つの首が生えている。それぞれの瞳が赤く怪しく輝く。
「フシュウッ!」
『ココノツマタノオロチ』という名の怪物が威嚇するような音を発した。
辺りには既に到着している冒険者達のテントが点在していた。
「この辺りが良さそうじゃな」
ドラゴン形態になったラキが良さげな場所を近くに見付けた。程良く木々に隠れていて、ここなら家を出しても冒険者達には見付からないだろう。
そこで一晩を過ごし、いよいよ合同クエストが開始される。
「みんな! 良く集まってくれた! 今回の合同クエストを呼び掛けたAランク冒険者パーティー『紅の風』のリーダー、ジェイドだ! 合同クエストのリーダーも務める! どうかよろしく頼む!」
今回の合同クエストのリーダーと名乗ったジェイドという男は、なるほどAランクというだけあって精悍な顔付きに堂々たる体躯、顔や体のアチコチに傷痕があり、まさしく歴戦の勇者といった佇まいだった。年の頃は40代くらいだろうか。
だがそんなことよりも、ユウ達が気になったのは、
「「「「 パーティー名か... 」」」」
「今まで全く気にしとらんかったの」
「これが終わったら考えるか」
「カッコ良いのにしようね!」
「可愛い感じが良いです...」
なにやらジェイドが作戦に関して話しているが、ユウ達はそっちのけでパーティー名のことで頭が一杯だった。そうなると当然、
「おいそこぉ! 死にたくなかったらちゃんと聞いとけやぁ!」
ジェイドから怒られてしまった。
「「「「 すいませ~ん... 」」」」
取り敢えず素直に謝っておいた。
◇◇◇
作戦は『ココノツマタノオロチ』の9つある首に対して、それぞれBランク以上の冒険者がリーダーとなって下位の冒険者達を率いて、他の首の担当とタイミングを合わせて首を落として行く。というものらしい。そしてユウ達の担当する首のリーダーとなったのは、
「ど、どうも...ら、ラキの姉御...」
「なんじゃ!? お主がここのリーダーか!? しっかりやれよ!?」
「は、はいぃ...頑張ります...」
ラキにヘコヘコしているのは、ユウ達に絡んで来た冒険者達から「兄貴」と呼ばれていたBランクの冒険者だった。見るとその近くには、その時一緒にラキにボコられた冒険者達も雁首を揃えていた。
事情を知っているユウは苦笑し、事情を知らないリオとアリィは目を丸くしていた。ちなみに今日、ラキは大人モードである。
「来るぞ! 総員戦闘準備!」
その掛け声と共に沼の一部が盛り上がり、小山のような巨体が姿を現した。漆黒の鎧のような鱗に覆われた体から、9つの首が生えている。それぞれの瞳が赤く怪しく輝く。
「フシュウッ!」
『ココノツマタノオロチ』という名の怪物が威嚇するような音を発した。
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