王妃候補に選ばれましたが、全く興味の無い私は野次馬に徹しようと思います

真理亜

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「では殿下、愛の籠ったプロポーズをどうぞ~♪」

 ソニアはそんなライラを無視して、とても良い笑顔を浮かべながらそう言った。

「ちょっと待った! ちょっと待ったぁ! まだ続けるんかい!?」

 ライラが必死に抗議する。

「当たり前じゃないですか。まだゲームは終わってないんだから」

「そ、そんなぁ...」

 ライラはこの世の終わりみたいな絶望した表情を浮かべた。

「ライラ嬢」

「ぴえっ!?」

 ミハエルは徐にライラの手を取って熱い視線を送る。ライラは途端に真っ赤になった。

「君を愛している。初めて会った時からずっと。どうか僕のお嫁さんになってくれないだろうか?」

「ぷしゅう~...」

 ミハエルにそんな愛の言葉を囁かれたライラは、ついに限界を迎えたらしく頭から湯気を吹いてしまっていた。

「あの...ですから、私達は一体なにを見せられていますの?」

 ドロシーがもう一度、呆れたように苦言を呈した。

「まぁまぁ、所詮はゲームですから。そんな深刻にならないで下さいよ」

 ソニアはあくまでもゲームだと言い張るつもりのようだ。

「まぁでも、どうやらライラさんが既に限界みたいなんで、ゲームはここら辺でお開きとしますかね。皆さん、お付き合い頂きありがとうございました」

 そう言ってソニアがペコンと頭を下げたので、ライラを除いた面々は釈然としないながらも従うしかなかった。そしてそのままお茶会自体もお開きとなった。

 ちなみにすっかり逆上せてしまったライラは、愛を囁かれて以降ずっとミハエルに抱き抱えられていたりしたのだが、そのことに気付く余裕もなかったのだった。


◇◇◇


「ソニアさん! 一体どういうおつもりなんですか!」

 後に我に返ったライラは、直ぐ様ソニアの部屋に駆け付け抗議した。

「はて!? なんのことかしら!?」

 ソニアは首を傾げてあくまでも惚ける構え満々だ。

「惚けないで下さいよ! なんなんですか、あのゲームは!」

 自分の言葉で思い出したのか、ライラは頬を赤らめながら叫んだ。

「ゲーム!? 王様ゲームのこと!? 面白かったでしょ!?」

「全然面白くないですよぉ~!」

「盛り上がったじゃない!?」

「どこがですかぁ~! このイカサマ師! ペテン師! 絶対になんか仕込んでたでしょうがぁ~!」

「まぁ仕込んでたんだけどね」

 あっさりと白状したソニアは、やおらさっきの木の棒を取り出した。

「ほら、棒の先端の所。何ヵ所か傷が付いてるでしょ? この傷の数は番号と連動しているのよ。だから誰が何番を引いたか私には一目瞭然だったってことよ」

「やっぱりぃ! あれ!? でもソニアさんが毎回王様だったのは!?」

「簡単なことよ。この王冠マークはシールで貼ってあるだけだから、誰の棒にもシールを貼らずに引かせて、最後に残った私の棒をみんなに見せる前に、コッソリと王冠マークを貼ってから見せてたって訳ね」

 
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